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フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月9日(水) 晴れ

2016-11-15 10:22:25 | Weblog

8時、起床。

トースト、サラダ(ハム)、牛乳、紅茶の朝食。

9時に家を出て、大学へ。

建築中の新記念会堂と屋上庭園の名称が決まったらしい。

新記念会堂は「早稲田アリーナ」

屋上庭園は「戸山の丘」

なるほどね。

10時から入試関係の業務。

昼食は阿比留先生と「すず金」に食べに行く。

時刻は1時を回っていたが、鰻重の上がまだ注文できた。

「すず金」の鰻重を食べると本当に幸せな気分になります、と阿比留先生がしみじみと言った。

食後のコーヒーは「トンボロ」に飲みに行く。

途中で「かもめブックス」に寄る。阿比留先生はこの書店も大好きだ。

荒木陽子『愛情生活』(作品社)を購入。

「トンボロ」は窓からの光が柔らかい。

私はAブレンド(香りと酸味)を、阿比留先生はBブレンド(苦味とコク)を注文。

やあ、ベルデ。こんにちは。飼い主さんは外出しているようである。

抱っこされたがっているようなので、抱っこしてやる。

阿比留先生にも抱っこしてもらいなさい。

ベルデはブリーダーに飼われていたのだが、散々子供を産まされて、体がぼろぼろになったら捨てられ、保健所で殺傷処分になるところを「トンボロ」の常連客であるいまの飼い主さんに引き取られ、いまは幸せな老後を送っているのです。そう私がベルデの身の上話をすると、阿比留先生は、「それって、いま、大久保先生が作った話ですか?」とおしゃる。いえ、いえ、実話ですよ。

実話と知って彼女は改めてベルデを抱きしめた。

 

それからしばらくベルデは彼女の膝の上にいた。

さて、大学に戻らなきゃ。阿比留先生はこのまま帰宅するのだが、図書館に本を返却するのを忘れて来てしまったというので(しかも返却期限が過ぎている)。私が代りに返しておきましょうということになる。しかし、これは判断ミスだった。図書館のカウンターに返却に行くと、「返却も本人にしていただくことになっています」と言われる。あれっ、そうでしたっけ。貸し出しはIDカードが必要だから当然本人でないとできないが、返却は本を渡すだけでいいので、本人でなくてもいいのだと誤解していた。

4時半から現代人間論系の教室会議・・・ところが、これは私の勘違いで、いつもは第二水曜日の夕方なのだが、今月に限っては諸般の事情で来週の水曜日の午前中になったのだった。

夜まで研究室で雑用をして、大学を出る。

東京駅の前で新聞の号外が配られていた。

イギリスのEU離脱に続いて、今回のトランプの勝利。それを予想外のこと、一種のアクシデントのように思うのは、われわれが既存の体制の中で、その維持存続を期待して生活しているからであって、時代は、既存の体制に不満のある人たち(自分たちの生きづらさが既存の体制のせいだと考えている人たち)が過半数を占める時代になってきたということである。

問題は、既存の体制を壊す力は、同時に、新しい体制を築く力であることが難しいということにある。それは社会学の創始者といわれるオーギュスト・コントがフランス革命についてつとに指摘していることである。彼にとって社会学は社会の再組織化のための学であった。

高倉健のリバイバルの時代がやってきた・・・というわけではない。

夕食は秋刀魚の塩焼きと鶏団子汁。

デザートは信州旅行のお土産に買ってきた「開明堂」の新栗の甘露煮。

滋味あふれるやさしい味である。