てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

うまし水どころ

2012-01-30 20:56:00 | 暮らしと生活

ほころぶ蝋梅のつぼみ

 うましといえどもこの時季に“水”を話の妻とするのは、やや季節外れの感もあるが、ご辛抱頂きたい。
 わが隣町にあたる雄町(おまち)には有名な冷泉がある。この「雄町の冷泉」こそは江戸時代、岡山藩主池田家の御用水として使われ、備前国一の名水として知られており、1985年には全国の名水百選に選ばれたほど。

 ここの名水のことをNHKラジオ番組の中でPRしてから2年半になる。久し振りに東方面をウオーキング中に、「おまちアクアガーデン」を通りがかったので、しばし足を止めた。相変わらず水汲みに来る人々の列が絶えないようだ。

 元々の冷泉(源泉)は、ここから300㍍ほど離れた住宅街の路地奥にあり、知る人ぞ知る存在である。いわば個人宅I井さんちの庭前であるが、ここへも立ち寄ってみた。水汲み客もなくひっそりとしているが、庭は掃き清められ箒跡がきれいに残る。

 ここいらの冷泉は旭川の伏流水が地下を流れている環境下にあって、古くから「セリ」の栽培が盛んで今でも岡山市内で唯一の栽培地である。今が最盛期とあって枯れた冬景色の中でセリ田だけ青々としている。
 またこの地で収穫される酒米「雄町米」も有名で、その清水に育まれた雄町米を使った名酒もある。近くには岡山銘菓「大手まんぢゅう」の工場もあるが、勿論のこと雄町の冷泉の賜物である。

 わが住む「中井」の地名の由来にしても、町内を流れる用水の中ほどに井戸があった(現在でもある)ことから来ている。その上、近くには「清水」という地名もある。かつてはこの辺り一帯が清浄で豊富な水源の地であったことの証左であろう。






絶えない水汲みの列



ベルナール・ジトンの考案した水時計
(撮影時は午後4時2分だが、時計は2時6分を指していた)

近くの青々としたセリ田

元々の冷泉(源泉)

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いじめ

2012-01-29 08:17:00 | 舞台、ライブ
 失礼ながら、これまで重松清さんに関しては、とんと疎く直木賞受賞作品の『ビタミンF』ですらパスしていた。
 ところが気触れやすい小生のこと、先般放映された同氏原作の『とんび』に触発され、すっかり重松ファンになった。オリジナリティーを尊重する上では、原作に触れるのが筋なのだろうが、手っ取り早いところでDVDレンタルショップへ。

 27日~29日まで3日間はサービスデーで、準新作と旧作は1本80円でレンタル中。思い切って5本レンタルし、うち1本である同氏原作の映画『青い鳥』(2008年)を家内と二人で観た。

 幸いなことに、これまで“いじめ社会”とは無縁の私には、いじめに走るような子が、そう簡単に改悛するなど俄かに信じ難くハッピーエンドを訝った。
 ところが、家内はとても共感を覚え、身につまされる話しだったという。家内が小学校高学年の頃のこと、ある転校生を迎えた途端に教室内で盗難事件が相次ぎ、教室内が気まずい雰囲気に陥った。担任の先生が善後策を講じるのに手間取るうちに、業を煮やした学級委員が独断で抜き打ち検査という直接行動に出て、その転校生の机に盗難品(といっても他愛無いものばかり)を見つけた。犯人を突止めはしたものの根本解決には至らず、結局その子は周りからのいじめに遭い、いたたまれなくなり、ついには転校を余儀なくされたという話し。

 あの時、劇中の村内先生に出会っていたら、どんな展開になっていただろうかと考える。
 「先生、誰かを嫌うことも、いじめになるんですか?」と問いかける生徒に、吃音の村内先生はつっかえながらも訥訥と「人を嫌うから、大勢だからいじめになるのではなく、人を踏みにじって苦しめようと思うこと、苦しめていることに気づかずに、苦しくて叫んでいる声を聞こうとしないことがいじめなんだ。・・・・人は弱いから、強くなろうとする。でも、強くなんて、ならなくていい。頑張るだけで、いいんだ。今より少しでも、人の気持ちを想像するだけでいいんだ。」と応じるクライマックスシーンが強く心に残った。

 オープニングとエンディングには岡山・総社出身のシンガー・ソングライターまきちゃんぐが歌う「銅の心」と「さなぎ」 が挿入されており、映画の内容とベストマッチだった。
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吉報

2012-01-28 10:09:00 | 健康と医学
 STV-SENOSANから吉報がパソコンに届いた。まだ術後の相当な痛みを伴う、不自由な身体を押してのメールの様子が文面から窺える。

