友達に会うため上海に行くんだヨ その２５

「日本人が失って久しい心だ」

　と、いささか大げさな賛辞までありました。

　へ～・・・・・・・？

　ワタシの子供時代には、お米はお百姓さんが一生懸命に作って
くれたものなんだから、一粒も残さずに食べなさい、と
先生から教わった記憶があります。

　下放時代、農業を手伝い、
中国農民の苦しみを知っているお嫁さんの心情は
それ以上なんでしょうか。

　それとも、ただのケチンボが原因で
無償で取り上げられることに反発しただけなのでしょうか。

友達に会うため上海に行くんだヨ その２４

　大粒の涙を流しながら、懸命に訴える彼女の姿に
度肝を抜かれたのでしょう。

　通関の職員さん達は、いずれも、若い人ばかりだったようで、
彼女のこの大演説に、みな、うなだれて、
静まりかえってしまったそうです。

　後になって、この話を、数人の知り合いに披露したところ、
意外にも、お嫁さんの言い分が正しい、という人が多くて
驚きました。

　へ・・・・・？


　写真は、押入の金庫です。
　ホームセンターで大枚￥７５００円出して
購入したものです。
　中には、裁判はしない、という
お嫁さんの誓約書が入っています。

友達に会うため上海に行くんだヨ その２３

　中国のチマキですが、日本のスーパーでも売っていますが、
餅米に肉やら、木の実を入れて、葉っぱにくるんで蒸す、
という非常に油っぽいモノです。

　日本の畜産農家の保護の為、
このチマキに使われているお肉を
日本に入れてはダメだ、ということだそうです。

　彼女の猛烈な抗議に、廻りにいた、通関の職員さん達が
集まってきました。

　そのなかで、彼女は、大見得を切って、演説をしたのです。

「お米は、中国の農民が、とても苦労して、やっと造ったんですよ。
　中国の農民は、日本とは違って、機械じゃなくて、みな
　手で造るんですヨ。
　高い税金に苦しみながら、泥だらけになって造るんです。
　それを食べないで、燃やしてしまうなんて、我慢できません。
　あなた達は、中国農民の苦しみや努力をどう考えているのですか！？」

友達に会うため上海に行くんだヨ その２２

　犬は、チマキではなく、漢方薬の臭いに反応したらしいのです。

　チマキはその巻き添えみたいなものでした。

　で、取り上げた後はどうなるのか、というと、
一ヶ月の間だけ、マイナス２０度で冷凍保存する。

　一ヶ月以内なら
中国に帰るときに、返すことができるが、一ヶ月過ぎたら、
焼却処分にしてしまう、というのです。

　彼女は、この「焼却処分」という言葉に、
火薬のように反発したのです。


　写真は、その時に持ってきた漢方薬の一部です。
　何の薬なんでしょうかね。

友達に会うため上海に行くんだヨ その２１

「わんちゃんがわるいんだヨ～！」

「おにぎり、とられてのヨ～！」

　・・・・・・・・・・・・・・・・

　興奮しているため、支離滅裂でよく判らなかったのですが
結局次のようなことでした。

　中国からの、お土産として、漢方薬と、
中国製のチマキを十個（合計千円ぐらい）を
持ってきたのですが、通関の麻薬犬が騒ぎだし
バックを調べられたのです。

　その結果、麻薬などは勿論無かったのですが、チマキが
イカン、ということで、１０個あったチマキの全てを
取り上げられることになったのです。


　写真は、愛用のサンドバックです。
　スタンド式です。
　これで一生懸命に鍛えているのですが
お嫁さんには、どうしても勝てないでいます。