秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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夕張市の人口は減少を続ける

2019-06-12 04:26:31 | 日記
 北海道夕張市は人口の減少が続き、5月末現在の人口が8,000人を割り、7,000人台となった。最盛期の10分の1以下の人口であり、もはや市としての機能は実質的にかなり減退している。

 夕張市は炭鉱でにぎやかだった1960年代には人口が11万人台になり、隆盛を極めた。その後、国のエネルギー政策の転換で、高い国内の石炭よりも、安価な石油へシフトし、国内の炭鉱は閉山が相次いだ。この結果、同市の人口は今日まで減少を続け、歯止めがかかってはいない。

 同市は必ずしも手をこまねいたわけではない。90年代には観光業へシフトし、大型公共投資で観光施設を充実させていった。しかし、観光入込客数は想定ほど伸びず、赤字が膨らんでいった。市の財政は赤字が膨らみ、財政再建団体へ指定されたときもある。

 その後、同市は賃金の大幅なカットや組織縮小、市民サービスの大幅なカットや値上げにより、市の財政は改善傾向に向い、財政再建団体は脱出した。同市の高齢化率は50%台であり、北海道内で最も高く、特に若年層の市外流出が進んでいる。

 国のエネルギー政策の転換は夕張市のような炭鉱に大きく依存する都市では、産業構造の転換を求められることとなり、多くの都市はそれに対応できず、経済は低迷したままの状態である都市が多い。時代に応じた産業転換ができないと、市全域の元気がなくなり、税収は伸びず、人口流出や高齢化が進むこととなり、ひいては都市の発展が遅れることとなる。

 国内ではかつて、石炭を輸入することなく、国内生産だけでほぼ賄われていたが、現在では国内生産がほぼ皆無であるので、石炭はほぼ全量を輸入に頼っている。コスト的には国内で採掘するよりも、外国産を輸入したほうが安価である。

 時代が進む限り、生活や産業の変化は起こり得る。これに対応できないようでは、時代の変化に対応できず、社会の流れについていけないこととなる。

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