上海へ・・その８６

中国で一番偉いのは大人（タイジン）です。

次が君子です。

大人のほうが君子より上です。

大人は虎変し、君子は豹変す、といいます。

私が大人の風格を持っているので間違われる
のでしょうか。

「違うヨ。貧乏人に見えるからだヨ」

私が女性と話すと、お嫁さんが私を睨みます。

女房焼くほど亭主もてもせず・・・。

地下鉄の駅を出ると、これまた、
来た時とは全く異なる景色が私たちを
むかえました。

困りました。

バスの停留所が分かりません。

二人で、大荷物を肩に、あちこち
とバスの停留場を探します。

もう夜の９時になります。

段々と、心細くなります。





ＡＬＡ！中国

上海へ・・その８５

一時間近くも走ったか、と思うと終点に尽きました。

降りて辺りを見回します。

どうも来た時に乗った場所と違うところに
着いたようです。

お嫁さんも判らないらしく、
きょろきょろしています。

通行人に聞いたりして、探すこと１５分。
何とか地下鉄の駅を見つけることができました。

地下鉄はすいていました。

この時間帯、夜の８時ころでしょう。

日本ならラッシュアワーのはずです。

中国では、地下鉄の利用者はまだ
少ないのでしょうか。

地下鉄の入り口を降りてホームに出ると、
ここでも女性に道を聞かれました。

どうやら私は中国人の雰囲気を
持っているようです。






ＡＬＡ！中国

上海へ・・その８４

離婚が多い中国ですが、テイテも
例外ではありませんでした。

数年前に離婚して、今は独身です。

一人息子はシンガポールにいますので
独身の寂しい生活を送っています。

相手もバツイチで、子供が一人いる
そうです。

時々、このオウチに来てご飯を
食べていくとのことです。

ま、そういうことで、お嫁さんが
二度と来たくない、
といったのはケンカが原因かな
と思った次第です。

「違うヨ。食べてばかりでパンになる（太る）からだよ」

私たちを乗せたバスは、夜の上海を
かなりのスピードで疾走しています。

道路事情が悪いのか、ガタンゴトン
と大きく揺れます。





ＡＬＡ！中国

上海へ・・その８３

私の仲裁に対してお嫁さんは、
歯をむき出して
ギャッ！！　
と私を一喝します。

私は慌てて回れ右です。

それを見たお母さんが笑い出しました。

やれやれ、まずは成功でした。

それから二人はケンカも忘れ、
なにやら小さな声で話し始めました。

自室に引っ込んでいるテイテの
部屋にさかんに目をやります。

後で聴いたのですが、テイテに、
恋人が出来た、という話でした。


※　招き猫って中国にもあるんですかね。
それとも日本から輸入したんかしら？









ＡＬＡ！中国

上海へ・・その８２

残された私は、その危険地帯に
とどまるほかありません。

お嫁さんが攻撃し、お母さんが
二言三言反論します。

それを繰り返しているうちに、
お母さんの顔が段々険しくなってきました。

右手の中指がとんとんと、テーブルを叩きます。

イライラしているようです。

何か、やばそうな雰囲気になりました。

見かねた私が、二人の間に割り込み、
仲裁に入ります。

「おい、小江、お母さんをいじめるんじゃない」

勿論、日本語です。

だから、私が何を言っているか
お母さんには判りません。


※　この写真ですが、共産党の幹部が
　　自分に似せた大仏を税金で造った、という
　　ことで、今問題になっているそうです。





ＡＬＡ！中国