私はどうにも、皿洗いと掃除が苦手(というか嫌い)で、
とくに皿洗いは絶対毎日しなければならないので、浮世を忘れるために、その時間はたいがいイヤフォンをしています。
どっちみち水の音で家族との会話は難しいので、新しい曲の予習または自分の演奏の振り返りのために、ずっと何かを聴いているわけです。
私はあまり知られた曲を弾くわけではないので、手本にしたい演奏もそうあるわけではなく、自分で「ああでもないこうでもない」と何パターンも録音してみて、それらを聴き比べることが多いのですが、
今やっている曲を何パターン弾いてみても、なんだか納得がいかない・・・・
すでに人前でも弾いているわけですけど、自分としては全然イケてないんです。
えっと、・・・・・イケてないのとヒケてないのは違います。
ヒケてないのは、ある程度あきらめがつきますけど(どこかはあきらめないと、この年では先へ進めません)、
イケてないのは、方針ややりたいことがはっきりしてないという点で、あきらめがつかないし、あきらめてもいけないです。
今日、自分の録音を聴いていると、映画「テルマエ・ロマエ」の<平たい顔属>という言葉がしきりと思い出されて困りました。
楽譜にあまり指示がないせいもあるのですけど、とにかく彫が浅い。
原曲が弦楽曲であるだけ余計に、平たさが目立ちます。
同じ「f(フォルテ)」と書いてあっても、そもそも原曲は楽器の種類や数が違うので、同じように弾いていては平たくなるのは当たり前なんですね。
でも技術に限界があるので、振れ幅を大きくすると音が荒れてしまいそうで、あまり思い切ったことができず、つつましく小出しにやってみたりなんかしたわけですが、・・・・・・全然効いてない。
「どちみち自宅での録音じゃん」と思って、かなりやけくそ状態で、指示のまったくないところでもppにしてみたり、バカみたいに極端なクレシェンドをつけてみたり、濁るのもいとわずかぶり気味のレガートにしたり、バスをドスまがいに効かせてみた結果、・・・・・・やっと3次元っぽくなってきました(汗)。
ここまでやらないとダメか・・・・・orz
ここからが自分の技術との相談ですね。本来は技術の方を上げないとならないわけですけど、時間的にそんな余裕のない場合もありますし、ちょっと無理な場合もある。
「やりたいことはよくわかりました・・・・が、手元が荒れましたね」というのは、
私、過去にこれでもか、といただいた講評でもあるわけで(汗)。
いや、それが私の持ち味(殴)でもありますが・・・・・。
とりあえず、
・「ここはゆずれない」という聴かせどころを決め、そこの音をきっちり決める
・全体の構成・起伏について、今現在の(自分なりの)決定版を作る
の2点でしょうか。
・・・・・・今日は、友人のコンチェルトの伴奏(もちろん練習で)もやったし、やっとピアノモードに戻ってきたような(笑)。