長野県松本市では、サイトウキネン・フェスティバルの真っ最中。数日前にはNHKニュースで小澤征爾さんもインタビューに答えていらっしゃいましたが、街に入るとそこここにポスターやフラッグが掲げてあり、泊まったホテルにも出演者の方々がお泊りのようで、壁には英語のスケジュール・練習部屋のご連絡などが貼ってありました(カッコいい!)。「この時期に松本に来たのに、チケット持ってないのぉ?こんなに素敵なプログラムが目白押しなのに、オペラもオーケストラも素通りしちゃうのぉ?お馬鹿さんねー。」と街の空気に言われている気がしました。だって、今年の夏に松本を訪れることになるなんて、自分でも知らなかったんだもん、ぐすん。
脚を怪我して、遠出・要徒歩・乗り物などの条件がすべてNGになり、「この夏は、旅行無しか……」としょんぼりしていたところ、上記フェスティバルに出演されるため、暫く松本市にご夫妻で滞在されているという音楽家の方(とっても素敵なメゾソプラノの方です。以前、コンサートにお邪魔した際、私がちょっと喉がイガイガしている……とフェイスブックに書いていたのをご覧になって、こんなお土産 を用意して下さっていました。そんな方です。んね、お声の優しさが想像つくでしょう?)が、こんなバスの存在をフェイスブックに載せていらっしゃいました。 アーティスト草間弥生さんのパッケージバス。超絶かわいい。
それほど「大好き!」という訳ではなかったのですが、その生い立ち、作品作りに向かうようになった軌跡を知ったときから、ずっと興味を持っていたアーティストの草間弥生さん。勿論、あの独特な水玉模様には目を奪われる強い魅力があって、大都市が似合う作風だなぁと感じていましたが(実際、NYや六本木などで個展をされることが多いらしい)、彼女の出身地である松本市立美術館にまとまった展示があると聞いたときから、「いつか行きたい場所」となっていました。こんなバスの写真を目にしたのも何かの縁!と、思い切って出掛けることにしました。
大した計画なしのゆるゆる旅の締めくくりに、「ゆっくり珈琲を一杯♪」と古きよき珈琲店に立ち寄ったら……
なんと、上記の音楽家ご夫妻にばったり遭遇!本当は今回の松本行きを決めてから、勇気を出してお食事をご一緒にとお誘いしたいなぁ、でもファンの分際で図々しいよな、でもご主人(もテノール歌手。私は密かに「王子」と呼んでます)がカメラ好きだって言ってたからそれを理由に誘ってもいいかも、いや待てよ、お二人は大事な本番が始まるんだから……と諦めていました。前の晩も松本のホテルからメールさせていただき、このお店を教えて下さったのも実はその方だったのです(もう一つ言うと、ランチもその方おススメの洋食屋さんへ。多分、私の心の声が、「その2軒に行けば、もしかしたらお二人にバッタリなんて可能性があるかもしれないぞぉ……」と囁いたのかも!)。お顔を確認した瞬間、「わーーい!」と、店内を疾走し(実際はひょこひょこ歩き)、ご挨拶してしまいました。
この幸運を合唱の修行に生かせるように、一緒に写真撮って頂けばよかった……と激しく後悔。今回、「是非、見たい。」と願っていた水玉バスに1回だけ出会えたのに、やったー!やったー!と大喜びして写真撮るのをすっかり忘れた私。本業の修行ですら、まだまだでした……。勿論、二代目はすかさず撮ってましたけどね(↑の写真です)。