 『9:19 無題
 めーるやっと可能上手くいきました痛いがガンの特徴。まだうごけないのでトイレもむり来月はじめはうごけます。家族全員来ました。黙ってさすがにガンの恐怖はあったのか。娘キスをもとめましたが軽くいか(いな?)されました。もういちど住めなくともいいかぞくでいたい。』

 『9:32 お疲れでした
 吉報を鶴首の思いで待っておりました。
 大手術からの無事帰還おめでとう。最悪事態は脱し、ここから先は良くなるばかりです。時間が薬なので、絶対に無理をしないよう予後を大切に。
 “親薬子薬”が一番よく効きます。これをきっかけに家族の絆も一段と強まることを願っております。』

 『9:50 Fw: お疲れでした
 有り難う、再会を楽しみ.ギターもね』

 春には元気な姿で再会し、私の下手なギターを聞いてもらうことにしているが、何としてでも男同士の固い約束を果たしたい。
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二人の母を偲ぶ

2012-01-27 21:04:00 | ファミリー

蝋梅はまだ固いつぼみ

 本日27日は義母の祥月命日にあたるが、随分と寒い季節に再び春の訪れを迎えることもなく逝ったものだとしみじみと思い返す。

 墓参りをするには高い峠をひとつ越え、大きな川に架かる橋を渡らなければならない。このところの寒波到来で路面凍結の恐れがあるので午前中は様子を伺い、好天を見極めた上で、昼食を早々に済ませて家を出た。

 この方面に車を走らせる折には、決まって何箇所か寄り道をしなければならない。先ず義父を訪ね、墓参りに誘ったが、体調おもわしくなく、今年は遠慮するという。寒風にあたって身体に障っても拙いので代参することにした。

 無事墓参りを済ませた後は、近くにある家内の里を訪ねる慣わしがある。家内の元々の実家は隣家N井家に譲っているのだが、そのN井家とは先代から家族以上の深い付き合いである。こちらにきたらここを素通りにはできない。
 訪ねた折には、入荷したばかりの油圧式薪割り機を試運転中で、珍しいところを見せて貰った。ホームセンターを何軒も梯子してやっと見つけた現品限りの展示品だとか。
 いつもの如くお姐さんが漬けた絶品の漬物、白菜、水菜、手作り欠き餅など抱えきれないほどの土産を頂戴しN井家を後にして家路に就いた。

 因みにこれまでの義母の命日のことを、拙ブログで捲ってみた。2011年2010年2008年2007年2006年と、折々違った形で義母を偲んでいる。2009年だけ飛んでいるが、丁度この頃実母の容態が悪化し、家内と二人泊り込みで付き添っていたもの。母はこの3カ月後に眠るように息を引き取った。


薪割り機を試運転するN井のアーちゃん

太い丸太もたちどころに薪に
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負の連鎖

2012-01-25 14:07:00 | 暮らしと生活
 一昨日あたりから腕時計の不具合に続いて、メガネがしっくりとそぐわず被写体がゆがんで見える。テンプルでも緩んでいる所為かなと思っていたら、とうとう今朝になってブリッジの真ん中が折れてしまった。腕時計と同様、一昨日転んだはずみにショックを受けていたのか?

 そうこうする内に、シュレッダーに厚手のものをかけたら、途端に負荷がかかったのか動かなくなった。こちらも近年頗る調子が悪く、騙しだまし使っていたもの。

 こんな時に限って、ワイヤレスマウスまでもが絶不調でイライラが募る。これまでにも様々な手法を試みながらどうにか凌いでいる。

 こういった状態を“負の連鎖”というのだろうか?何処かで、何かの弾みで歯車が狂ってしまうと、逆に歯車が回り出すから始末が悪い。
 これらを断ち切るには“原因療法”が最も有効で、“対症療法”ではすぐにぶり返すのを承知で、シュレッダーは分解して部品をつついていたら動き出した。

 9年前に買った壊れたメガネはスペアでもあり、レンズ自体がかなり傷ついているので、部品交換するまでもない。早速に眼鏡○場へ出向き、あれこれ試着した末、前例に倣ってノンフレームタイプに決めた。
 同店のプライベートブランドのZERO GRAVITY(無重力)の名前どおり僅か3.5㌘という超軽量。CMのキャッチコピーにあるように、まさに「かけるというより、つつみこまれているような肌に近い感覚」である。おまけに値段は価格破壊の煽りで、9年前に比べて半値以下。出来上がりは1週間後。

 ワイヤレスマウスは、手持ちのケーブル付に取り替えることで解決。これこそ原因を根底から取り除く“原因療法”で、しかも最も安上がりである。こうして今日発生した負の連鎖はひとまず食い止めることができた。

真っ二つに折れたメガネ

↓↓↓
新調になる超軽量メガネ

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