~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

日曜の午前中

2008年06月02日 23時45分54秒 | バイオリン
昨朝、朝ごはんを食べながら「題名のない音楽会」を見ていましたところ、これがなかなか楽しい「振ってみましょう!」という、いわゆる素人の指揮者体験番組。

1分たつとドラが鳴って演奏終了となる、「のど自慢」の指揮者版みたいな感じだったのですが、たった1分の持ち時間にもかかわらず、個性あふれる指揮が次々と繰り出されていました。

それでもまるっきりのド素人という人はあまりいなくて、ずーっとアマチュアオケの団員だったとか、アマオケを振っているとか、指揮者をめざしている、とかいう、「素人」と呼ぶにはグレーゾーン(笑)の方が多かったのですが、そのなかで光っていたのが75歳の男性。
この方のプロフィールはちょっと聞き落としてしまったのですけど、指揮台に立たれたとたんに、テレビのこちら側の私までが釘付け。
「ニコっ」とされて、まるで空気中から音を連れてこられたかのようにごく自然にベートーベンの「田園」の一部が始まりました。・・こんな「田園」聴いたことない・・
たった1分だったのですが、実に幸せな気分。


これには、指揮者の佐渡さんはじめ、多くのゲスト審査員(プロの有名な音楽家を含む)も驚かれたようで
「あと20年たったら(だったかな?・・ちょっと記憶があいまいです)、呼吸するだけでオーケストラが鳴りそうですね」とか
「自分もこういうベートーベンをやってみたい、という指揮でした」
など、それぞれ絶賛の言葉を贈っておられました。

たしかにこの方は、これまでの人生の過ごし方とか、音楽への愛情とかが、お顔や立ち姿にオーラのように満ち溢れていて、なにも手やら腕を使わなくても、オーケストラは鳴ったのではないかとさえ思えましたねえ。

結局、グランプリを獲得されたのだが、ほかの出演者がすべてかすんでしまうほどの存在感。
ご自身で「後期高齢者です。同じ<こうき>なら高貴にしてくれないかな」と笑っておられましたけれども、こういう高齢者には憧れます・・・・かく年は重ねたいものです。



それを見たあとは、ドキドキのバイオリンの初回レッスン。
今日は楽器を構えるだけなので、子ども二人一緒にやりましょう、ということで、息子と娘が交互に先生に構えを教えていただいたのですが、
心配していたよりはおとなしく(・・特に娘のほうですね・・)、先生のおっしゃることをきいてました。
それにしても、楽器持つだけで大変なんですね、バイオリンって。
ピアノも持つのは大変ですけど。・・違う意味で(笑)。
だいたい長時間両腕を上げること自体、四十肩でひーひー言っている私にはムリというものです。バイオリン奏者は四十肩にはならないんですかね?

それはともかく、ああしてこうして、と構えを教えていただいている時、「ピッ」とキマル一瞬があります。
まだぐにゃぐにゃしてるから、それこそ「ほんの一瞬」なんですが、なんだか上手そうに見える。実際は一音も出すことができないのに、カッコだけは決まったじゃん・・という瞬間があるわけです。
なんか不思議な感じでしたね。・・たかが「カッコ」、されど「カッコ」・・
この一瞬が二瞬、三瞬につながっていくように親としては祈るばかりです(笑)。


娘は、意外に「持ち運べる楽器」というのが気にいったもようで、
昨晩は8分の1と4分の1をケースにいれたまま、両脇に置いて寝てました。
そして両脇に抱えて起きてきました。
幼稚園に行くときも「じゃ、言ってくるね」と挨拶してました。
で、また今夜も同じようにして寝てました。
・・・・ちょっと、お人形とかペット感覚・・・・

そういえば娘はもう少し小さい頃、私がガンガン弾いているグランドの下で平気で何時間も寝ていたものでしたが、
あれに比べれば、サイズもちょうどいいし、とりあえずうるさくないし、一緒に寝ても安眠ですね。

末永くかわいがってもらいたいもんです。