紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

余市縄文野焼き祭り

2013-08-10 06:00:00 | 祭り・イベント


縄文時代の素朴な土器を、現在も野焼きによって制作しているグループは全国にもあちこちにあるようです。道内では、函館市南茅部地区でも行われています。ここ南茅部では、縄文時代の遺跡から、中空土偶が発掘され国宝となったことが有名です。約3000年前の土偶が、農作業中に偶然発見されて、当時大いに話題となりました。ということもあって、縄文土器を再生しようというグループが、小樽にもあって、毎年余市の浜辺で縄文野焼き祭りを行っています。今年で15回目になるということです。昨年は写友の嵯峨氏が撮影に行っており、撮影を誘われ写友4人で行くことになりました。

焼き入れは日が落ちて8時頃という嵯峨氏の記憶でしたので、午後2時頃、少し早めに小樽を出て積丹まで足を延ばしました。美国の漁港で、観光客相手に魚の干物を販売している鎌田氏の売店を冷やかし、そのあと積丹岬ふもとの島武意海岸に寄り、撮影。さらに神威岬に落ちる夕日を撮影、そのあと余市に向かうというスケジュールです。美国漁港に着くと、鎌田氏の売店付近は観光客が大勢いて、干物を焼いてその場で食べているグループもおりました。


水中翼船出発までの待ち時間を利用して、スルメやホッケの生干しをその場で網焼きにして食べているグループもおります。


朝から観光客が大勢押し寄せ、半干しが間に合わないや、と店主嬉しい悲鳴。我々も、半干しのスルメとタコの足を購入しました。


水中翼船積丹号も多くの観光客が乗船中。

次に美国漁港から積丹岬の島武意に向かいます。駐車場から海岸に向かうトンネルや通路は一時通行止めとなっていましたが、観光シーズンを前に、仮の補修作業が終わったようです。駐車場から展望台までのトンネルは入り口、出口の双方に、補強工事が完全に終わっていなのか、鉄パイプが組まれていました。


トンネルを抜けると眺めのいい展望台に出ます。快晴ならば、積丹ブルーの海が見られるのですが、この日は晴れたり曇ったりの気まぐれ天気。海岸までは約20分近く曲がりくねった坂道を下りてゆきます。


かなりの観光客が海岸まで下りてきていましたが、空模様が今一つ…、写友二人は漂流物を撮るらしく、右端の奥にまで出かけました。


その間残った二人は、周囲のスナップ撮影に専念、と言っても何となく、いい被写体にも恵まれず、天気も今一つ。先に駐車場に戻ることにします。


岩場を彼氏がエスコート。ヒールの高い靴で岩場を歩くのは無理。

島武意をあとにして神威岬に向かいますが、だんだんと雲が分厚くなってきました。これでは夕陽が望めそうにもありません。一旦美国に戻って、夕食を取ることにします。余市の野焼き現場に早く行こうという意見もありましたが、陽の落ちた8時頃に火入れだという意見もあって、ゆっくり夕食を取るということになりました。


島武意から、日司、野塚に出ると、遠方に神威岬が見えます。雲が一段と厚くなって、夕日は望めそうにもありません。雲の割れ目から射した陽によって、波がキラキラと反射して見えます。

食事は例によって、美国のやま富で味噌ラーメンを食べるることに、このやま富は以前TV報道で、地元積丹町民が選ぶ「美味い店」のベスト3位にあげられています。他の写友は美味しいと言いますが、私には幾分なじめない味で…味音痴の私が言うのですから…信用は度外視してください。ゆっくり食事をして午後7時近くに余市の野焼きの行われているハマナス温泉裏の砂浜に到着しました。

なんとすでに野焼きは始まっていて、大きな火の手が上がっていました。午後8時開始というのは嵯峨氏の勘違いのようでした。私自身も事前に縄文野焼きのPC上のパンフレットに目を通していたのですが、開始時刻午後5時、火おこし午後6時、火止め午前12時という時間をうる覚えでした。(縄文野焼き祭り開催要項)


ハマナス温泉の裏手の砂浜に、縦に掘られた幅1mほどの溝の中に溝に、縄文風の土器が焼かれていました。


大きいものは高さ70-80cmはあるでしょうか、また子供たちが製作したのか直径10cm前後の飾り物や小物が溝の底部に置かれていました。


大きめの土器の中には、麦わらでしょうか差し込まれています。


火が均等に回るように、絶えず火加減を調整しています。


かなり周囲も暗くなってきました。右手奥のライトは国道5号線を走る車のものです。


海に向かって、縦に掘られた溝を道路側から海の方向を見たものです。三脚に据えられた小型ビデオカメラが回っていて、画面が見えます。

さて、余市縄文野焼き祭りの付随イベントとして、アンガソというグループが、野焼きのすぐそばで、民族音楽を奏でています。わずかに車のライトに照らし出されたステージでは、ステージと言っても特別な舞台装置は何もなく、砂浜の上で打楽器(ボンゴ?)に合わせてラテン音楽を歌っています。


始めは少なかった観客も…演奏が始まると…


野焼きの参加者や近くにキャンプに来た方たちが集まり、手拍子を取り始めました。


周囲の観客も踊りだしました。


波打ち際で遊ぶ親子、土曜日の夜は更けていきます。


短い北海道の夏を楽しむように、いくつものキャンプが砂浜に続いています。

なお、縄文焼きは個人的な愛好家が趣味で製作したり、体験工房として初心者や子供を対象に製作しています。したがって出来上がった製品が、一般に流通することはまずありません。今回の野焼き祭りでも出来上がった作品は個人に所蔵されてしまいます。翌日の表彰式も訪れて作品を拝見したかったのですが、都合で行けず残念でした。
コメント (2)
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