のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.2047

2021-11-30 00:50:54 | 新しい子猫たち 
香奈の拝んでいる 青不動さんは そこそこ歳月も経ていた いわば古美術なので 手加減をする。敷地内の治部一族そのものを守ると云う意識も強い。敷地内に入ろうとした 泥棒さんたちは みんな金縛りにあって動けなくなった。それは初めは強烈なもので、敷地内はそこそこ広いので警備の人たちも時間を置いて見回りする。一昼夜 金縛りにあって おしっこ垂れ流しのまま 半分意識を失い、それでも立っていると云う事があって、見つかった時は泥棒さんは泣いていたと云う事があった。それが知れ渡り 最近では 泥棒さんは寄ってはこない。


ただ経験を積んだ 青不動さんとは違い 仏像としては若い純金のお地蔵さんに そこの手加減が出来ない。金縛りだけでなく、心肺停止の状態になり 直ぐに たまたま通りすがりの人に見つかり、エンゼルホープ病院に運び込まれて ようやく命が助かったと云う例もあった。すこしつづ お地蔵さんも手加減するようにはなったが、まだ強烈な金縛りが出た。本当は 例の地下鉄の保安のために雇われた 前科者更生組織から派遣の見回りを増員して、定期的に見回るようになった。警備と云うよりは 万一の事態を避けるためであった。それも知れ渡り、最近はそういう人がいなくなって、警備員たちは登下校する子供たちを見たり、困っている人たちを助けるために見回るようになった。目的外 勤務のようにも見えるが。


地下鉄を資金的にサポートして運営している 瑠璃興業と香奈オフィスは そんなセコイ金は気にしない。見つかったレアメタルは巨額の価値があったし、前科者更生組織のバックにはリトルホワイトが控えていた。そんな経費をケチっては自分の身がそもそも危ないのだった。瑠璃も奈津美も リトルホワイトには一目も三目も置く。セコイ金が大切とは こんな時には決して言わない。それはみんな判っていた

新しい子猫たち No.2046

2021-11-29 00:47:05 | 新しい子猫たち 
純金のお地蔵さんは あの奥さんを守らないといけない との意識が強かった


真理が作った時は それこそ白紙に近い状態だったが 奥さんが一生懸命祈る そしてそれに答えようとしている間にパワーがついてきた


奥さんは妊娠してそして出産した。お地蔵さんも頑張った。エンゼルホープ病院の産婦人科も驚いた程の順調な出産だった。そしてちょっと経つと又妊娠していた。今度も お地蔵さんはどうしても守ってやるぞとの意識が強かった


ただ ある程度経つと 息子の父親の 応接室はいつしか 託児所みたいになった。二人とも働いているので 日中は、息子の子供を預かったのであるが 初めは私費でヘルパーさんを雇った。それがこのマンションの棟の 子供と云うか幼児たちも預かるように変わり、市当局と云うか外郭団体から 保育士たちが派遣されるように変わり、みんなの面倒をみる場所を提供したようになり、送り迎えに来た子供たちの母親とか父親と こっそりと この純金のお地蔵さんを拝むようになった。


お地蔵さんの意識も 少し変わってきた。個人の持仏みたい存在から多くの人の気持ち、願いを聞くようになった。


ただ奥さんが大事にしている お地蔵さん なので 普通の人は いつも 拝む事は出来ない。いつしかこのマンション群のアッチコッチで お地蔵さん像が設置され、純金と云うのは出来ないが 金色のナニかを持つようになっていた。そこで拝むと純金のお地蔵さんに伝えてくれると云う事になっていた。


新しい子猫たち No.2045

2021-11-28 00:43:50 | 新しい子猫たち 
ただ 実際には 天下り云々とは関係の薄い 神子グループ 神之助グループで この実績給が採用されだした。神太郎オフィス 新宿オフィスにも広がった


