ヌマンタの書斎

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ハリルホッジ監督の更迭

2018-04-11 11:36:00 | スポーツ

後二か月でロシアでのワールドカップ開催を迎えるというのに、日本サッカー協会が自爆した。

なぜに、このタイミングでハリルホッジ監督を解任するのか。

私は中盤でボールをこねくり回し、あげくに横パスをカットされて相手に攻め込まれる日本の伝統的な中盤重視の戦術に辟易していた。だから、縦に素早くボールを運ぶハリルホッジ監督のサッカーをけっこう気に入っていた。

ただ、肝心の日本の選手たちが、その戦術に馴れていない上に、監督が次々と新しい選手を試すために、試合に勝つのに苦労していた。私は過渡期なのだから仕方ないと考えていた。

ちなみにアジア予選の時は、ほぼ選手は固定であり、新メンバーの登用には慎重であった。予選突破後は、新メンバーをいろいろ試し、本大会に向けて試行錯誤してたのだろう。

当然なのだが、この結果、日本代表の最近の試合の成績は芳しくない。おまけにハリルホッジ監督は、本田や香川といったスター選手に拘らない選手選考をするため、観客が物足りなさを感じることが多かった。

このことに不満を抱いたのは、日本代表のスポンサー企業だろう。営利企業である以上、代表に人気がないのは困る。そして、そのスポンサーからの収入で、世界屈指の金満団体となっていた日本サッカー協会が過敏に反応した。

その結果が、今回の監督解任劇なのだろう。

所詮、アマチュアでサッカー好きでいただけの今の日本サッカー協会の面々だけに、この愚かな決断も致し方ないと諦めるしかない。でも、その後任監督に西野ってどうよ。

西野監督といえば、かつては高校サッカーのスター選手であり、まだ弱かった頃の日本代表歴もある。つまり選手としてはアマチュアである。指導者としてはアトランタ五輪での奇跡といわれたブラジル戦の勝利の時の監督である。またガンバ大阪の最盛期に監督を務めたことでも知られている。

でも、中田英がため息交じりに独白したように、アトランタの奇跡は、ひたすらに守備を固めての弱者のサッカーを貫いたが故の成果。今の日本が目指すべきモデルではない。

またガンバ大阪の全盛期は、西野監督の指導というよりも、遠藤や二川といった中心選手の全盛期によるところが大きいはずだ。ちなみに遠藤を選手として成長させたのは、西野ではなくオシムであったことは、サッカーファンの間では有名である。

その後、西野監督は請われてグランパス名古屋の監督を務めたが、残念な結果に終わっている。この西野に代表監督を任せるって、どうゆうこと?

ザッケローニ監督の下でのブラジル大会での惨敗を受けて、新たな代表監督を選ぶ基準は、ワールドカップ本戦での戦い方を知る経験者であることであったはず。だからこそ、当初はアギーレ監督を招聘し、彼が不祥事疑惑で退くと、やはり実績あるハリルホッジを選んだはずだ。

で、西野ってどういうこと?本大会を勝ち抜ける監督ということで、アギーレやハリルホッジを選んだのでしょう?

私は日本サッカー協会は、ロシア大会を諦めた、放り出したと考えています。そうでなければ、西野氏を監督に選ぶわけがない。これほど大会前に失望を与えてくれるとは予想外でした。

最後の望みは、選手たちが奮起してくれることだけ。期待値が低い分だけプレッシャーは低いと思うので、是非とも期待を裏切って欲しいものです。

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