
胆振東部地震が起こったのは9月6日、もう2か月以上前のこととなりました。
今でもことあるごとに“あのときは大変でしたね”という話になります。
そうそう大変でした、停電が。
それさえなかったらどうということはなかったという地域が大半だった。
先日、滝上で酪農を営んでいる友人から話を聞く機会がありました。
酪農は搾乳などで電気と水を大量に使います。
ブラックアウトのときはさぞや大変だったろうと聞いてみると、何もなかったという。
まずは万全の自家発電装置。
常日頃、停電に備え自家発電装置を用意しブラックアウトを乗り切ったという。
滝上の酪農家さんはほとんどそういう対応をしているそうです。
それからブラックアウトでも道内で2工場だけ稼働した牛乳の工場の存在。
当時、電力供給が止まり道内のほとんどの牛乳の工場が稼働休止になりましたが、
よつ葉乳業の十勝主管工場(音更町)とオホーツク北見工場(紋別市)だけが稼働しました。
滝上町の生乳はよつ葉乳業オホーツク北見工場に運ばれています。
これで生乳は廃棄されることなく普段通りの生産ができたということ。
酪農家も牛乳の工場も停電への備えが緊急時に役に立った。
コストも相当だったろうに、手を抜かないでよかった。
経営とはこういうことだ、と実感したお話でした。