ジブトラストの
遺伝子研究センター その4
ジブトラストの遺伝子研究センターは、大儲けしていたので、研究者の報酬は高かった。研究している部門が儲けているかは関係なかった、元々難病奇病の子供や胎児の遺伝性疾患を研究するための研究センターで、育種とか植物の方が付けたしとは云えた。
ただ研究センターの責任者が初期の頃から、収入がないと寂しいと云って、始めた育種の部門だった。そして植物へと波及したが、研究の結果どれほど儲けたかによって、報酬はカワランシステムだった。
特許取った時は、いくらか還元する約束だったが。特許をあえて取らないものもあって、そんな事は関係なしに高額の報酬を約束されていた。どんな大学、研究機関の報酬の軽く倍はあった。
研究者の約束は、部外者に研究を漏らさないと云うものでエンジェルホープ病院の研究センターは、元の冶部産科婦人科小児科病院の時代から、このシステムはよく知っていて、臨床の結果だけを報告するのだった。
薬の効能のシステムなどを知るよりも難病奇病のどれにどれだけ効能があるかを研究するので手が一杯とも言えた
遺伝子研究センターの種子ビジネスは、数多くの子会社を作り、合弁会社も作ったが、出資比率は、半分以上として、利益の処分を自由にできるようにした。利益分散のシステムだった
香奈も遺伝子研究センターの子会社群をまとめた利益を当然みていた。ジブ総研の企業分析センターは、そんな分析のプロとも云えた。ただ利益処分権が弱い、出資比率が50%以下の会社は除いた、なにしろ子会社の数は多かった。そしてそんな会社の利益はそれほどたいした事もなかった。
利益分散は図るためのシステムだったので、利益の処分権がない会社に多くの利益を渡す必要もなかったからだ
この時大儲けがあったので、遺伝子分析センターのビジネス部門は、リトルチャグループのアニマルクリニックと育種部門で提携していたが、合弁子会社の出資比率はアニマルクリニックの方が多かった。
リトルチャグループのアニマルクリニックは、結局は資本としては、香奈ファイナンシャルに属するもので、いわば香奈と香奈一族の会社とも言えた
ビジネス部門の奴らは考えた、アニマルクリニックとも話して、利益の回収にも相談に乗る事をアニマルクリニックの奴らも約束して、急増していた利益の相当部分は、この合弁会社に流れる事になった