奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

日本冷凍食品事業発祥之地碑と冷凍機械

2020-06-24 05:47:48 | 北海道の旅日記(道北、道南)

 

 

日本最初の冷凍食品事業は1920年、北海道森町で始まりました。

山口県小郡出身の葛原猪平が森町港町に凍結室と冷蔵室各3室の冷凍工場を建設、
アメリカ製コンプレッサーと原動機を2台ずつ備え、森沿岸の魚は翌年に東京に出荷されました。

魚種はマグロ、ブリ、イカ、サバ、イワシなどだったらしい。

コンプレッサーと電動機の各1台は1969年まで稼働しました。
町では冷凍事業発祥を伝える歴史的価値があるとして1973年に町指定文化財となりました。

その機械が画像の“ブツ”なのですが、当日は雨が降っていたので鮮明に写せなかったのが残念。
現地に行けば大切に保存されているちゃんとした機械を見ることができます。

そのお隣には『日本冷凍食品事業発祥之地』の碑があります。

 

 

 


これも雨のせいで画像が鮮明でないのが残念。

碑文をそのまま載せます。


思えば今を去る五十年前、此処北海道噴火湾の海潮を見はるかす森町の一角に、
アメリカ人技師ハワード・ゼンクス氏設計監督による本格的凍結設備を有する冷蔵庫が操業を開始した。
時に大正九年八月二十五日、わが国における冷凍食品事業の嚆矢をなす壮挙である。
先覚者葛原猪平翁の半世紀を貫く意志は、今や低温流通機構の開花を迎えんとして、なお鮮烈に生きつヾけている。
日本人の食生活に一大変革をもたらす冷凍事業の進展は、今後さらに期して待つべきである。
われらの前途に課せられた責務もまた重大であらう。
日本冷凍食品の草創こヽに五十年を画するにあたり、
永遠に顕彰すべき先達の偉業を偲びつヽ未来への飛躍と努力を誓うものである


建立は最初に導入された機械が役割を終えた1969年。

この碑と機械があるのは(株)ニチレイフーズ森工場の中。

 

 

 

 

私有地の中である上、大型トラックなどの出入りもあるので訪問する際は迷惑にならないようにしてください。

※南茅部郡森町字港町34

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