フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月7日(土) 晴れ

2015-11-11 08:37:54 | Weblog

7時、起床。

ラジオを聞きながら昨日のブログを書いていると、何かの事故で京浜東北線が止まっているという。今日から二泊三日の信州旅行。新宿駅10時発の特急スーパーあずさに乗らねばならない。いつもであれば9時過ぎに家を出て十分間に合うのだが、京浜東北線が動いていないとなると、池上線で五反田まで出なければならない。ブログを更新して、朝食はとらず8時半に家を出る。しかし蒲田駅まで行ってみると、すでに京浜東北線は動き始めていて、タイミングよく電車に乗ることができた。

品川駅で山手線に乗り換えのとき、ホームの立ち食い蕎麦屋で朝食をとることにする。メニューの品川丼という言葉に引かれてて食券を買ったが、私は二つの勘違いをしていた。1つは品川丼と深川丼を混同していたこと。深川丼はアサリを使ったぶっかけご飯だが、出てきた品川丼なるものは、かき揚げ丼であった。立ち食いそばにのっている円盤状の掻き揚げをどんぶり飯の上にのせて天つゆをかけた(だけの)もので見た目がパッとしない。もう1つの勘違いは食券を自販機で購入するとき並盛りと(ご飯)大盛りではパネルが別なのだが、私はそれに気づかず大盛りの品川丼のパネルを押してしまった。おやじさんから「はい、品川丼大盛り」と言われて初めて間違いに気づいた。しかたなく食べたが、朝から大盛りはきつく、本意ではないが、ご飯をいくらか残さざるをえなかった。「ごめんね。間違って大盛りを注文しちゃったんだ・・・」というと、よくあることなのだろうか、おやじさんはにっこりした。

新宿駅でもまだ時間があったので、構内の「ドトール」でコーヒーを飲んで特急の出発を待った。

10時発の特急あずさは12時6分に茅野に着いた。

改札で友人のKが出迎えてくれた。駅構内や駅周辺にはけっこうな人出であったが、今日が新蕎麦まつり」なのだそうだ。

Kの車で「グリーンエッグ」へ向かう。「香草庵」で蕎麦を食べてから「グリーンエッグ」でお茶というのがいつものコースなのだが、今日は夕食に小淵沢の蕎麦の名店「真」を予約してもらっているので、昼食は「グリーンエッグ」で食べようということになったのである。

日差しが暖かかったので、屋外のテーブルで食べることにした。マダムがいうには「この季節に外で食べられるなんてめったにない」そうである。パッタイ(ベトナム風やきそば)とBLTサンドを注文し、シェアして食べた。デザートはパウンドケーキと紅茶。

私はKの別荘「和楽亭」(「安楽亭」改め)を年に三度(春夏秋)訪れる。そして同じような店で食事をし、同じような風景を見る。「よく飽きないな」とKが言う。年に三度程度で「飽きる」ということは私にはない。それは「飽きる」というよりも「馴染む」という表現が相応しい。私のブログの読者ならご存知と思うが、私は食いしん坊だが「孤独のグルメ」の主人公のように毎週新しい店を開拓するというタイプの食いしん坊ではない。私は散歩好きだが、「モヤモヤさまぁ~ず2」の3人のように毎週あちこちの街を訪ねて歩くというタイプの散歩好きでもない。私は繰り返し同じ店に行き、繰り返し同じ風景の中を歩く。新奇なものを求める気持ちがないわけではないが、馴染みのものを愛する気持ちの方がまさる。前者を2とすれば、後者が8だろうか。おそらくそうすることで、自分の世界を居心地のよい場所に作り上げていっているのだろう。

馴染みの場所の一つである白樺の林の中の道を歩く。白樺には青空がよく似合う。

写真を撮られるとき私は笑っているのかいないのかわからない顔をすることが多いが、Kはたいていおちゃらける。

和楽亭へ向かう。

 

和楽亭に到着。

庭先からの風景(西側)。柿の木が実をいっぱいつけている。

庭先の風景(東側)。石仏と紅葉で有名な長円寺。

 

今年はいつもより早くから紅葉が始まったようである。

遠方から紅葉を見に来た人たちで境内は賑わっている。

 

石仏と紅葉と女の子。

でも、美しいのは紅葉だけではない。

和楽亭周辺の晩秋の風景。

樅の木荘の露天風呂に入りに行く。風呂に入る前に樅の木荘の近くのカフェ「魔法屋JIN」に寄って行く。 

ハニーティーを注文。

ティーポットのお茶が冷めないような工夫がされている。

奥さまにわれわれの写真を撮っていただく。

「魔法屋JIN」も開店して3年目に入った。「今年の冬は休まずに頑張ってみようかと思っています」と奥様。

原則としておちゃらけない私ではあるが、玄関先に箒が置いてあったので、魔法使い(魔女)の気分でまたがってみました。

露天風呂にゆっくりつかってから、小淵沢の蕎麦屋「眞」へ向かう。

灯りはついているが、暖簾は出ていない。夜は予約客だけを相手の営業である。しかも今夜の客はわれわれだけのようである。

お通しのお新香は赤カブ。

  

注文したお新香。ブロッコリー(カレー風味)とセルリ(セロリのことをこの土地ではセルリと呼ぶ)と菊の花。

焼き味噌。お酒を飲まない私はこれで白飯が食べたい。

豚の角煮。もう一度言う。白飯が食べたい。

卵焼き。

天ぷら盛り合わせ。海老は半分個して食べた。

とろろ蕎麦。晩秋の信州に来てこの店の新蕎麦を食べる幸福。

デザートの果物は林檎と柿。

朋あり遠方より来る。また楽しからずや。・・・とKは思っている(たぶんね)。

和楽亭に帰って来る。

私は「グリーンエッグ」で買ってきた無花果のケーキを食べる。Kは腹がいっぱいで食べられない。

Kは早めに寝る(9時)、私はそんなに早くは寝られない。

12時、就寝。