Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

トイレット

2012年03月19日 | 2010年代 邦
トイレット toilet
2010年 日本=カナダ
監督・脚本: 荻上直子
出演:アレックス・ハウス、タチアナ・マズラニー、デイヴィッド・レンドル、もたいまさこ

ママが日本から呼び寄せたばーちゃんは、ママが亡くなってからも帰国することなく、家に居続けた。
言葉は通じず、食事も満足にとらないため、ばーちゃんの面倒をみるのに困った孫娘のリサは、
家を出ていた兄レイにしばらく同居してもらうよう頼む。
上の兄のモーリーはパニック障害で外に出られず、頼りにならないのだ。

レイは、家族の面倒に追われ不満に思いながらも、ばーちゃんが毎朝トイレから出て来る度に
必ず深いため息をつくのが気になってしかたない。

そういうことが気にかかるのは、本質的にとても優しいのだなあと思う。
この映画に出てくる人々は、みんな優しい。
心がふわーっとあったまる。なんだろう、この浮遊感。

ば-ちゃんは食事はどうしてたのか、とか、日本の親族はどうしたのかとか、
トイレから出てきた時の深いため息はほんとにトイレがウォシュレットじゃないからなのか、とか・・
謎はいろいろあるけど、静かにずっしりと「もたいまさこ」の存在感がのしかかってくる。

わたしも、あんなばーちゃんにミシン直してもらいたいし、
一緒においしい餃子つくりたいし、
お金融資してもらいたいなあ(笑)。

そうだ、ばーちゃんがいると日常が特別なものに変わって、すごくワクワクするのだ。
ばーちゃんは穏やかに座っているだけなのに。

しかし最後のオチはどうだろう・・
素晴らしき日本のテクノロジーって言いつつも、遊んでるよね、完全に。

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