紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

小樽を舞台にした映画の数々

2018-03-13 06:00:00 | 祭り・イベント

                                    <7作品の上映が終わって、審査委員長から各受賞作品が発表される。最優秀賞は…>

 

3月10日(土)小樽市民センター・マリンホールで、第5回小樽ショートフィルムセッション上映会がありました。小樽を舞台に「出会い」をテーマにした短編映画のコンテストです。2009年に始まったこのコンテストも、今回が5回目となります。基本ルールは①小樽の実写映像を使用する、②10分以内の作品、が条件です。今回は7作品の応募があり、その上映会と表彰式がありました。

小樽は古い町並みと、運河や歴史的な建築物が多々あって、よく映画やアニメの舞台として登場します。最近では昨年9月に公開された「探偵はバーにいる3」が、高島漁港や北運河沿いの鱗友市場等が舞台となりました。もう一つ小樽観光の火付け役となったのが、中山美穂主演の「LOVE LETTER」です。アニメ映画では、「最終兵器彼女」が有名ですが、漫画では「聖樹のパン」が連載中です。当日マリンホール入り口にも、各種ポスターが展示されていました。(「最終兵器彼女」については2014.12.13付当ブログ「小樽アニメパーティ~その2人参照)

 


大泉洋主演「探偵はBARにいる3」

 


主な小樽市内のロケ地マップ。

 


中山美穂主演「LOVE LETTER」1995年(H7年)に製作されたこの映画は、冬の小樽と神戸を舞台に展開される。4年後には韓国でも公開され、劇中に出てくる「お元気ですか~」と言う言葉が流行語となり、大勢の韓国人観光客が、舞台となった小樽に押し寄せて来ました。(詳しくは当ブログ2014.3.6付「北の雅小樽雛巡り~その2」)

 


「LOVE LETTER」のロケ地マップ。

 

さて、本題の「小樽ショートフィルムセッション上映会」に話を戻します。小樽を舞台に、「出会い」をテーマにした応募作品は7本ありました。東京、札幌から大学生、アマチュア、プロの制作者まで幅広い顔ぶれでした。開催に先立ち、主催者である「小樽フィルムコミッション」の副会長から挨拶がありました。ついで審査員の紹介があり、引き続き7作品を一挙に上映されました。なお上映中は写真撮影が一切禁止され、加えて暗い館内ではメモを取ることも出来ず、記憶に頼ってコメントした部分が多く、勘違いがあるかもしれませんので、あらかじめお断りしておきます。作品順に7本を紹介します。


 


応募作品1番 記憶
博斗が目を覚ますと、そこは病院のベッドの中、そばに見知らぬ女性が心配げに見つめている。彼女を思い出せない。記憶が飛んでいるのだ。記憶を取り戻すために、小樽市内をデートすることに、時折フラッシュバックしたように記憶の断片が戻るが、なぜか大粒の涙が止まらない。潮まつりの花火を見たという彼女の提案で花火をすることに。線香花火の最後の瞬間に記憶が蘇る…。帰り道、もの凄いスピードで車が二人に向かってくる。咄嗟に彼女が博斗を、道路脇に突き飛ばしたのだ。愛する彼のため、自らが…。
この作品は、審査員特別賞となりました。

 


応募作品2番 幸せのアリカ
拓夫は、カメラ好きの若者。ある日小樽運河プラザで可愛い女性(アリカ)を見かけ、写真を撮りたいと声をかけるが、剣もほろほろに断られる。アリカの彼氏も撮ってもらったらと進めるものの、頑として応じない。翌日落ち込んでいるアリカと偶然街中で出会う。彼氏と喧嘩をしたのだという。そんな彼女の気を紛らわせるために、北一硝子・ベネチュア美術館で撮影を行う。美術館を出ると、昨日の彼氏が謝りながらアリカの機嫌を取る。よりを戻した二人は街中へ…

 


応募作品3番  SUNAIE(砂家)
銭函の防波堤を歩いていると、1台のインスタントカメラが落ちている。出てきた画像には建物が写っている。その建物を探し求めて、案内を請うものの、スタジオ風の室内には誰もいない。フロアーのまん中に一枚の写真があるだけ。2Fを覗くとここも空室。でもカメラを向けるといるはずもない、赤いベレー帽の女性が絵を描いている。さらに窓際には受験勉強だろうかPC操作の女性が、そして数人の音楽家たちが楽しげに演奏している画像が現れる。台詞が殆どない、波の音とイヤホンの音楽だけの世界。
舞台は実在のアートスペース。ただ気になるのは、銭函に防波堤があったかな?なぜインスタントカメラが防波堤に落ちていたのか、…詮索は不要ですね。
この作品は優秀賞になりました。ただ、主人公は進路に悩む女の子の設定になっているものの、画像からは、そんな様子が見られないのが今ひとつだったのかも。

 


応募作品4番 Luna
雪の中で目を覚ます一人の女性。わたしはだれ、ここはどこ?何も分からない。小樽の街を彷徨、運河通り沿いの小路の飴屋(飴屋六兵衛の屋台)で赤いイチゴ飴を買う。北運河を見つめていると、ぽろんと赤いアメ玉が雪に落ちる。このシーンがインプレッシブ。外人坂の麓から黒い服の双子の幼女に手を引っ張られて境内へ駆け上がる。そして木のぬくもりの伝わる木工品店「キンダーリープス」が出てくる。冬の小樽の景色が幻想的に次々と現れる。
この作品は、審査員特別賞に選ばれました。

 


応募作品5番 ういている彼女
最初タイトルでは、周囲にと溶け込めない云々と解してたのですが、実写を見ると実際に浮き上がっているように見えなくもない。アニメでもなければ、実写で宙に浮くという撮影は難しすぎるのではないだろうか。旧手宮線を嬉々として飛ぶように歩く彼女からは、製作意図が全く感じられないのは、わたしだけかな?

