秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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青函トンネル内の速度引き上げは不要

2016-04-30 04:36:04 | 日記
 3月26日に北海道新幹線・新青森-新函館北斗(北斗市)が開業した。東京-新函館北斗を最速4時間2分で結んでいる。

 東京-大宮を時速110キロ、大宮-宇都宮を240キロ、宇都宮-盛岡を320キロ、盛岡-新函館北斗を260キロ(青函トンネルを140キロ)で運転されている。

 東京-新函館北斗の運行時間がいわゆる「4時間の壁」を破れず、航空機とは勝負にはなりにくいのが現状である。これを考慮し、1往復だけ青函トンネル内の制限速度を引き上げることがJRや政府が検討しているという。

 青函トンネルを新幹線が26本、貨物列車が40本程度運行されている。青函トンネルの走行は旅客よりも貨物列車のほうが多く、本州と北海道の物流を支えている。本州-北海道の貨物の45%は青函トンネルを通過していて、物流の大動脈であり、なくてはならない列車である。

 トラックよりも列車輸送のほうが環境への負荷がかなり小さい。現在、トラック運転手の人手不足感が高まっていて、鉄道輸送はそれを補っている。トラック輸送よりも鉄道輸送のほうが安全性が高く、大量輸送が可能である。

 青函トンネルは貨物輸送の本数が旅客よりも多いので、わざわざ新幹線が高速走行をするために2時間の枠を確保してまで、貨物列車の走行を制限する必要はない。つまり青函トンネル内の速度引き上げは不要である。

 青函トンネル内を時速200キロ以上で走行したとしても、短縮できる時間は18分である。東京-新函館北斗が3時間44分になったからといって、そう大きく旅客流動が新幹線へシフトするわけではない。

 1往復の新幹線の高速走行のために本州-北海道の貨物輸送が制限を受けるようでは物流機構そのものが大きな制約を受ける。もし新幹線の高速走行のために貨物列車が制限を受けるのであれば、トラック輸送へシフトされることが考えられる。


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