若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな毎日』になっていました。

パリコレと静寂

2010-03-31 10:17:03 | 音楽(足利市民合唱団)
最後にどかーんとサプライズがきたので、終わりから書き始めてしまいましたが、とにかく話題てんこ盛りの若女将の3日連続春休み。この際、後ろから順番に書きます。

もともと、この3日間のキッカケになったのは、『29日の夜にvox humanaの定期演奏会がある』。次回は日曜日ということで行かれるか不安ですが、とにかく今の私にとって『日程を聞いたら何をおいても駆けつける演奏会』という位置づけのコンサートです。このブログでも何回もその感動を書こうとしましたが、結局読み返すと『うーん、言い表せてない』という内容になってしまうので、今回は少し距離を置いて、音楽についてじゃなくて。

時々クラシックのコンサートでも、客席がやかましいことがあります。勿論、騒いでいるレベルではありませんが、周囲の方の『鈴の音、飴の包み紙を開ける音、いびきチックな寝息、まだ終わってないのにブラボー(および拍手)』に悩まされることがあります。でも、vox humanaのときは、明らかに曲は終わって(アカペラなので伴奏は残りません)、声の余韻も聴こえなくなっても、指揮者の方の手がふっと抜けて終わりを告げるまで、客席は呼吸を止めたように静寂を守っています。ホール全体がしん……と緊張感で縛られる絶対的な静寂の瞬間。これもこのコンサートの特徴の一つという気がします。

また、このコンサートでは、新曲初演が多いので、作曲家の方の紹介があります。演奏前に簡単なインタビューがあるのですが(この部分は妙に緊張感がなくて不思議なコントラストがある)、演奏後に作曲家の方がほんの短い間舞台に上がり、拍手を受けて指揮者の方と握手をしたりします。それは、パリコレで最後にデザイナーがモデルに囲まれて顔を見せる様と似ていて、何だかすっごくカッコイイ。

今回も、作る人・体現する(歌う)人・受け止める(聴く)人、それぞれの立場の人間がこのコンサートをとても大切に思っているのを感じることができる極上の時間でした。