のら猫の三文小説

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香奈とコシロ Np.25

2013-03-30 00:00:05 | 香奈とコシロ
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恵教は、財団と施設と共に大きくなっていた!

恵のインチキくさい恵教は、密かに不良少女たちに広がり、識者は眉を顰め、社会的な不安要因とまで云われた。そして哀れな信者たちは、絶頂感を味わったばかりに、多くは男の子たちに、安い結納金で売り飛ばされ、主婦と云う名の性処理用にされ、ただで股を広げてよがり、その上家事もやらされ、旦那の下着の匂いを嗅ぎ、洗濯して、家を掃除までしていた。夜を喜びと感じるように洗脳され、その中のあるものは風俗では大金を得られるのに、安い給料の保育士や介護士になり、家庭でのんびり昼寝したり、浮気もできるのに、幼児施設や老人施設でこき使われた。

中には、旦那が夜働いているので、子供と一緒に施設に来て、子供が寝ている夜中にも働く変人もいた。宗教は恐ろしいものだと識者は言っていた。そんな哀れな信者たちを試食しようとやってきた男の子たちも、宗教の魔の手の中で、幼児施設や老人施設で力仕事をして、洗脳され、真面目に働く事が正しいと信じさせられた。中には不良少女たちの餌食になり、不良少女たちの主人と云う名の働きバチに変えさせられた犠牲者もいた。


この頃の財団や施設の運営には恵教の存在ぬきには語れないものだった。施設の実務を大きく負担していたのは恵教の信者であり、ボランティアしている筈の信者が、やがて恵の管理しているビル管理会社の従業員から施設の従業員そして財団の事務員などに転進していった。財団や乳幼児施設を支える金は、赤ちゃんスキ不動産の収益からの寄付であったが、人材の多くは恵教が支えていた。そして恵は、自分のビルの運営をしながらも、実質的に財団と乳幼児施設の運営に乗り出していた。 
 


教祖の恵は、平然とした顔で、こき使われながら楽しそうな信者たちに、更に男を成長させなけれは、女の甲斐性がないと更に扇動していた。男が成長すれば、より感じやすく、絶頂感を多く得られると言って、過酷な修業を信者たちに強いていた。利益至上主義の有希と手を組み、派手な服装や女の子らしい服装そしてちょっと豪華な中級品を売り、儲けていた。 








清彦が亡くなり、健太郎や健次郎だけになると、次々と息子を入れるのは難しく、恵の次男の健二は、鉄鋼でなく、化学に入り、由香の次男 信治は商会に入った。恵の最後の娘の千恵は、一族の銀行ではなく、普通の銀行に入った。

香奈の長女である瑠璃は、やはり頭が良く、東大に入った。ただ瑠璃は、和子や香奈の血を引いて、遊び回っていた。徹彦と智恵子は長い間付き合っていて、結婚するきっかけが掴めず、時期が延びていた。子供でも出来れば早くなったかも知れないが、なぜか出来なかった。徹彦は、徹の薦めもあり、資源開発に入っていた。智恵子は宝石や貴金属、時計などを販売している銀座の店でも古株になり、小百合の補佐をしていた。 




香奈は、自分の香奈オフィスに専念している訳にもいかず、貴金属や時計では和子から遺産も少し貰って、小百合や弟の勝と真理にほとんど任せているものの、やはり少しは役員会にも出ていた。和子も生前から実際に担当している真理の出資分を増やしていた。ただ香奈は長女であって、和子の残した遺産の管理にも注意が必要だった。そのため海外の香奈オフィスにいく時間も少なくなっていた。この時には香奈は相場などは既に止めていた。香奈とコシロの穏やかな日々が続いていた。


ただ、香奈は、機械や資源開発などの役員も兼務していた上に自分の海外の香奈オフィスにも時々出かけるため、多忙を極めていた。コシロは自分で勉強していたい事もあって、香奈と一緒にのんびりする時間が確保されれば、いつもべったり一緒にいる事を望む猫ではなかった。

