遷都するなら北千住 その５

知人さんが、部屋を案内してくれます。

「この部屋は見るなよ」

「わ、汚い」

「見るな、と言っているのに～。それからこの部屋も見るなよ」

「わ、汚い」

「見るなよ～」

　おまけに、ガラの悪いヤクザみたいな猫ちゃんが、二匹もいて
ワタシをにらみます。

「わ、人相悪いわ、この猫」

「構うなよ。かみついたり、ひっかいたりするぞ」

「シッポを掴んでもいいかしら？」

「だめだめ、あぶない。あぶない。凶暴なんだから」

「凶暴？　上等じゃないの。空手ＶＳ猫、の試合をしてみるかな」

「気のいい猫なんだから、いじめるなよ～」

「凶暴だけど、気が良いのかよ？」

「そんなこというなよ～」

　空手の大山先生によると、人間は素手では
猫にも勝てない、とか。

　負けることはないでしょうが、
捕まえることは難しいかもしれません。

　つまり、言われるように、勝つことは難しいかも。


　写真は、空手の大山先生です。

遷都するなら北千住 その４

　知人さんは、掃除、洗濯、料理、と、
一応家事はこなす人なのです。

　特に、料理は得意で、お弁当も
自分で造ったりします。

　それで
安心して出かけたのですが、
これほどの人でも、女性がいない家は
ひどくなるようです。

　女ヤモメに花が咲き、男ヤモメに蛆がわく、とは
よく言ったものです。

　畳も、ふすまも、壁紙も、ボロボロです。

　臭う、ということはさすがに無かったですが
白黒テレビみたいなお部屋です。

　潤い、ってのが全く全然感じられないお部屋です。

　殺伐、荒涼、としているというか、
砂漠を連想させるお部屋です。

　ワタシの独身時代もこんなだったのでしょう。

　いや、ワタシは家事はほとんどやりませんでしたので
もっとひどかったかもしれません。


　写真は有名なサルマタケです。
　独り者の男の部屋に生えると言われる
キノコです。

遷都するなら北千住 その３

この北千住には、とぼけた知人さんとは別の
知人さんが住まいしています。
　この人はかなり年上の知人さんですが、
先日、お嫁さんに先立たれました。

　お嫁さんがいなくなって、元気が無いので、
励ます計画で出かけたのですが。

　駅前で待ち合わせて、１０分ぐらい
歩くと、大きなマンションが見えてきました。

　このマンションの１１階が、知人さんのオウチです。

　ドアを開けマンションのお部屋に入ります。

　・・・わ・・・ひ・・・・ひどい。


　写真は北千住駅前にあるマルイビルです。
　ここで待ち合わせました。

遷都するなら北千住 その２

　この人は、ユニークな人で、どこまでまじめで、
どこから、冗談なのか、よくわからない人です。

　この知人とは、こんな会話もありました。

「あの人はね、自衛隊出身で、一佐まで
　行った人なんだってさ。一佐、といったら
　昔なら、大佐だよ」

「ほ～、それは凄いな。
　少尉とどっちが偉いんだろう？」

「あのね、大佐、って言ったら、その上はもう
　将軍様だぞ」

「ほ～、それはたいしたものだ。
　で、どっちが偉いんだ？」

　参考までに、偉い順に並べてみます。
（元帥）、大将、中将、少将、(准将）、大佐、中佐、少佐、大尉、中尉、少尉・・・・・

　画像は、ケロロ大佐です。
　検索したのですが、このケロロ大佐、というのは
何者なのか、よく解りませんでした。

遷都するなら北千住 その１

　東京の北の端っこ？に「北千住」という街があります。

　この名称は、千手観音が網にかかったことに由来するとか
言われていますが、そのほかにも色々な説があるようです。

　北千住といえば、こんなジョークみたいなお話があります。

　実話です。北千住現住の、某、とぼけた年上の知人との会話です。

「遷都、て知っている？」

「あれだろう。首都を移転する、ってやつだろう」

「そうそう。首都は、歴史的には、南から、北へたどる
　傾向があるみたいなんだ。だからこんど遷都をやると
　なると、たぶん、東北、おそらく仙台辺りになるんじゃ
　ないかな」

「バカ言え。遷都するんだったら、北千住だ」

「はあ？」

「北千住は、交通も買い物も便利なんだぞ」

「？？？？？」


写真は、北千住の商店街です。