ジブトラストの社員は 健康で元気 つまり年寄り連中は元気 ただ人はいつか死ぬ 永遠に生き続けられない そして年寄り用のサプリも開発され 短期間の旅行は出来るようになった。仕事を辞めたくはないが 職場から墓場直行 よりもある程度は人生を楽しみたい。それに年寄り元気だど人事は停滞してしまう。次のジブを支える中堅層を育てる事も出来る。


そして中堅層もそれを見て 自分達もそうしたい ジブの中堅層は大手の役員以上の権限もある。そしてそれは若手に広がり、趣味の世界を楽しみたいと思う人達もいた


それに旧猫殺してもいい市の山に近い所は ゼニ儲けのために香奈オフィスとか瑠璃興業は レアメタル採掘を本格的に開始して、周辺も開発していった。ただ表面的には 企業誘致とか言った。そして中小企業がドンドンと出来て、瑠璃興業が採掘の都合上高いビルを建てるのを止めて 庭を広くとるようにした。そんな条件では大企業は入ってこない、そしてジブの資本参加も中小では魅力だが、ある程度の大企業ではむしろ警戒の気持ちが大きい。そして場所もジブトラストから離れていない、天下り組にとっても好都合だった

新しい子猫たち No.2044

2021-11-27 00:41:15 | 新しい子猫たち 
既存の天下り組 は考えた


まず 実績給の導入 と中小企業 サポートを新しい仕事とする 表向きは日本経済の底辺に対してジブトラストがサポートし、我々が先兵となって努力するとかにした


運用部門では既に導入されていた実績給ではあるが管理部門では珍しい。基本給に実績に応じた付加給として社員の待遇そのものは変わらない。


大きな企業では税務部門も管理部門も確立されているが 未成熟の中小企業ではまだ管理部門が弱い。それを我々がサポートする。表面的にはジブが資本参加して、企業育成を助ける事になっていた。


自分達の都合のいい考えではあった


ただ部長も それはいいかな と ふと思った。管理で 意味のない 大言壮語しているよりも中小企業の末端で努力するのはいい。金をドブに捨てるよりはまし 

そして部長の本音 ジブトラストは大手と云うか大企業シフトが強すぎる。明日の大手を育てる事が大切。昔はそうしてきた。そして今がある。今後それもやっていかないといけない もあった


香奈は部長の考えに理解を示した。予想される出費もたいした事はなかった。 やってみよう と云う事になり、幹部会も簡単に了承した。

新しい子猫たち No.2043

2021-11-26 00:38:22 | 新しい子猫たち 
ただ ジブトラストは 節税だ 税逃れだのをすると 税収に大きな齟齬が生じるので 今や海外のジブの利益を日本に移動させたりして、ある程度は納税するようにしていた。これは陽太が政権を取っている時に仕方なしに始めたが それが幾つか 恒例になった。


その他にもジブに対して優先を認めなくても 今はジブ絡みは多く、何の意味もなくていわば実勢として ジブの資本が入っている企業は多い。それにソフト会社にジブの資本が入り、そこが多くのソフト会社を手を組み、協力体制を取り出したので むしろジブを除く事の方が難しい。


要するに 国税OBや官庁系の天下り組を敢えて 取り込む具体的なメリットは もはやジブにはないのだった。初めは確かに税務部門に国税のOBを迎えた時はメリットもあった。ただそれが一定の納税、国家予算を作る段階で この程度の利益でこの程度の納税をして欲しいと決まるようになっては、ジブ優先なんぞ出来なくなった。ただジブの利益の多くと云うか 減ってはいるが かなりの部分は運用に依存していた。これがいつも高水準ではなくて、海外部門との間で調整を取っていた。そのバランスの問題ではあった


ジブの利益は配当依存の傾向も出てきた。ただ神子は一種の調整売買をしていてその利益にも依存はしていた


この調整作業は政府との間にする必要はあるが もはや 一定の人以外は実は要らないのだ