食い物はほとんど見切り品。
見切り品というのは、ご存じのように、売れ残り品です。
野菜、果物、肉、魚、漬け物のほとんどが見切り品です。
見切り品の値段は、30%引き、場合によっては半額以下になります。
新品は・・お米、と卵ぐらいですか。
「日本、タマゴ 安いね。中国は」
ここで息を吸い込みます。
「高いぞ~!」
そういう訳で、我が家ではタマゴ料理が非常に多くなります。
朝、ワタシはお粥、中国式のお粥ですが、お粥に生卵をかけていただきます。
中国人は生卵は食べられません。
ザマミロです。
だから、彼女は卵焼き。
味付けは塩です。
お昼は、しょう油タマゴ、というやつです。
ゆで卵をお茶の葉を入れたしょう油でぐつぐつ煮たものです。
夜はニラと卵をとじたもの。
あとは、蒸し?タマゴ。
こんなにタマゴばかりで大丈夫かしら。
そしてお米は外国米。
日本米が高くて、閉口していたところに。
まだ覚えている方も多いでしょう。
あの米ショック。
彼女は喜々としてタイ米を買いあさりました。
タイ米がほとんどタダ当然になったころ、彼女はどこかのお米屋さんと話をつけ、お店のタイ米を買い占めてしまいました。
そして20キロづつかついで家にもって帰ります。
一日何回も運びます。
「おい、力仕事は男がやるから。よ~ちゃんの休日まで待ちなさい」
というワタシの言を百%無視し、ついに420キロのタイ米が1DKの台所に山積みされました。
ワタシは口をあんぐりです。
「すごいなあ~!」
彼女は、両手を腰に仁王立ちになる、という得意のポーズで胸を反らし、自慢します。
「中国人、スゴイでしょ」
あの安いタイ米も、今では手に入れるのが難しくなりました。
残念なことをしました。
お弁当は彼女が造ってくれます。
しかし、彼女、なにしろお弁当など、日本に来て、初めて眼にした、といいます。
彼女に言わせると、
つい最近まで、中国にはお弁当なるものは無かったらしいのです。
一般に、中国人は暖かいものでないと食物とは認めない傾向があるようです。
そのために、お弁当が発達しなかったのでしょう。
だから、日本人の奥さんが造るお弁当とはだいぶ異なります。
プラスチックの箱に、ご飯と昨日のおかずの残りを入れるだけです。
時々、しょう油タマゴが、皮、いや殻ごと一個つきます。
キレイにカットするなんてことはやりません。
「なんで殻がついているんですか?」
「皮をむくのがメンドだから」
彼女が忙しいときは、食パンをそのまま持たされます。
そのままです。
バターやジャムなどはついていません。
即席ラーメン(カップ麺ではない)を袋ごと渡されたこともありました。
「会社にお湯があるでしょ」
ご飯と缶詰、というときもありました。
どういう訳か、缶詰、それも1個だけをハンカチで包むのです。
・・・
本当にどういう訳なんだろう?
何か意味があるのかな。
ご飯はご飯で、プラスチックのケースに入れて、これもハンカチで包みます。
「何ですかこれは?」
「鉄のものだよ。文句あるか?」
「文句はないけど、缶切りが欲しいんですが」
子どもがこんなお弁当を学校に持っていったら、いじめられるのではないでしょうか。
飲み物は使い古しのプラスチックケースに湯冷ましを入れるだけです。
缶ジュースのたぐいは一切購入しません。
おかずは一品で、ご飯は盛りきり。つまり一杯だけ。
一日30品目など全く気にしません。
「美味しかったね」
ご飯を頬ばりながら、ほっぺにご飯粒をつけ、嬉しそうに口を開きます。
彼女はどういう訳なのか、食事をするとかならず頬にご飯粒をつけてしまいます。
中国語には現在形とか過去形がないためなのか、食べながらも「美味しかった」と言います。
おかず、見てくれははなはだ芳しくないのです。
が、味は不味くはないです。
特に、ワタシは独身時代が長かったため、自分で食事を造っていたのですが、これがとてもじゃないけど食えたものじゃない。
でも食べていたけどね。
だから文句は言えません。
文句は言えないというよりも、ワタシの造る料理よりも、ず~と美味しいので、文句をいう気が起こりません。
「日本人の男、何で自分で造らないの?」
男女平等が日本よりも徹底している中国では、男も料理を造るのです。
事実、彼女の弟をはじめ、親戚の男どもは、みな料理が上手だそうです。
レストランを開いた人もいます。
「料理ができないとケンカの時にお得じゃないでしょうに」
ケンカをすると、彼女は料理を造らない、といってワタシをいじめるのです。
「男は偉いの。だから料理なんてくだらないことは女がやるの」
「何で男が偉いの! 男女ピョートウでしょうが!」
先日でしたか。日本人の男と結婚をした中国人女性の談話が紹介されていました。
それによると
『日本人の男は女性に対する責任感がものすごくある。男気があって大変良い。中国の男は女みたいで責任感が全く感じられない』
「日本では男はご主人様なのだ。男の家族に対する責任感はご主人様とセットになっているんだ」
中国では、家計に対しては女性も男と同じ責任を課せられます。
だから女性が失業すると夫を初めとする家族や親戚知人が、よってたかってその女性を責め、いじめたりします。
そのためなのか、日本や欧米の自殺率、男が70~80%を占めているのに対し、中国では女性の自殺率が50%を超えるのです。
これは珍しい現象です。
「なに、ご主人様? よ~ちゃんがご主人様なら私は奴隷ですか?」
ご主人様の対称語は奴隷だっけ?
