てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

軍配はカニに

2010-11-30 20:35:00 | グルメと料理




 最近はカロリー制限やら、食費節減のこともあって外食の機会がめっきり減った。にも拘らず我が家のエンゲル係数は一向に下がらない。
 一時期、ラーメン食べ歩きをしたことがあるが、家内が「笠岡ラーメンの味を知らない」というので、ならばと7、8年前に訪れ印象に残る笠岡ラーメンの老舗・坂本へ向けて同行した。

 途中、しばらくご無沙汰している玉島魚市場へ。休みの前日で、しかも朝市の閉店間際であったが、mariさん御墨付きのワタリガニが間に合った。初めて口にするセイゴ切り身のバジルのオイル漬けと共にmariさんの口添えでディスカウント。おまけに今季縁遠かった柿まで頂いてしまった。どうも有難うございました。

 肝心の坂本の笠岡ラーメンだが、醤油ベースのスープに醤油で煮た鶏チャーシューと青ネギ、支那竹という至ってシンプルなもの。家内曰く「それなりに美味しかったが、わざわざ岡山から足を運ぶほどではない。残念ながら、何時ぞや食べた尾道ラーメンや喜多方ラーメンには及ばない」と手厳しい。

 腹を満たした後は、笠岡市の北に位置する井原市の「嫁いらず観音院」へ。ここへ参拝すれば嫁の手を煩わすことなく健康に生涯を全うできるといわれている。
 いまは夫婦でつましくも幸せな毎日を送っているが、いずれどちらかに何かあれば、倅家族と同居することになろう。その時に「嫁の手を煩わすことのないように」と念じて手を合わせた。





 帰宅後、長男と三男家族の夕飯に間に合わせるべく、茹でガニとセイゴのバジルオイル漬けを届けると、「うわっ~、ガザミじゃが! ありがとう」と声を上げての大喜び。今日のところ軍配は、ラーメンよりも体にも優しい海の幸に上がった。
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酒粕は“カス”にあらず

2010-11-25 13:09:00 | グルメと料理
 まだ戦後を引き摺る昭和20年代に幼少期を送り、物資不足の中でひもじい思いをした。食卓はおろか、おやつなど夢のまた夢で、せいぜい祖母やおふくろが有り合せの材料で作ってくれたおやつで糊口を凌いだ。大抵のものは喜んで食べたが、大人が口にする「酒粕」を火鉢であぶって砂糖を包んだものだけはいただけなかった。

 小欄「2010/2/10 ダイエット順調」でも触れたように、かつては苦手だったその「酒粕」。今年2月のふとしたきっかけから寒い時節には欠かせぬ食材となった。
 温かい粕汁は、カラダを温めてくれるだけでなく、栄養価は高いし、近年では美肌や健康づくりに役立つ成分が含まれていることも確認された。「粕(カス)」という字が使われているがとんでもない話だ。別名「飲む健康酒」とも言われている。

 折りしも、昨日のNHK「ためしてガッテン」で、日本伝統の「酒粕」の健康パワーを紹介していた。曰く『体の中の油分を排出する働きが非常に強く、悪玉コレステロールを低下させるばかりか、便秘改善にも効果あり!栄養面でも、必須アミノ酸をすべて含む上、ビタミンB群の宝庫!メタボが気になり始める40代はもちろん、たんぱく質が不足して低栄養に陥りがちな高齢者など、あらゆる人に推奨される健康食品の切り札!しかも、様々な料理のおいしさをグーンとアップさせる効果も抜群!』。

 早速に番組の中で紹介していた「酒かすクラッカー」を買い置きの酒粕で試してみたら結構いける。目下、間食(おやつ)を極力控えているが、これなら十分その代用品になる。
 またまたテレビ放映を観た人々の注文が殺到し、店頭から消えないうちにと急いで酒粕を買い足した。
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青春のひとこま

2010-11-24 18:47:00 | 舞台、ライブ
 43年前の10月、所属していた写真部の2泊3日合宿でのこと。合宿内容はしかと憶えぬが、ただ一つ、あろうことかこの席で私が11月28日に控えた大学祭前夜祭での恒例イベント仮装行列の写真部実行委員長に祭り上げられた。
 たかが仮装行列とはいえ、生来の引っ込み思案から、先頭に立つよりその他大勢でついて行くタイプだったので、柄ではない大役に困惑した。しかし、決まったからには全力を挙げて成功させるしかなく、いかに部員を参画させ、知恵と汗を出させるか、慣れない仕事だけに苦慮した。

 10月9日の実行委員会において、テーマは「マンガ天国」で、内容はひとつの御輿を中心に銘々がマンガの主人公のゲゲゲの鬼太郎、ケロヨン、バカボンなどに扮することに決定。
 翌日から行動開始し、早速にお面作りだ。みんな未経験のためノウハウのない中、手探りで古紙を活用した紙粘土作りから始め、型取り、仕上げ、色付と続いた。辛うじて部員の中の二人に絵心があり助けられた。
 並行して写真展用の作品仕上げもあったり、バザーの段取り、券の販売ノルマ達成にと忙しい日々が続いた。
 一方で、本業の学業はゼミの同じグループが集まり、時には泊り込んでのレジメ作成に余念がなかった。

