のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.475

2015-05-31 20:45:44 | 新しい子猫たち 

冶部一族の特徴





不思議な事に、冶部一族のガキたちは、自分たち一族にとって有用な人物を旦那とか嫁ハンにする能力があった。能力と云うか嗅覚みたいなものだった。





一般的に、旦那とか嫁ハンは、金持っているとか権力があるとか資産がある人の息子だったり、娘だったりしていた。ただ普通の人とか恵まれない環境にある人を選ぶ事もあるが、その人が返って、冶部一族の力になっていくのはもっと不思議だった。








神二郎は、兄の神一が、日本でも有数の資産家の娘でもあった知加子と結婚したのにも拘らず、水商売をしていた沙織と結婚した。しかし沙織は、香奈の部屋の青不動さんの叱咤激励で、優秀なファンドマネジャーみたいなものになり、不動ファイナンシャルの基礎を築いたのはむしろ沙織の相場で得た金だった。








神二郎の息子も九州で、リトルキャット九州の経理で働いていた嫁ハンと知り合い、結婚していた。リトルキャット九州の社長も、もっと資産のある家の娘を紹介しようとしていたのだったが、もう二人は出来ていた。この嫁ハンは、母子家庭で金もなかったが、頭は良かった。この嫁はんが実はやがてはこの会社を大きくしていく原動力にもなった








この会社は、世界の先進的な中小企業をやがて育てて不動マンションの舞い戻りたちもそれぞれ一角の人間に変えていった。








しかし当初は儲からなかった。大きな資本を出して、人も派遣していた。リトルキャットファイナンシャル、リトルキャット九州そして不動総合企画では派遣していた人の給料をほとんど出して、人件費を節約して、やがて利益が出た時の配当で支払ってねと云うスタイルにしていた。








香奈特別会計も香奈総合事務センターから人を派遣して、報酬も自分たちで負担していた。








しかし時間が経つと、それぞれの母体には大変な貢献をしていく事になった。職人ワザのような精密な部品とか美術品のような機械は、母体の出資している企業には大切な資産と変わっていた。








何よりも、リトルキャットファイナンシャルの人間にとって、ジイサン、バアサンの笑顔と働いている人たちの笑顔、そして立派になっていく、不動マンションの舞い戻りたち、それ以外に雇っていた若い奴らが育っていくのを実際に見える職場でもあった。








ゼニの顔とコンピューターの画面で表示される数字の利益ではなかった。不動総合から派遣されていた人たちの信念も初めは違和感もあったが、それにも親しみを感じ出していくのだった。








不動総合から派遣されていた人も、ゼニゼニといつも云うリトルキャットファイナンシャルの奴らをバカにしていたが、利益確保の重要性も認識していくキッカケにもなった。もっとも遠い存在と思えた、リトルキャットファイナンシャルの奴らと不動総合の神二郎部隊とかが仲良くなっていったのは不思議な事でもあった。








リトルキャット九州からの部隊は実にシステマチックに動き、自分たちの会社群に必要な部品を探し、新しい部品を要望し、従来の自分たちの下請け会社群とも協力していける会社を巧みに探していた。ある意味閉鎖的とも云える動き方をしていたのに、この二つからの部隊は反発しながらも調和していった。








リトルキャット九州は、九州とアジアではもはや支配的な勢力圏を築いていて、その中に取り込んでいける企業を探していた。








付加給が少ないと思っていた、リトルキャットファイナンシャルの社長は基本給も上げたが、他の職場にある程度たったら移動するようにもしたが、返って文句があった。もっとここに居たいとか云う奴もいて、他の職場から移動した奴は、報酬がへって、ブツブツと初めは文句いっていたのが、ここはいいとか言い出す、人気の職場に変わっていった。








リトルキャットファイナンシャル全体にこの効果は浸透していった。人のために働く、人の笑顔を見れる仕事をしたいと云う気持ちが少しつづ出てきた。





リトルキャットファイナンシャルの社長





あんな会社になんで出資するのかと初めは不思議に思いましたが、今では人気の職場です。あの会社自体ではそれほど儲けてはないですが、グループ全体としては儲けています。アメリカのグループからもそして欧州のグループからも感謝されてます。ドンはそこまで考えていたのでしょうか。





