若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

女友だち

2010-03-01 13:24:18 | 日々雑多
腰痛で身動きとれなかったある日の午後。

階下の義母宅から妙に明るい声が漏れています。「珍しいなー、お客様かなー」。合唱団の先生とピアニスト先生のお母様がいらしているとのこと。ピアニスト先生のコンサートに一緒に行くことになっていたらしいのですが、義母の大工作品(身びいき抜きにしても、かなり凄い)を鑑賞しているようでした。

「あら~素晴らしいわぁ。今日はいい日だわー、こんな素敵なものを見せていただいて~。女性なのに、こんなの作ってしまうのね~」
「オンナじゃないんですよ、もう私はカンナですよ。」
「まぁ~!」

こんな愉快な会話を聞かされている腰痛女の身にもなって欲しい。笑うのは、かなり痛いのです。


コンサート終了後、合唱の先生のご自宅にもお邪魔したそうで、翌朝とても嬉しそうに報告してくれました。義母は古き良き日本の妻の代表のような人(ちょっと、慌てんぼうだけど)。去年の3月に義父が亡くなった後も、「お父さんといつか乗りたいねと話した気球」に乗ったり、「お父さんに読経するための木魚」を買いに行ったり、「お父さんと行きたいねと話していたアコーディオンのコンサート」に行ったり、結局「お父さん」が中心の毎日を送っているようでした。たまには女友達と温泉行ったり、ただ「おしゃべり」の時間を持ったりしてもいいのにな、と現代嫁の私は思っていました。


「お茶をたてていただいてね、こんなお菓子やこんなお菓子を頂いて、帰りにはパンも頂いて。なんか悪いみたいよねぇ?畑をやっていたり、廃材を使ってモノを作ることにも興味があるみたいで、似てるのよねぇ。どうかしら?先生のお宅の玄関にあった茶釜、かなり古そうだったけど何とか直せるかしら?……(つづく)」


義母が「お父さんが」と言わずに、何かを一生懸命話してくれるのは、実は結構珍しいこと。たまには女友達と「おしゃべり」する時間を持ってくれるのも、家族にとって嬉しいことなのです。そして、多分毎日お義母さんがケガをしないかハラハラ見ているお義父さんにとっても。