 11月28日夕方6時過ぎ、いよいよ本番を迎えた。大学グラウンドを出発し、城下からメーンストリートの大街道、銀天街を練り歩き、午後8時20分頃には帰って来る行程。
 我が写真部は、少林寺拳法部とワンゲル部に挟まれて3番目の行進。ない知恵を絞ってアピール文を用意し、総務を通じてメーン会場(明屋湊町店の前)で流して貰うなどの工夫はして臨んだが、その甲斐もなく賞外に終わった。重い仮面を被って2時間余の行進にも拘らず、選に漏れたとあって疲れも一入だったが、女子部員の心尽くしのおにぎりと酒の旨かったこと。
 一同気を取り直して翌日からの写真展会場の設営にかかった。仮装行列では事前準備に時間をかけた割にはパッとしなかったが、何とか無事やり果せた充実感を味わうと共に肩の荷が下りほっとした。

大学祭前夜祭での仮装行列
=1968年(昭和43年)11月28日=

バザー看板を右手に持って冠り物をしているのが小生、後には目玉おやじが続く。そしてバカボンやパーマンの姿も。

面河渓での写真部合宿

面河渓で拾った流木が水槽を飾る
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お守り刀

2010-11-22 16:02:00 | ノンジャンル
わが家のお守り刀(横井崇光作)


刃文は互の目まじり丁子刃(長さ:70.6㎝、反り:1.8㎝)

 第5回お守り刀展覧会(2010/09/29~2010/11/23)が明日までの日程で開催されている。それによると「お守り刀には、子どもの成長や厄よけなどの願いが込められている。」そうである。

 我が家にも一振りのお守り刀があり、このことは小欄「2006/9/14 銃社会の恐怖」で簡単に触れたところだが、いま改めて我が家のお守り刀に纏わる因縁めいたものを発見した。

 実はこのお守り刀、1980年(昭和55年)8月に、ある人を介して知合った刀匠横井崇光氏に作刀を依頼し、出来上がったのが同年12月12日。そして、何と4日前の12月8日は、ジョン・レノンが凶弾に倒れるというまさに「銃社会の恐怖」を露呈した忌まわしい日であった。この刀がもう4日早く完成していれば、その思いが海の向こうにも通じ、あるいは事件を未然に防ぐことが出来たやも知れない。悔やまれてならない。
 ビートルズの数あるヒットナンバーの中ではとりわけ『レット・イット・ビー』(なすがままに)が、歌詞、メロディともに心に響くものがあり好きだ。

 日本刀には日頃の手入れが欠かせず、「毎月1日」をその日と定め、鑑賞がてらに時間を割いて心を落ち着けたものだ。ところが何時の間にやら御座なりになり、今では気が向いた時だけになっている。これを機に「毎月1日」を復活させなければと思い直している。

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主役不在のまつり

2010-11-21 13:40:00 | 暮らしと生活
 mariさんの記事に触発され、とっとり花回廊と松葉ガニを求めて北上の心積もりでいたところ、故あって孫を預かることになり遠出は取りやめた。

 然りとて抜けるような秋天のもと家で燻ぶっている手はない。孫を「沢田柿まつり」へ誘ったが断られたので、孫は家内に託して独りで出かけた。昨年の柿まつりの様子はこちら

 混雑を予想して開幕30分前の9時半に会場へ到着すると既に長蛇の列で、見る間に後に続々と並び列が折り返した。

 開場と同時に今度は赤袋(規格落ち柿の詰合せ袋)売場を目指して我先にダッシュ、ここでも待つこと30分。これで通算1時間待ち。やっと順番が巡って来たと思いきや4、5列前(約30人前後)で無情にも「売り切れ」のサイン。口々にブーイングを浴びせつつ列は四散した。
 途中、列に割り込む人に罵声が飛ぶのを聞いて、昨年が売切れまでに1時間要したと知っていた私は、既の事で「まだまだ大丈夫ですよ」と慰めの言葉を掛けるところだった。
 売切れの赤袋を諦めて、他の籠詰め柿や特選柿売場へ出向くも、こちらも売切れで、辛うじて味見コーナーで一切れを試食しただけ。

 主催者や来賓(議員並びに同名代)の挨拶が続くステージ前に人集りはなく虚しく響く。場内アナウンスも「早い人は午前3時から並んでいた」とか、「開場30分で売切れた」とか、「今年は柿が不作だった」など弁解じみた話ばかり。

 今年22回目を迎えた由緒ある柿まつりながら、手際の悪さばかりが目立った。柿不足は予想されたことなので、事前に他所から調達するとか、一袋の中身を減らし広く行き渡る配慮、場合によっては開催を見合わせるくらいの判断はして欲しかった。敢行するならば、せめて整理券を出すなどして、無用の混乱は避けるべきだろう。

 手ぶらで帰るのも癪なので、最寄のスーパーで柿を求めて家路に着いたのだが、一等最初お目当てにしていた“カニ”は、結局スーパーの“カキ”に化けてしまった。孫が柿まつり行きを渋った理由は、結末を見越してのことだった。帰りにスーパーで買って来ることも読まれていたようだ。同スーパーは柿まつり会場の近くにあり、通り抜けの車で大混乱するというとんだオマケ付きだった。


開場30分前でこの列

すぐさま列は折り返す

人集りまばらなステージ(ここでも主役不在)

人でごった返す会場内 特に赤袋売場前は長蛇の列
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