 


応募作品6番 叶街ーかないまちー
喫茶店でバイトをしている私は27歳のフリーター。何事にも自信が持てず、ただ漫然と過ごしているだけ。都通商店街をふらふら歩いていると、就職試験落ちまくりのスーツ姿の彼女と出会う。語り合う打ちに、中華料理店で食べたあんかけ焼きそばのおいしさに感動。やれば出来るんだという自信がわいてくる。そして、彼女の前向きな姿勢にちょっぴり感銘。自分でも頑張ろうというやる気が出てきた。数ヶ月後正社員となった私。彼女も旅行会社のスタッフとして、活き活きとした笑顔を見せていた。
この作品は、小樽市長賞に選ばれました。

 


応募作品7番 港町素描
アニメと実写を組み合わせた ユニークな作品。ストーリーの展開がよく理解できなかったので、なんともコメントのしようがありませんが…、実写とアニメの人物の共演という点が高く評価されたようです。
この作品は、審査員特別賞に選ばれました。

 


7作品の上映が終わって、制作関係者全員がひな壇に登場。入賞作品が審査委員長から発表される。

最優秀賞作品 該当なし
優秀賞作品 作品No.3「sunaie」
審査員特別賞作品3点 作品No.1「記憶」、作品No.4「Luna」、作品No.7「港町素描」
小樽市長賞作品1点 作品No.6「叶街ーかないまちー」

 


優秀賞を受賞した「sunaie」制作者の笹木恵水(めぐみ)さんと主演女優、スタッフの皆さん。賞金5万円とスポンサーからの副賞が渡されました。

 


インタビューを受ける制作者の笹木恵水さん。第2回ショートフィルムセッションでは最優秀賞を受賞した経験があるという。今回はちょっぴり残念な気持ちもあるが、次回は小樽の素敵な景色を作品に入れたいと抱負を語りました。

 


今回のコンテストの後援者でもある小樽市から、市長賞を授賞した「叶街ーかないまちー」の制作者田中秀さんとスタッフ達。

 


最後に全員で記念撮影。午後3時30分終了。

 

 

 

 

 

 

 

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5 コメント

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すごい! (ひまわり)
2018-03-16 12:00:44
私も映画好きで 結構観ているつもりですが
殆ど知りません・・・
探偵は~シリーズ全部観ましたが

LOVE LETTERは観たいように思います
紅露様のお勧めはどれでしょうか~?
返信する
洋画は… (紅露)
2018-03-16 16:20:37
テレビでよく見ますが、邦画はどんど見ておりません。今回、一挙上映した短編映画は、小樽市内中心ですので、一般に公開されることはまずないかと思います。
加えて、10分という制約の中で作られるので、ストーリの展開に無理があって、解説がないと理解できないですね。
なお、「探偵は…」は見ておりません。主役の大泉洋は嫌いです。現在殆ど使われることのない方言「なまら…」を丸出しにして。「なまら…」は昭和30年代、ちょっと崩れた学生達が使っていた、隠語です。普通の人は当時でも使っておりません。
なお、おすすめは、中山美穂主演の「LOVE LETTER」かも、同姓同名人物が出てくるのと、中山美穂が二役をしてるので、ストーリーが混乱するの要注意。
ポスターにある「藤井樹様、あなたは誰ですか?」は銭函中学校の同級生で、しかも一方が男子生徒、もう一方が女子生徒の名前です。
以前小樽雛巡りで、この映画に使われたおひな様を見たのが、きっかけでした。ツタヤのレンタルDVDを2度見直して、ストーリーが理解できました>
返信する
やはり・・ (ひまわり)
2018-03-18 00:15:19
お勧めは「LOVE LETTER」ですか

私も 観たいと思いました

近所の「ツタヤ」が閉店しました

最近はもっぱら「ゲオ」にしていますが こちらが指定して探してもらっても 無い事が多いのです・・
行ってみます
返信する
追伸 (ひまわり)
2018-03-18 10:44:49
大泉洋 嫌いですか~
私も一番初めTVドラマで見た時は 嫌いなタイプでした
役の精もあったのでしょうか?
その後 よくTVや映画に出て 観ているうちに そうでもなくなりました(^_-)-☆
「探偵は・・・」は共演者や内容が女性好みかも しれませんね 
返信する
邦画は… (紅露)
2018-03-18 23:58:47
余り好きではありません。尤も時代劇はよく見ますが…、家内に馬鹿にされます、よくもまあチャンバラ映画ばかり見るもんだ、ってね。
お笑い系の出演者の出る映画は、嫌いなもので。テレビ番組も、ニュース以外は殆ど見ないし。見ようと思うと、家内が韓国ドラマのDVDを見てるし…(笑)
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