フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月30日(月) 曇り

2024-10-01 12:59:49 | Weblog

8時15分、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

朝食を食べながら、新しく始まった朝ドラ『おにぎり』(録画)を見る。『虎に翼』から引き続き観ている視聴者が多いだろう。一種のロス気分で観ているわけだから、無理やり最初から視聴者の気持ちを鷲掴みにしようなんて考えない方がいいわけで、ぼちぼち行きましょう。主人公の女子高生が人助けで海に飛び込むシーンで自己言及的に「朝ドラのヒロインか」というセリフを言わせた(脚本家も主人公の家族の朝食風景からは始まるという典型的なパターンへの照れがあったのだろう)。人助けで海に飛び込むという過去の朝ドラのヒロインて誰がいたかなと思い出そうとしたが思い出せない。『あまちゃん』は海に飛び込んだがあれは海女さんの真似事だったから人助けではないし・・・。

今日は王座戦第三局が行われる日。一日制の対局だから、夕食の頃には勝負が着くはずである。

先手永瀬の角換わり腰掛銀に後手藤井が右玉で対抗し、昼食休憩前までにここまで進んだ。藤井が3三の桂馬を4五に跳ねて、桂馬の交換を迫ったところ。AIの形成判断はまったくの互角。

昨日のブログを書いてアップして、昼過ぎに家を出る。今日は大学で「正岡寛司先生を偲ぶ会」(10月26日)の打ち合わせがある。

東京駅構内のコンビニでマスクを購入。セルフレジを使ったが、ちゃんと支払いが完了したのかどうか、確信が持てない。もし完了していなければ、店を出るときにセンサーが作動して「ブー」とか鳴るのだろうと思っていたが(本屋とか図書館みたいに)、鳴らなかった。だからといって、安心はできない。そもそもそういうシステムがないのかもしれないからだ。店を出て、少しの間、店員さんに呼び止められるのではないかと疑心暗鬼だった。

早稲田に着いて、昼食を「ごんべえ」で食べる。

カツ丼セット(ごはん軽めで)。百円値上げになって850円。しばらく前までは650円だったが、それが750円になって、それからあまり日が経っていなうちに再度の値上げになった。飲食店の多くに見られる現象である。ここはまだ千円札一枚でお釣りがくるだけよいと思わなばならない。収入が(たいして)増えずに物価だけが上がっていく。このままだと、世の中は間違いなく、節約モードに入る人たち(アリ型)と、貯蓄を放棄してこれまで通りの消費水準を維持する人たち(キリギリス型)に二分されるだろう(いや、ジキルとハイドみたいに両面を使い分ける過渡的な段階がまず来るかな)。前者の方が多数派だろうから、飲食店は値上げはしても収入は増えない、むしろ先細りになるだろう。そうしたら安い商品(ワンコインスイーツとか千円ランチとか)を工夫するようになるだろう。そういう傾向はすでに一部で見え始めている。

研究室に着いて、昼食休憩後の対局の様子をネットTVで確認する。

駒がぶつかり合っているが、形勢はまだ五分である。

2時から社会学コース室で「偲ぶ会」の相談、途中から「偲ぶ会」の会場に予定している本部キャンパス22号館15階のレストラン「森の風」へ移動。現場を見ながら、お店の方と細かい打ち合わせ。

「森の風」の一番の売りは窓からの眺めである。

本部キャンパス。

大隈講堂と大隈庭園。

打ち合わせは5時過ぎに終わり、研究室に戻る。この時間になってもまだ形勢は五分だ。

夕食(軽食)休憩のメニューの写真が紹介された。藤井はおにぎり二個と赤だしの味噌汁。

永瀬はカレーライス。

まだ簡単に決着はつきそうにないから、帰宅することにする。

1時間ほどかけて帰宅して、ネットTVを点けると、両者の消費時間こそ確実に減っているものの、形勢に差はついていない。大接戦だ。

夕食はサーモンのソテー。

この盤面の直前に指した藤井の8七歩打ちが悪手だったらしく(AIの判断)、永瀬が同金とした盤面は、7:3で形勢はいっぺんに先手(永瀬)有利になった。将来、後手の玉が上部に逃げてきたときに、8七金が寄せに参加できるという意味があるのだ。

デザートはルビー・グレープフルーツ。

残り時間のほとんどを使って永瀬は6三金と打った。正着である。ただし、これでもう後へは引けなくなった(自陣の守りに手を戻すことはできない)。攻め切るしかない。藤井相手に正着、正着を指し続けなくてはならない。

先手の寄せの間隙をぬって、藤井が9六香と王手で打った局面。これに対する先手の正着は「9七桂」。これ以外は敗着となる。

しかし、永瀬は9七歩と「敗着」を指してしまった。疲労の極限の中、読みにエアポケットが生じたのだろう。9筋に歩が使えるようにしておかないと後手の玉を詰ますことはできないのだ。すかさず藤井に7八銀と打たれ、必至(受けようがない)である。AIの形成判断は藤井の99%勝ちである(100%でないのは、藤井が勘違いをして投了していまう可能性だってあるからだ)。まさかの大逆転であるが、藤井が難しい手、相手が応手を間違いそうな手を続けた結果であるともいえる。秒を読まれながら、絶対間違えられないという手が続くことのプレッシャーは、TVで観ている者の想像を越えるものがあるだろう。

この後、永瀬は数手王手を続けた後、無念の投了。これで藤井は五番勝負三連勝。タイトル防衛を果たして、10月5日・6日の竜王戦(対佐々木勇気八段)第一局に臨むことになる。タイトル戦の同時進行を避けられたことは大きい。

昨日、「眺める空に描くもの」というブログを紹介したが、その返礼というか、自家製のピーチメルバの写真の載った記事がアップされていた。→こちら

最後に「いつか、先生のブログでご紹介されているカフェの「聖地めぐり」をしてみたい私です。」と書かれていた。はい、いつでも、大歓迎です。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

2時、就寝。