番外編 北京旅行だヨ その３３

「よ～ちゃん、あんたバカでしょ！　今から引き返して捜して来なさい！」
　
　既に、飛行機は海の上を飛んでいます。
　いくら彼女の命令でも、これは不可能というものです。
　ジャンパーは安物ですし、ポケットには何も入っていません。
諦める他ありません。

　しかし、彼女の性格から言って、このミスは、死ぬまで追求され
続けるのは必須です。
　女性に時効は無いのだそうですから。

「ようちゃんが、小江の子供だったらタダじゃおきませんヨ！
　絶対にとりに帰らせます！」

「小江の子供じゃなくて、ホントによかった・・・・」

番外編 北京旅行だヨ その３２

　結婚当初、これには閉口しました。
　駅でもスーパーでも、遠慮なく大声で怒鳴りつけるのですから
　被疑者であるワタシは恥ずかしくて、恥ずかしくて・・。

　これも、中国人奥さんには共通らしいのですが。
　人通りで、奥さんに、大声で叱責される夫、というのは
中国の風物詩とか。

　そのときの夫の態度も同じだそうです。
　下を向いて、ムッツリ・・・。
　懸命になって無表情を造ります。

　当初は、文字通り、顔から火、いや炎がでました。

　でも、今は免疫になりました。
　開き直る、というか、周りなんかは、極力観ないように、
考えないように努めています。

　台風が頭上を通り過ぎるのをじっと耐えるのです。

　無念無想です。

番外編 北京旅行だヨ その３１

　帰りの飛行機の中で気が付きました。

「ジャンパーを忘れた！」

　着ていたはずのジャンパーが無いのです。
　暑いので脱いでいたのですが
中国に忘れたに違いありません。

　これを聞いた嫁さんは噴火のごとく怒りました。

　機内であろうが、廻りの人間の存在なんか忘れて、いや無視して
大声わめき散らします。

　おそらく、周りの人々は、何事だろうと思って、
私達を注視していることでしょう。

番外編 北京旅行だヨ その３０

　外務大臣だけではありません。
　こういう自信がなさそうな態度は、
日本人に共通であるように思えます。
　心も自信が無いからなのでしょう。

　日本は、経済は勿論、科学技術や文化も諸外国に引けを取っている
とは思えません。
　引けを取る、とは控えめな言い方で、はっきり言えば
トップクラスでしょう。
　ケンカだって、やれば相当強いはずです。

　それなのに、この態度はどういう訳でしょうか。
　こういう態度をとるのは、
件の大臣だけでは無いでしょう。

　まあ、文化の違いなのでしょうが。

　それが日本人の謙虚さに繋がっているのではないかしら。
　自信が無いから、諸外国から学ぼうとしてきた。
　それが今日の日本を築いた、とワタシは考えています。

　逆かな？諸外国から学んで来たので、自信が無いのかな・・？

　それに比較して、中国人の堂々たる態度はどうでしょう。
　昔はともかく、現代では大したことの無い国なのに、
と言っては失礼かもしれませんが、あの孫文も
「昔の中国はすごかった。漢字を発明し、東洋文化の
基礎を創り、世界をリードしていたのに・・今ではどうだ。
中国を尊敬する人なんかいやしない」
　と嘆いています。

　何しろ、初めて観る、お嫁さんの堂々たる態度にびっくりしたワタシでした。

　お嫁さんは、普段、舌足らずの日本語しかしゃべらないから
どうしても、子供みたいに感じてしまうようです。

番外編 北京旅行だヨ その２９

　それに比較して、少し前の、赤が勝負服だという、
日本の女性の外務大臣。

「毅然と」「毅然と」「毅然と」を連発しながら
背を丸め、顔は原稿を読むため、下に落としています。

　眼も落ち着きがなく、キョロキョロして

　態度は、容疑者みたいにオドオドして落ち着きがありません。

　もう少し毅然とした態度を示して欲しかったです。