噛みつき評論 ブログ版

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朝日に愛想尽きた

2018-06-03 21:34:22 | マスメディア
 先月末をもって50年間ほど続けた朝日新聞の購読を止めた。50年の前半は肯定的に読み、後半は否定的に読んだ。肯定的に読んだのは無知のためであった。50年で世の中は大きく変わったが、朝日は政治的立場を頑として変えなかった。初志貫徹と言えば聞こえがよいが、時代の変化に対応できないほどの硬直性の故であろう。また中立的な情報の提供という新聞本来の目的を軽視し、政党の機関紙と見紛うばかりの党派性の強い紙面を続けた。改めて眺めると、ずいぶん変わった新聞である。

 戦後一貫して、朝日は政権の足を引っ張ることを目的としてきたように見える。しかし言うまでもないが、現在の政権は国民の選挙という民主的な手続きによって選ばれたものである。すなわち朝日は国民の選択をずっと否定してきたわけである。本音では民主主義を否定しているのではないか。非民主的な軍事政権などに対する批判ならば筋は通るが、怖くてできない。戦前の朝日は軍部が怖くて、批判どころか積極的に協力したとされる。安全第一、たいへん結構なことである。

 朝日が従軍慰安婦問題や福島第一原発で職員が職務放棄したという誤った報道で紛争の種をつくったり、日本の信用に傷をつけたりする反日姿勢は周知のことである。しかし、より大きな罪は日本の無能な野党6党を育てたことであると思う。野党は保守政権を倒すという目的では朝日と一致するわけであるが、彼らを無条件に支持してきた姿勢が野党の無能化を招いたということは前に述べた。

 この一年半近くも、朝日と野党6党は共に手を携えてモリカケ問題に集中してきた。国会を機能を奪い、その分、日本が抱える少子化や財政赤字など、他の重要課題を放置せざる状態にさせてきた。これにはさすがに愛想が尽きた。野党6党の凋落と朝日の部数減少は関連した現象なのだと思う。

 現在の価格での計算であるが、50年間の購読料は240万円ほどになる。僅かでも朝日を支えてきたわけで、国民の方々には悪いことをしたと思う。朝日の実売数は減少が止まらず、400万部を切り、経済的に苦境に立たされているという言われている。こういう時にこそ購読をやめて、「こんなアホなことを書いていてはあかんよ」と意思表示をすることが必要かと思う。選挙に一票を投じるのと同じである。日本社会をまともにするために。

 既にもう一紙は止めているので、これからは新聞なしの日常になる。ネットやテレビがあるので不自由はない。新聞購読は長年の習慣でもあるので、しばらくは物足りなさがあるだろうが、反面、読むという義務感からは解放される。一方、これで若者たちの生活スタイルに近づくことでもある。