奴隷の対称語は女王様じゃなかった?
彼女がワタシをご主人様、と呼ぶのはゴミを出させるときだけです。
「あんた、ご主人様だろう。ゴミ出してきて」
「なんでよ~ちゃんが?」
「だってご主人様でしょ」
「??」
彼女は長い間、ワタシのことを虫だと思っていたふしがあります。
メシを自分で造らないで、食べるだけだからでしょうか。
ついこの間も・・
「あんた虫だろう?」
「?? どういう意味?」
「だっていつもセタイムシだ、と言っているじゃないか」
「?・・・・? 世帯主だ。世帯虫じゃない!」
彼女が抗議するときは、頬を膨らまし、例によって、胸を思い切り反らし、左手を腰に当てて仁王立ちになります。
グッ!とアゴを引き、人差し指をワタシに突きつけ、高らかに宣言します。
「それはホ~ケンテキです!」
彼女は、日本の女性は封建的な男のために毎日泣いている、と中国では教え込まれて来たそうです。
来日して、女性の社会進出が盛んな様をみて、びっくりしていました。
見切り品というのは、ご存じのように、売れ残り品です。
野菜、果物、肉、魚、漬け物のほとんどが見切り品です。
見切り品の値段は、30%引き、場合によっては半額以下になります。
新品は・・お米、と卵ぐらいですか。
「日本、タマゴ 安いね。中国は」
ここで息を吸い込みます。
「高いぞ~!」
そういう訳で、我が家ではタマゴ料理が非常に多くなります。
朝、ワタシはお粥、中国式のお粥ですが、お粥に生卵をかけていただきます。
中国人は生卵は食べられません。
ザマミロです。
だから、彼女は卵焼き。
味付けは塩です。
お昼は、しょう油タマゴ、というやつです。
ゆで卵をお茶の葉を入れたしょう油でぐつぐつ煮たものです。
夜はニラと卵をとじたもの。
あとは、蒸し?タマゴ。
こんなにタマゴばかりで大丈夫かしら。
そしてお米は外国米。
日本米が高くて、閉口していたところに。
まだ覚えている方も多いでしょう。
あの米ショック。
彼女は喜々としてタイ米を買いあさりました。
タイ米がほとんどタダ当然になったころ、彼女はどこかのお米屋さんと話をつけ、お店のタイ米を買い占めてしまいました。
そして20キロづつかついで家にもって帰ります。
一日何回も運びます。
「おい、力仕事は男がやるから。よ~ちゃんの休日まで待ちなさい」
というワタシの言を百%無視し、ついに420キロのタイ米が1DKの台所に山積みされました。
ワタシは口をあんぐりです。
「すごいなあ~!」
彼女は、両手を腰に仁王立ちになる、という得意のポーズで胸を反らし、自慢します。
「中国人、スゴイでしょ」
あの安いタイ米も、今では手に入れるのが難しくなりました。
残念なことをしました。
お弁当は彼女が造ってくれます。
しかし、彼女、なにしろお弁当など、日本に来て、初めて眼にした、といいます。
彼女に言わせると、
つい最近まで、中国にはお弁当なるものは無かったらしいのです。
一般に、中国人は暖かいものでないと食物とは認めない傾向があるようです。
そのために、お弁当が発達しなかったのでしょう。
だから、日本人の奥さんが造るお弁当とはだいぶ異なります。
プラスチックの箱に、ご飯と昨日のおかずの残りを入れるだけです。
時々、しょう油タマゴが、皮、いや殻ごと一個つきます。
キレイにカットするなんてことはやりません。
「なんで殻がついているんですか?」
「皮をむくのがメンドだから」
彼女が忙しいときは、食パンをそのまま持たされます。
そのままです。
バターやジャムなどはついていません。
即席ラーメン(カップ麺ではない)を袋ごと渡されたこともありました。
「会社にお湯があるでしょ」
ご飯と缶詰、というときもありました。
どういう訳か、缶詰、それも1個だけをハンカチで包むのです。
・・・
本当にどういう訳なんだろう?
