4月4日 マーくんの5才のたんじょうび おばあさんが ぼうしを作ってくれました 雪のようにまっ白で 雲のようにフワフワで 羽のようにかろやかな まわたのぼうし おばあさんが「自然と仲良しになれるぼうしだよ」といいながら マーくんのあたまにかぶせてくれました うらの林の大きな大きな桜の木 風にのって ヒラリ フワリとちりはじめると マー君は花びらをおいかけてあそびます そんなとき まわたのぼうしは 桜いろ あつい あつい夏 でも林の中では ヒンヤリすずしい 風がふいていて ミンミン ジージーセミたちが 元気にないています マーくんは もうセミ取りにむちゅです 林の中が赤や黄色に いろずいて どんぐりが ポトン コロリと おちはじめると マーくんのポケットは いつも木の実でいっぱいです しずかな しずかな林の中 落ち葉の上に ねころぶと フンワリ フワフワ いいきもち おばあさんが作ってくれた 雪のようにまっ白で 雲のようにふわふわで 羽のようにかろやかな まわたのぼうし 自然の中であそぶとき 自然の色にそまります マーくんは もっともっと自然の中で あそぶことが大好きになりました 去年11月友人が、「まわた協会で絵本を募集しているよ」とパンフレットをもってきてくれました。まわたを題材にした話?難しい・・・ところがなんとなくストーリーができました。幼かった頃、私が育った埼玉でも、まだ武蔵野の面影が残っていて、移り変わる自然の中ですごしていた。懐かしく楽しい思い出・・・初めての応募、佳作に入って、なんと賞金までいただいた、友人とお祝いをしよう・・七月になってやっと時間が取れて、やって来た友人、応募パンフを手に・・・でも柳の下にドジョウは二匹・・・いないと思うけどな~
そして四月 もう朝起きるのが楽しくてしかたありません 1日になんども なんども ぐる ぐる ぐる ぐる 雑木林を回ります カタクリ イチゲ ツボスミレ もうすぐ 咲きそうです 甘いつゆのことを思うと 口の中が ジッワーとしてきます
さあて もうひとつ コッピーが いつも身につけているものがあります それは トチノミボトル です コッピーのたべものは 葉っぱや草 そして そして 花や木の実につく つゆです だから トチノミボトルに つゆをあつめてあるくのです
角は木質なので かけたり おれたりすると 成長がとまって 根元から ポロリと落ちてしまいます すると そこから体につまっていた 自然のエネルギーが スーウと抜けて 元のつゆに もでってしまうのです だから 風の強い日 雨や雪の日 そして夜 寝る時には 大切な角を 守るため ナガーイ ナガーイ マフラーつきの三角ぼうしをかぶるのです
うまれたばかりのコッピーも 大人と同じ姿をしています 男女の区別も ありません 先輩だからとか 力がつよいとかいつて いばる者はだれもいません みんないっしょ 平等なのです でも だだ1つだけ ちいがあります うまれたばかりのコッピーには 角がありません 角は1年に1mmのびるので 11cmの角を持つものは10才 5cmは50才 10cmはなんと100才 といったように
今まで静かだった林が ザワザワしはひめました 気がつくと数匹のコッピーが 新しい命の誕生を息をひそめて 見守っていたのです コッピーが生まれるには 5つの条件が そろわなくてはなりません 里山の雑木林であること たくさんの鳥や虫が住んでいること いろんなしゅるいの木や花があること そうして晴れた満月の夜であること この1つでも欠けると コッピーはうまれることができません
山の
ふもとの雑木林 空には たくさんの星が輝き まんまるなお月様が 林の中を 明るく照らしています 今まで 梢の上で吹いてた風が 一瞬ピタリとやみました その時です コナラの枝先に 小さなつゆが うまれました
ふもとの雑木林 空には たくさんの星が輝き まんまるなお月様が 林の中を 明るく照らしています 今まで 梢の上で吹いてた風が 一瞬ピタリとやみました その時です コナラの枝先に 小さなつゆが うまれました