のら猫の三文小説

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新しい子猫たち Nio.10

2014-01-23 00:00:21 | 新しい子猫たち 


組織作りに乗り出す正人



国内香奈の事務局は、正人と正人が集めたもう一つの銀行の退職者を中心に運営していた。香奈オーバーシーズはもう一つの大きな銀行と協調融資もしていたので、香奈オーバーシーズの事務局も兼ねていた。正人の息子の正一や正智も晴れて、日銀や大学も退職したので、早速それぞれ国内香奈そして香奈オーバーシーズの事務局に入れていた。



海外香奈との連絡も必要になり、切人の子供たちの一人も、海外香奈との連絡役として、国内香奈の事務局に入っていた。リトルキャット運用会社もデカクなり、事務処理や税務処理などは、従来頼んでいた、もう一つの大きな銀行の退職者だけでは足らず、人は増えていた。子猫たちは、かなりの株式まで保有しており、ナンダカンダと事務の量は増えていた。



国内香奈は、ノンバンクでもある香奈オーバーシーズ、そして大きくなったリトルキャット関係の事務処理、そして本来の香奈国内の事務処理もしていたので、そんなに簡単な事務処理量でもなかった。



それに正人自身はもう一つの大きな銀行やジブ上海を通して、中国担当の渉外担当でもあったので、やたらと忙しかった。香奈ファイナンシャル関係の企業もそれぞれデカクなり、融資や出資関係の仕事も増えていた。



正人は、もう一つの大きな銀行の退職者の再就職を斡旋すると同時に大きくなっていく本体香奈の組織を再構築する必要に迫られていたいた。リトルキャット運用会社も、子会社であるリトルキャットもデカクなっていた。株式会社リトルキャットの事務や運営などは、不動総合企画がほとんど担当していた。


もう一つの大きな銀行の退職者を中心とするネットワークそしてリトルキャット運用会社に集まった猫好きの年寄りたちをそれぞれ使い分けながら、仕事をなんとか遣り繰りしていたのだった。そのため、子供たちが晴れて退職すると、早速下働きをさせる事にしていた。



正一も正智も、正人ほどではないが、言い訳の技、人を煽てて使う技、はぐらかしの技そして詭弁の技なんかは、身に付けていた。自分の関係する部門から人を巧みに集め、それとなく使うなんぞは出来る男たちだった。



天網恢恢疎にして漏らさずとの喩えもあり、リトルキャット運用会社の急成長は、ジブトラストではとっくに漏れていた。スイスカナコインでは、巨大な資本が結局、リトルキャット運用会社である事を突き止めていた。



ジブトラストの幹部会議でついに話題となり、香奈の個人会社ではあるが、業績の説明や取引手法の説明などを求める声は、次第に強くなった。香奈はリトルキャット運用会社が好調とは聞いていたが、詳しく報告されていなかった事もあり、正人に報告するように言った。正人は、はぐらかしの技に長けた正一に白羽の矢を立てて、誤魔化す事にした。