花邑の帯あそび

1本の帯を通して素敵な出会いがありますように…

花邑日記-2009年1月27日(快晴)-

2009-01-27 | 花邑日記

presented by hanamura


「花邑日記」

寒い日がつづいています。
先週の土曜日には、東京でも雪がちらつきました。
しかし、鹿児島ではもう菜の花が咲いているそうです。
「春はもうすぐ」と、自分を勇気つけながら、
雪がちらつく中を歩きました。

さて今回は、その寒さも少しやわらぐような
仕立て上げたばかりの面白くて可愛い柄の帯をご紹介します。



用いた布は、昭和中期頃につくられたものです。

「競馬」の様子がデザインされていて、
走る馬と一緒にすずめまでも飛んでいるのが、
柄行きになんとも言えない面白味を与えています。
競争する馬の「キリリ」とした表情と対照的な
すずめのとぼけた表情も味があります。



そして馬に乗っているのは、大人ではなく幼い男の子です。
よくみると、男の子が着ているシャツや帽子の柄はそれぞれ違っています。

この布のデザインになった「競馬」が、
現在のように一般の人々の間に広まったのは、
戦後まもない頃のことです。
そして当時、多くの人々は海外からもたらされた
その新しい競技に熱中したようです。



この布をつくった人も、当時「競馬」に熱中した人だったのでしょうか。
見ればみるほど、この布をつくった人が
楽しんでデザインしたことが伝わってきます。

この布のように、昔の布のデザインには、
当時の文化が映し出されているものが、多く見受けられます。

現代にはない自由さと、面白味があるので
嬉しくなって、つい手に取ってしまいがちです。

ご紹介した帯は、今週の金曜日に新商品として
花邑でご紹介しますので、ぜひご覧ください。

花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は2月3日(火)予定です。


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