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~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

天使のモンモン

2006年01月23日 14時00分14秒 | 雑感
昔、一週間ほど、北千住の路上でチョコとネクタイとビー玉を売っていたことがある。

別に、あやしい経緯でそうなったわけではなく
有名デパートの「中国物産展」にバイトで行っていた時、香港フラワーを扱っていたおやっさんに気にいられて、
「今度、バレンタインの時に手伝ってくれ」といわれたのだ。

でも、行ってみたら十分あやしかった。
「このあたりは、外国人グループのレジ狙いがいるから気をつけろ」といわれたり、
一緒に働いていた若い男の子たちは
「全国の<催し>を転々としている」とか
「<事務所>で寝泊りしてる」とか「金がないから昼飯は食べられない」とか
言っていた。

チョコとネクタイはバレンタイン関係商品だからわかるとしても、
ビー玉はなんだったのか・・・?
ひとことでいうと、トイレの水タンクの上(手を洗うところ)に
ミニ箱庭みたいなものを作るためのものだった。
だからプラスチックの小さな人形や植物も一緒に売っていた。
これが、売れるのだ。結構忙しかった。

そのおやっさんとはヒマな時いろいろ話したのだけど、
ある日たまたま音楽の話になった。
いわく、
「ウィーン少年合唱団っていうのは、いいらしいねえ」
「ああ、そうでしょうねえ。私は聴いたことないですけど」
「知り合いで、来日のたびに行くヤツがいるんだよ。<もう、涙でます>って」
「そりゃー天使の歌声っていいますもんねえ」
「そいつ、カラクリモンモン(・・・・またミスやってしまいました
クリカラモンモンの間違いです)なんだよ。それがねえ、ウィーン少年、ウィーン少年って、もう夢中なんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・

どうしても、「モンモン」と「ウィーン少年」を結びつけるのは難しかった。
彼はいったいどういうきっかけで演奏会に足を運んだのだろうか?
それとも、ご幼少のみぎりは、母親に手をひかれ「ウィーン少年」を聴きにいくような子供だったのか?

この時以来、
私の中では「ウィーン少年」と「モンモン」はセットになった