てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

艱難辛苦汝を玉にす

2012-01-12 14:12:00 | ビジネスと社会
 大学の2回生に上がったばかりの5月のこと。入学以来ずっと、マンモス教室で受けるワンウェイ授業のキャンパスライフには失望感を抱いていた。そんな折、あることがきっかけとなり、初志で描いていた語学学校への夢をどうしても実現したいという気持ちが再燃した。

 思い詰めたらそれこそ一途で、大切な前期試験をボイコットして汽車に飛び乗った。家族を交え今後の身の振り方を話している所へ、同大学でドイツ語研究会を結成した仲間の一人であるT中から、翻意を促す慰留の手紙が届いた。
 当然のことながら両親、ばあさんからは涙ながらに思い直すよう説得された。冷静に熟考の末、再び学校に舞い戻り、残りの試験を受け事なきを得た。
 皮肉にも帰省期間中棒にふった科目は「英語」だったが、後期で挽回しようと満点を目指して頑張った。そのお陰かどうかは知る由もないが、「優」を頂いた。仮に百点だったとしても「可」がせいぜいのはずだが、先生の心の広さに甚く感服したものだ。

 ところで冒頭の「あること」とは、他ならぬ昨日見舞った STV-SENOSAN のことである。同じ高校から、同じ大学に進んだのだが、彼こそは入学して間もない夏休みを前に突然大学を辞めた。初志を貫徹すべく一浪をして、外大を目指した。浪人中も語学教室の講師をしながら、見事希望通り関西の語学学校への合格を果たし、いち早くESSに入部した。その活躍の吉報に接し、わが心の中でくすぶり続けていた火種に火がついたという次第。

 あの時、大いに悩み苦しみ、周りの人々に多大の迷惑をかけたが、温かいサポートがあったからこそ踏ん切りがつき迷いが吹っ切れた。
 「艱難辛苦汝を玉にす」とか「雨降って地固まる」とでもいうのだろうか。今でも仕掛けのSTV-SENOSAN と、火消しのT中の双方には感謝している。到底足を向けて寝られない。
コメント (4)
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