何か意味があるのかな。
ご飯はご飯で、プラスチックのケースに入れて、これもハンカチで包みます。
「何ですかこれは?」
「鉄のものだよ。文句あるか?」
「文句はないけど、缶切りが欲しいんですが」
子どもがこんなお弁当を学校に持っていったら、いじめられるのではないでしょうか。
飲み物は使い古しのプラスチックケースに湯冷ましを入れるだけです。
缶ジュースのたぐいは一切購入しません。
おかずは一品で、ご飯は盛りきり。つまり一杯だけ。
一日30品目など全く気にしません。
「美味しかったね」
ご飯を頬ばりながら、ほっぺにご飯粒をつけ、嬉しそうに口を開きます。
彼女はどういう訳なのか、食事をするとかならず頬にご飯粒をつけてしまいます。
中国語には現在形とか過去形がないためなのか、食べながらも「美味しかった」と言います。
おかず、見てくれははなはだ芳しくないのです。
が、味は不味くはないです。
特に、ワタシは独身時代が長かったため、自分で食事を造っていたのですが、これがとてもじゃないけど食えたものじゃない。
でも食べていたけどね。
だから文句は言えません。
文句は言えないというよりも、ワタシの造る料理よりも、ず~と美味しいので、文句をいう気が起こりません。
「日本人の男、何で自分で造らないの?」
男女平等が日本よりも徹底している中国では、男も料理を造るのです。
事実、彼女の弟をはじめ、親戚の男どもは、みな料理が上手だそうです。
レストランを開いた人もいます。
「料理ができないとケンカの時にお得じゃないでしょうに」
ケンカをすると、彼女は料理を造らない、といってワタシをいじめるのです。
「男は偉いの。だから料理なんてくだらないことは女がやるの」
「何で男が偉いの! 男女ピョートウでしょうが!」
先日でしたか。日本人の男と結婚をした中国人女性の談話が紹介されていました。
それによると
『日本人の男は女性に対する責任感がものすごくある。男気があって大変良い。中国の男は女みたいで責任感が全く感じられない』
「日本では男はご主人様なのだ。男の家族に対する責任感はご主人様とセットになっているんだ」
中国では、家計に対しては女性も男と同じ責任を課せられます。
だから女性が失業すると夫を初めとする家族や親戚知人が、よってたかってその女性を責め、いじめたりします。
そのためなのか、日本や欧米の自殺率、男が70~80%を占めているのに対し、中国では女性の自殺率が50%を超えるのです。
これは珍しい現象です。
「なに、ご主人様? よ~ちゃんがご主人様なら私は奴隷ですか?」
ご主人様の対称語は奴隷だっけ?
奴隷の対称語は女王様じゃなかった?
彼女がワタシをご主人様、と呼ぶのはゴミを出させるときだけです。
「あんた、ご主人様だろう。ゴミ出してきて」
「なんでよ~ちゃんが?」
「だってご主人様でしょ」
「??」
彼女は長い間、ワタシのことを虫だと思っていたふしがあります。
メシを自分で造らないで、食べるだけだからでしょうか。
ついこの間も・・
「あんた虫だろう?」
「?? どういう意味?」
「だっていつもセタイムシだ、と言っているじゃないか」
「?・・・・? 世帯主だ。世帯虫じゃない!」
彼女が抗議するときは、頬を膨らまし、例によって、胸を思い切り反らし、左手を腰に当てて仁王立ちになります。
グッ!とアゴを引き、人差し指をワタシに突きつけ、高らかに宣言します。
「それはホ~ケンテキです!」
彼女は、日本の女性は封建的な男のために毎日泣いている、と中国では教え込まれて来たそうです。
来日して、女性の社会進出が盛んな様をみて、びっくりしていました。
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