お宝銀行の頭取





それはワカランよ。そこまで考えていたのも知れないし結果としてそうなっただけかもしれない。ただドンは神二郎さんを高く評価しているらしいね。神太朗さんと話するようになって、神二郎さんの不動総合とも協力して仕事したいと思っていたのは間違いないね。ドンは香奈さんと話もして、香奈さんが神二郎さんを高く評価していたのを知っているらしい。





リトルキャットファイナンシャルの社長





神二郎さんが次の次の代表とか言われているのは、そこにあるんでしょうかね





お宝銀行の頭取





神二郎さんは部下に任せて、自由に働くようにさせるタイプだからね。不動産部門も大きくなったのは神二郎さんになってからだからね、高杉さんがしたとも云えるが、やっぱりトップは神二郎さんだ。神太朗さんとは軋轢もある神子さんのチームとも協力して進めている部門も神二郎さんの下にはある。けっしてキレイ事だけいっている人でもない。





ジブの新宿がこんなに大きくなったのは、神二郎さんになってからの事だし、それは神太朗さんも認めているよ。儲けなくて、夢みたいな事をいつも言っていると思っていたけど、神二郎は凄い、僕の時の新宿とは規模も利益も違うといつも言われているよ。





ドンは目先の利益だけではなくて、遠い先の利益も、そして働く人たちの気持ちも考えるビジネスをみんなに考えてもらいたいと思ったのかもしれない。僕の想像だよ。





リトルキャットファイナンシャルの社長





やっぱりドンの先見性は凄いですね。今更のように思いますよ。


新しい子猫たち No.474

2015-05-29 00:08:59 | 新しい子猫たち 

美人アナリストは、香奈ハイテクを支えた男たちと云う題名で経済書を書いたがこの本は思いがけず売れて、政則と徹彦は有名になった。









ただ徹彦は、世界有数の資産家とも言える香奈の息子でもあって、香奈との比較では地味に見えるが、政則は日銀でも伝説の秀才、そして民間の年寄り企業の財務を引き受けて、大きくした人間として有名になった。









経済書なのに、空前の売れ行きを示した。この本では、実は見逃していた事があった。









元々政則の頭はいいが、人を動かす器量には欠けていた、日銀でも局長止まりだったのはそれが原因でもあった。









ただ香奈ハイテクの初期には財務経理部門には、恵の旦那の健次郎も参加していた。健次郎は、頭はそれほど優秀とは言えないが多くの人たちをまとめていく力はあった。世界のナンタラといわれていた鉄鋼の財務経理部門の重役になったのは、毛並みだけが原因ではなかった。







健次郎の祖父は、純子の長男で、世界のナンタラといわれる会社をバラバラとしていた鉄鋼会社を大同団結させた実質的には創業者とも云え、オマケに父はその会社を育てた実力者社長で、株も相当持っている創業者一族のプリンスたちではあったが、もうそういう事が通用する時代からずれかかってはいたが、そんな毛並みなのに、人あたりは柔らかく、すば抜けた器量はないものの、まとめていく力はあった。









そして政則は強い奴にはヘイコラする癖があった。健次郎の後には恵がいた。恵は日本の母と子のための施策を一変させたといわれる女だったし、香奈に直言できるただ一人の人でもあった。









政則は、健次郎には気を使い、そして健次郎は香奈ハイテクの財務経理の人たちの心を掴み、そして政則と財務経理部門の幹部となる人たちの対話ができるようになったのが、大きかった。









健次郎は、自分たちの会社とも云えた、菊子金属、冶部金属が大きくなっていく時にそっちの面倒をみるようになって、香奈ハイテクからは遠ざかっていて、この美人アナリストは、その存在を見逃していた。政則だけでは、特に昔の政則に、人を動かす器量はなかったといえた。














