・・・以前に衆議院で小泉元総理が教育法案の演説で引用して有名になった江戸時代の学者佐藤一斎の言葉があります。
「少にして学べば 即ち壮にして為すあり
壮にして学べば 即ち老にして衰えず
老いて学べば 即ち死して朽ちず」
指導者の指針の書として、有名な言志録四書の中の『言志晩録』と云う書物に書いてある「三学戎」というのだそうです。
『安岡正篤書「三学戒」の色紙』
・・・昔の武士社会では有用な言葉だったのでしょうが、今の社会ではちょっと当てはまらないように感じました。
特に、「壮にして学べば 即ち老にして衰えず」とありますが、我々、現代のサラリーマンにとって、成人して勉強したことはほとんど実利に結びついた勉強で、江戸自体の昔と違って、仕事を離れた時点から、その学んだことは興味がなくなるのが、一般的です。
したがって、即ち老にして衰えず などと云うことはありません。
成人して勉強したことが老人になっても同じように興味を持てる様なことは現代の我々には少ないことです。
まれにあるとすれば、それは仕事とは離れ、自分が本当に興味があり一生付き合えるような趣味のような世界に、出会った場合であれば、壮にして学べば 老にして衰えずです。
私の場合は趣味は大体は五十代の聾の頃から始めたことが多いですが、パソコン、カメラ、木工などは壮の時代から始めた趣味で今でも好きて続けています。
できればそういう世界に、多く出会いたいものです。
そうすれば、人生は死ぬまで興味を持って生き生きとして生活できることでしょう。