・・・先日は大形の台風が来ると言う予報がテレビで報道していたので、私は我が家の玄関先の風が通り抜ける場所に置いてあった鉢植えなどを、風がよけれる場所に移動するなどの作業をしていた。
『台風前日の西の空』
・・・しかし、予想と違って、この地方では、ほとんど風も吹かない台風通過となってしまって、元通りに鉢植えなどを戻す作業をしている時に、フト、幼かったころの台風がきた時の思い出をうっすらと思いだした。
・・・私が小学校に上がる前に住んでいた家のことなので、鮮明な記憶はないのですが、台風が来ると何故か、ワクワクした思い出がある。
台風が近ずくと、母親は、まさかの停電に備えて、ロウソクとマッチを何本か揃えて、断水などの対応の為に、水と当座の食糧を準備し、父親は会社を早く帰ってきて、当時は木造の建て具だったので、雨戸やガラス戸が吹き飛ばされないように板などを釘で打ち付けて補強する作業をしていた。
・・・台風が来ると、二階の窓から、外を眺めていると他家の屋根のかわらが飛んだり、看板が飛ぶのを眺めていた記憶がある。
今は厳しい台風が来ても当家は普段のままで大丈夫だし、瓦が飛ぶ様な光景はまずお目にかからないようになってきた。
・・・昔に比べて、格段に家の建て具が頑丈になり、屋根も技術の進歩で瓦を置くだけの様な屋根はなくなった為かと思う。
・・・台風の準備は一つの例ですが、昔の年中行事を迎える時は、両親が家を守る立派な姿を見、家じゅうの者が一つのことに集中する時に、そう云う雰囲気にワクワク感を子ども心に感じる。
そんな場面が、今の子供は味わえなくなってきています、そんなことの積み重ねが、今の家庭のまとまりをなくしている原因かもしれない。