上海へ・・その７６

七宝老街の道幅は狭く、石の舗装も
ガタガタです。

あちこちに凹みがあります。

テイテとお嫁さんは、さっさと前を行きます。

その後を、杖をついたお母さんが続きます。

お母さんが、大きく遅れます。

私は、お母さんにごまをするため、
後ろにぴったりはりつき、転けたら、
さっと手を出して、何かと世話をする
ポーズを採ります。

私は、お年寄りには親切なのです。

特にお婆さんには意図的に親切にする
ようにしています。

それにはそれ相応の計算、いや
理由があります。




ＡＬＡ！中国

上海へ・・その７５

七宝老街だよ、で思い出しました。

この光景はテレビで視た光景でした。

水の都、蘇州です。

日本人が作った、中国の歌「蘇州夜曲」
の舞台になった「蘇州」を模して
新しく上海の観光街として開発したものです

君が御胸に・・・♪

日本人の観光団も来ていて、
ガイドの中国人女性が
熱心に説明しています。

お嫁さんは、日本人のふりをして、
ちゃっかりと
その説明に耳を傾けています。





ＡＬＡ！中国

上海へ・・その７４

アメ横と言いましたが
秋葉原の一坪店のような売店が並びます。

適当に冷やかしながら通り過ぎると、
運河が目に入ってきました。

岸には柳が植えられ、河には船が浮かんでいます。

なかなかの風情であります。

初めて来た場所ですが、
この景色はどこかで見たような記憶があります。

ハテ、どこだっただろう？

運河を横目に、しばらく四人で歩くと、
怪しげな通りに出ました。

道の両側には土産物のお店が並んでいます。

「七宝老街だよ」





ＡＬＡ！中国

上海へ・・その７３

買い物が終わり、車に戻って、
やっと観光です。

思えば、上海の新しい都市、
浦東も全然見物しませんでした。

お嫁さんが見向きもしないのです。

「ねえ、浦東へ行ってみない？」

「行きません」

「大きなビルとか、珍しいものが沢山
　あるみたいだよ」

「興味ありません」

「俺は、興味あるんだけど」

「洋ちゃんは、黙って私の言うの通りにしていればいいの！」

だから、今回の旅行では、
これが最初にして最後の観光になります。

３０分ぐらい走ったでしょうか。

上野のアメ横みたいな小さな店が並ぶ
商店街に到着しました。

はて、ここは何でしょう。




ＡＬＡ！中国

上海へ・・その７２

「あのレジの女人、田舎から来たひとだよ」

「へ～、そうなの」

「計算が出来ないんですよ」

「ふ～ん」

「字も読めないみたいですよ」

「へ～、それでもレジ係なんか・・・」

「そうですよ」

「しかし、中国人はお互いに助け合う、
　てことはしないんだなあ」

「中国人、そんなことしませんよ」

日本人の私からみると、あの無関心ぶりは
少し気持ち悪かったです。

隣の人が刺されても、気にならないの
でしょうか。

そんな感じさえしました。





ＡＬＡ！中国