思わぬ展開 その四
政則、香奈特別保証に出資
突然、敷地内に静かな波紋が起きていた
口出すけど、金は出さない筈の政則が香奈特別保証に出資して、香奈特別保証の最高顧問にも就任する事になった
リトルチャタロウの説得工作がついに成功した
齢100歳を超えて、政則が自分の事以外に
金だした事の衝撃は大きかった。
しかもそこそこの金額だった。そんな金持っていたのかと云う驚きもあった。
徹も徹彦も同額出資する事になり、洋太郎とか洋次などの敷地内の超高齢者は、みんな同額出資する事になった。
元々香奈の家で一番金持っていない筈の政則だったが、実はそこそこ持っていた。香奈とコシロが長期的に伸びる、株価が上がる会社を選んでいた。その話を政則はこっそりと聞いていた。すこしつづ無理せずに投資していた。
しかもコシロは、ほぼ頂点に近い頃に、香奈に一度は清算して、又大きく下がった頃に買いなおす事の必要性も話していたのも、実はこっそりと聞いていて、しっかりと利益を取っていた。
政則は給料はそこそこ高いものの、徹のように一部上場の会社では最高額の報酬貰っていた人ではなかったし、徹彦のように社長になった訳でもなかった。日銀の幹部になっただけだった。しかもジブトラストの株式すら持っていなかった。完全にみんなからは金持っているとは思われていなかった
香奈の資産は、香奈ファイナンシャルとして法人の資産に変更し、徹の資産はドッチでもよかったけど、それでは徹の面目がなくなるので、半分以上は別の資産管理会社を作って、香奈ファイナンシャルに出資する時に、比例配分で出資していたが、数パーセントもなく、しかも段々と低下していた。
瑠璃は実は大金持ちだったが、みんなから忘れられた存在でもあったが、やがては、瑠璃興業にも瑠璃直系の正人とか奈津美の子供などが出資するようになっていたが、完全にノーマークだったのが、政則だった。
政則が、自分の金を出すと聞いて、びっくりした、徹がその程度の金なら自分も出す、徹彦にも出しなといった、
敷地内の超高齢者たちも、政則がゼニだして、ワシャ、シランとは言えないので、多くの超高齢者は、政則と同額を出した。
ただ敷地内では、政則以外の超高齢者とか高齢者は、複雑な自分の資産管理会社をもっていたり、一家の資産会社もあって、資産継承のために、担当の税理士たちは、会社名義とした。
資産管理会社を持っていなかったのは、政則だけだったので、個人名義としては、政則が筆頭だった
ただ、これだけではなかった、リトルチャタロウと組んでいたオバハンは、もっと複雑な事を考えた
リトルチャタロウを囲む金融政策研究会に、クオートなるものをつくった。株式会社にした時に各銀行に出資させた金額を整理して、会員の銀行にそれぞれ、クオートなる資金割り当て額を決めて、それを議決権行使に反映させる事にした。
クオートは、出資した金額によって異なるものが、金融機関の品位なる点数があって、それが加味された議決権行使の権利となった。この金融機関の品位なるものは、香奈特別保証に対する出資が大きく影響した