赤い模様の江戸ちりめん、赤は独特のノ色合いをしています。きらびやかな派手さはないけれど、落ち着いた艶やかさがあるのです。6,7年前友人に連れて行って貰った、骨董の店で出会った江戸ちり、江戸ちりめんは、高価で手がでないとおもっていたのに、手ごろな値段で、譲って貰うことが出来ました。素敵な布が手に入った時はうれしくて、ワクワクしながら、帰りに友人とパスタを食べて帰った・・それぞれの布にそれぞれの思い出があります。
手織りの大島紬、阪神の大地震から、かれこれ10年近くたつのでしようか?震災の数ヶ月前、友人の99歳の、叔母がなくなりました。蔵に眠っていた、古いものを、形見分けしてもらった友人は、古い布に興味を持っていた私を招いて、いただいた沢山の布を並べて、「遠慮しないで好きなものを、1枚選んで」といってくれたのです。そのときいただいた,手織りの泥大島、その後、震災で、蔵はつぶれてしまったと聞きました。震災を逃れた布、今では作ることのできない、やわらかくて、あたたかい着物、箪笥の中にずっとしまっていました。でも昔の人の着物は、小柄な私でも小さくて。着る事が出来ません、思い切ってほどいて、洗い張りにだして、私が作る人形に、着てもらうことにしました。