香奈ハイテクを支えた男たちを更に支えた男たちが実はちゃんといたのだった。









徹彦は元来嫌味な奴ではあったが、共存共栄を唱えた、化学の精神的支柱と云われていた洋次とか世界のナンタラといわれていた鉄鋼の営業を纏め上げて、鉄鋼ではプリンスといわれながらも、天狗にもならず、人あたりもよくて、人をまとめていく力があった、健太郎との前では、嫌味な態度は当然取れず、それが幹部たちとの対話ができるようになった原因ではあるが、あの美人アナリストはそれも見逃していた。









ただそれだからこそ、日銀の伝説的秀才、民間企業の財務を支え、世界的な企業にして、そして新しい金融とも云えた香奈特別保証を率いる男として、政則の実像以上の虚像が出来ていた。


新しい子猫たち No.473

2015-05-28 00:21:56 | 新しい子猫たち 

思わぬ展開





ただその話を正人に挨拶に来ていた神二郎が聞いていた。





神二郎は、





嫁ハンの構想に感激していた。九州にいる息子を呼び戻して、資本と共に人も出す。不動マンションの舞い戻りの人たちには密かに心を痛めていた。その人たちの再生にも役立つ、構想に参加させて、もっと綿密な計画にしよう





と言った。





ただこれだけでは終わらなかった。神二郎の息子は、リトルキャット九州と協力して不動の九州部門をまとめていた。リトルキャット九州の社長のお気に入りでもあった。





リトルキャット九州の社長もリトルキャット九州としても資本を出す。東京本社の企画部門の奴にも参加するようにしたいとチャタロウに話をして、チャタロウも君がその気ならいいよとあっさりと言った。





リトルチャにも話は漏れて、リトルキャットファイナンシャルとしても増資して、法務部門と経営管理室の奴らも参加させるようにと、リトルキャットファイナンシャルの社長に命令した。





話は突然と大掛かりになった。神二郎はジブの次期次期の代表になるかもしれないと噂されていた。その息子が入るかもしれない会社と云う事になって、旧猫殺していい市の市長の強欲家の結構大きな場所の再開発を委託されていた、ジブシティー株式会社もこの会社が入る大きな事務所ビルを建てる事になった。





旧猫殺してもいい市の地域産業の発展促進を担う会社と変わりつつあった。





元々の話の発端のコイツは、ある程度の金は出資していたがもはや大資本であった不動などに比べると比較しようもなかった出資だったので、二人の老人たちは相談して、コイツにかなりの金額を貸した。二人の運用会社も追加出資したがそれよりは遥かに多い金額だった。





これから入る付加給の半分で返してもらえばいい。利子は長期国債の利回り程度でいい。担保はその会社の株式でいい。失敗しても君が負わないでもいいよと言ってくれた。





嫁ハンの当初の構想では香奈特別保証から金借りて、その金をこの会社が返済保証する形で考えていた。





リトルキャットファイナンシャルが大きく出資すれば、お宝銀行も加わり、ジブの神二郎が関与するとなれば、一族の銀行の役員は動き、神二郎と軋轢もあった神一もそれを黙認する形で加わり、日本のメガバンクの二行が関与するだけでは面白くない、もう一つの大きな銀行も正人に頼み、それに加わった。





香奈特別保証をメインとしながらも、日本の三大メガバンクが融資していく事になった。元々香奈特別保証の貸す金もかなりの部分は、実はこの三大メガの金でもあった。





対象企業は、旧猫殺してもいい市のジイサンバアサン企業だけではなく、市全体の中小企業そして周辺へと拡大していくの時間の問題だった。





そしてこれは、全国の不動マンションにも波及していくのも当然だった。





リトルチャのグループは海外の方が遥かに大きくて、世界で要望のあった製品の部品などがこうした小企業が生産するようになっていくのも当然といえよう。








嫁ハンも証券会社に出産後は舞い戻り、美人アナリストに復活する筈が行きがかり上、この会社の取締役になって、企画立案に取り組むようになった。








ただ神二郎の息子の嫁はんが、この美人アナリストがいるのに不安に思って、この会社の経理に入り、経理の中枢になり、疑惑の目で見られていた、この美人アナリストはアホくさくなって、自分の研究所を作り、そこでメインの仕事である経済分析をしていくように、結局はなるのではあるが、それには少し時間がかかった








