おひるね茶家だより

おひるね茶家は終わっちゃいましたが、もうしばらく「たより」は続けたいと思います。
どうぞおつきあいください。

片づけが・・・・・・

2018-11-14 19:55:17 | Weblog
おひるね茶家を閉めてから2週間、二人でコツコツ・ボソボソと片付けています。
13年前、おひるねを始めようというときには、要らないものをただひたすら捨て
るだけでしたが、今度は、お客様などにおわけするもの、業者さんに引き取っても
らうもの、私たちが持って帰るもの、処分するものなどと仕分けしながらの仕事、
なかなか進みません。

特に母親の集めた陶器類は、私たちに「すききらい」の判断はできても、「価値」
の判断はほとんどできません。また、たとえ持って帰りたいと思っても、我が家に
はそれほど大きなスペースがあるわけでもなく・・・・・。

とは言え、最後の仕事をする中で、たくさんの邦生ファン、佐保子ファン、科子フ
ァンの方たちとお話ししながら、我が家もそんな方々の集える場所になればという
思いも募ってきて、思案投げ首の片づけ仕事です。

そんな中、12日には解体の前のお祓いをしていただきました。子供たちも参加し
て神妙にお参りをしました。神主さんも丁寧に時間をかけて下さいました。
オジサンも、祝詞を聞きながら、この家の辿った道のりに感謝の思いがこみ上げて
きました。



曾祖母が早くに曾祖父を無くしたため、再縁したのがこの家、幼い祖父など3人を
育てることができました。その後、祖父は丁稚奉公から事業に成功し、名古屋に大
きな屋敷を構えます。しかし、その後事業は傾き、名古屋の空襲で一家は焼け出さ
れます。幸いにして、この家が残っていたため、私たち家族ばかりでなく、家を失
った親戚3家族もここに住むことができました。

親戚は順に名古屋へ戻って行きましたが、私たちはここに住み続けます。私も大学
まではここに住んでいました。2002年に母が他界した後は、しばらく空き家で
したが、その4年後にはおひるね茶家を始めることになりました。

その後のことはご承知の通りです。
お客さまから「素晴らしい時間をありがとう」と言って頂くのが嬉しく、この最後
の7週間には、もっともっと嬉しい言葉をたくさんかけて頂きました。
カミさんと二人で「ボクたちって幸せだね」と言葉を交わしています。

 ほんとうにありがとうございます。

そして、100年、以前の家を加えれば140年ほどにわたって私たちを支えてく
れたこの中之郷の家にも心から感謝しています。

もうしばらくでおわかれです。 ありがとう。