上海へ・・その９６

なんと、機内持ち込みの手提げバックに
ハサミを入れていたのです。

ハサミといっても裁縫に使う小さな
やつですが、これが引っ掛かりました。

それで大慌てで引き返し、
機内持ち込み荷物から外してもらいました。

その間、私は待ちぼうけです。

北京の時は、ジュースでした。

これと全く同じパターンです。

お嫁さんは本当に不器用な人間です。

これは出たとこ勝負の性格に
原因があると思います。

先のことを考えて、十分に準備して
おけば簡単に防げる問題です。

もしかすると飛行機に間に合わないかな、
と心配し始めた頃にやっと帰ってきました。

手にはパスポートがあるだけで後は手ぶらです。

「バックも機外荷物にしたよ」

「おい、外国人登録証はどうした」

「あ、忘れた。バックの中だ」




ＡＬＡ！中国

上海へ・・その９５

風呂が終わってベッドに倒れ込みます。

「疲れたあ」

ホテルでもエアコンは気持ち悪い、
というので窓を開けて就眠です。

ここでも、男女の笑い声、車の警笛の音など
がひっきりなしに私たちを攻撃してきます。

でも、疲れ切った私たちは、
そんな妨害もものともせずに寝息を立てました。

朝は５時に出発です。

ホテルから、旅行会社差し回しのバスに
乗り無事に空港に着きました。

空港では、警察とも軍隊とも思えるような
制服の男女が警備しています。

これが中国特有の、武装警察という
やつでしょうか。

何でも、警察と軍隊の中間に位置している
武装組織で、デモや暴動を取り締まるんだ
そうです。

女性の制服姿も目立ちました。

いやあ、制服姿の女性は凜々しいですなあ。

荷物検査です。

ここでお嫁さんが捕まりました。






ＡＬＡ！中国

上海へ・・その９４

「すぐに出ますから」

しばらくするとまたもや嫁さんが
怒鳴り込んで来ました。

今度はドアを開け、風呂場にまで入ってきました。

「キヤッ！」

「遅いヨ！　速く出るヨ！　お水が勿体ないです！」

「いくら使ってもホテルだから関係ないでしょう？」

「中国はお水が少ないんだから協力して下さいヨ」

ばかじゃなかろか、と思いましたが、
勿論口には出しません。

ぶつぶつ言いながらも風呂を打ち切ります。

そういえば、お母さんのマンションでも、
お嫁さんはテイテに、マンションの下水処理について
色々問いただしていました。

本当に環境を心配しているお嫁さんです。

アホみたいだと感じる私は人類の敵です。

※ご存知のように、中国での環境汚染は
　深刻です。

中国のジョーク。
「上海は素晴らしい街だ。窓を開ければタバコが吸えるし
　蛇口を捻ればスープが飲める」





ＡＬＡ！中国

上海へ・・その９３

それにしても、あちこち歩き
汗だくです。

風呂に入ります。

嫁さんが先で私が後なのはオウチと同じです。

昔は、私に先入権があったのですが、
いつの間にやら嫁さんに移りました。

奪われた、という訳でもないんですが。

私の番が回ってきましたので、
じっくりシャワーをつかいます。

湯船にお湯を張るのは、
嫁さんに禁止されています。

勿論、お湯が勿体ないからです。

シャワーを浴び、石鹸を塗りたくって、
ああ、天国だ、とやっていたら
外から嫁さんがドアを叩き怒鳴ります。

「ようちゃん！　いつまで入っているんですか！」




ＡＬＡ！中国

上海へ・・その９２

とにかく、アルケ、ということでバスが
向かった方に検討をつけて脚を進めることに
しました。

道が暗く、人通りも無いので心細いです。

１０分も歩いたころでした。

嫁さんが嬉しそうな声を出しました。

「ほら、ホテルが見えるヨ」

やっとホテルに到着しました。

早速トイレに入りましたが水がでません。

一日、放置したからでしょうか。

安いホテルはダメですね。

しかし、こういうのを直すのは得意です。

鼻歌交じりで修理します。

ホテルに修理代を請求したいです。




ＡＬＡ！中国