香奈もコシロのための資料や本は、惜しまずに渡していた。香奈には、コシロからこんな資料が欲しいとかの要望は直ぐに判った。ただ香奈は、自分の子供たちの世話はほとんどしなかった。コシロは香奈の息子の徹彦や瑠璃にはそんなに関心もなかった。甘えるよりは批判的な態度で冷たくみる雰囲気もあった。徹彦や瑠璃も生まれる前からいる猫なので、そこにいるのが当然のような気がしていた。




瑠璃、海外逃亡!


香奈「瑠璃にも困ったもんだ。大学に入っても遊び歩いていて、今度は突然イギリスに留学するとか言い出すんだよ。高校の時には補導されたんだよ、盛り場を夜遅く、派手な格好でウロウロするから。警察にも呼ばれたんだよ。恵の所はみんな大人しいね。」


「私の家の子供たちは、大人しいと云うより覇気がない気がするよ。瑠璃さんはなんか危ない子だね。頭はいいのかも知れないけど。へんなグループに入っているらしいよ。イギリスに行くのはいいことだよ。恵教の信者からも相談されたよ。そんな売春まがいなグループから抜けるように、私は言ったのよ。でも東大生の綺麗な子もいる噂があると言っていたよ。あれは瑠璃さんの事じゃないの。そろそろ手入れもありそうだよ。」
香奈「本当なの。瑠璃は、学校も途中で辞めるとか言ってるよ。留学するにしても卒業してからにしたらと言っても、もうお金も振り込んでいるとか言って、直ぐにイギリスに行くつもりらしいよ。バイトでも当座の金貯めたけど、留学時の生活費と学費とかは頂戴と云うから、ロンドンのオフィスに連絡したおいたよ。あいつ、やばくなって逃げるつもりかね。」

「さすが、香奈さんの娘だね。逃げ足は速いね。でも賢いよ。このままいれば本当に大変みたいだよ。」 


瑠璃は、頭も良く、綺麗でスタイルも良かった。ただ問題は男と金が好きで、高校時代から怪しげな店に出入りし、お金を稼ぎながら男と遊んでいた。ただ瑠璃は単にそれだけではなかった。和子や香奈と違い、組織工作が得意で、遊び好きの不良娘たちとネットワークを持ち、いつでも遊び、稼げるような組織を作った。それが有名になりすぎて、瑠璃は危険を察知し、組織も解散して、逃げる事にした。瑠璃は、さっさとイギリスに留学してしまい、日本から離れた。コシロは、平然と見送り、さっさと出ていけと言わんばかりの顔をしていた。



数ヶ月後、大学生の女の子たちも絡む大がかりな売春グループが一斉に摘発された。グループの中で、中心的な女の子たちは、多くはもう止めていて、名簿や連絡先などを記録は残されていなかった。

噂ではグループのリーダー役の女の子が危険を察知して、解散を提案したらしい。ただ一部の末端は動いていて、警察も逃げようとする気配を察知して、摘発したようであった。女子大生の組織的な売春と三流週刊誌にも話題になり、謎のリーダーの存在も取り沙汰されたが、やがてその話題も枯れてきた。

捕まった女の子たちも、せいぜい末端の女の子で、全体の規模や人員の構成も知らず、指導程度で済んだ。捕まった女の話から数人の女の子の名前も出てきたが、女の子たちも単にデートの斡旋だとのらりくらりと言い逃れをして、巧妙な細工もしているようで証拠もなく、やがて事件はいつしか消えた。 



1 コメント

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はじめまして、初コメントです! (めぐみ)
2013-03-30 11:25:41
はじめまして!めぐみっていいます、他人のブログにいきなりコメントするの始めてで緊張していまっす( ̄∇ ̄)。ちょくちょく見にきてるのでまたコメントしにきますね(*・・*)ポッ
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