コイツの持っていたリトルチャ人形は要所要所でコイツに助言して、美人アナリストは少し誇張を含めて、それを自分のコラムで紹介して、リトルチャ人形の都市伝説の話は大きくなっていった。








結局、神二郎の息子は、この会社の役員にはなったが、不動総合本社の役員として、元々あった不動の中小企業担当部門のヘッドになって、この会社には滅多にこられなくなっていた。





不動総合の社長は、この息子に次期不動総合の社長にしていく積りだった。自分の息子と一緒に不動総合を継いでもらいたいと云う思いが強くなっていた。


新しい子猫たち No.472

2015-05-27 00:00:13 | 新しい子猫たち 

香奈年寄りハイテクは、今は年寄りだけではなくて若い力、頭脳も呼び寄せて、世界でも有数のハイテク企業となっていた。



元は年寄りの道楽に香奈がゼニを出したものだった。香奈特別会計は、多くの中小企業を資金援助、出資する事で大きな企業にしてきていた。



香奈特別会計から金を出してもらうのが一番いい



一つ一つのジイサンバアサン企業ではなくて、旧猫殺してもいい市で起業していた年寄り企業を支援して出資して、経営指導、人材の確保、育成まで手がける、中間的な企業に、旦那の企業とすればいいのだ



政則は自分が100歳超えるのに、ジイサンバアサンには冷たいらしい、話をしてみようと思い立った。





香奈ハイテクの中核企業である、未来エネルギーシステムとロボット工学研究所は、世界でも有名な先進的な企業となり、日本のみならならず、世界でも数多くの子会社をもっている企業となっていた。





徹は、エネルギー分野では生きている伝説と呼ばれ、勝も同様にロボット技術では同様に呼ばれていた。二人の先進性そして先見性はいまや伝説だった。





数多くの年寄りたちの力を借りて、多くの研究者や技術者を育て、その人たちが活躍していた。世間では二人があまりにも有名だったが、この嫁ハンがヒマな時に色々と勉強しているとこの二つの企業を支えたのは、実は政則と政則が厳しく躾、教育してきた財務、経理部門と、曲者と呼ばれた香奈の息子の徹彦が同様に育てていた管理部門であると気が付いた。





少しつづ論文にもまとめようとしていたので、政則の事は嫁ハンは知っていた。そして香奈特別会計を牛耳るジイサンとも知っていた。





嫁ハンは、そこそこ話も出来て、政則の言葉の毒針も巧みに避けて、政則と議論していた





政則は、ジイサンバアサンたちだけでは事業の継続性に欠けると云う香奈特別保証の結論は間違いないと言った。



嫁ハンは



香奈ハイテクを例に出して、世界の香奈ハイテクもジイサンたちの道楽から始まった。それをこんな企業にしたのは、香奈さんの莫大な資産と政則さんや徹彦さんたちの財務管理部門のサポートがあったからです。



徹さんや勝さんの先進的な知見もそのサポートがあったから、花を咲かせたのです。



政則さんや徹彦さんのような事はできないかもしれないし、香奈さんの莫大な資産もないけど、それでもサポートする企業が出来たら、大きく育つかもしれません



香奈特別会計として、出資してくれませんか



香奈ハイテクは、ロボット工学も未来エネルギーも香奈の家の二階が本社だった。幹部たちもそこにいた。



それぞれ部屋も持っていたが、徹と勝たちはなにしろ生きている伝説なので、側にいると仕事が出来にくいので、徹や勝たちは、香奈フアィナンシャルたちの幹部たち共同の大部屋にいて、年寄りたちと話をしていた。洋次とか健太郎、健次郎なども時々きていた。



政則も通常はそこにいた。



香奈ファイナンシャルの事務局長の部屋はあったが、そこにはキャッシュが積まれていたので、正人もその部屋にいる事が多かった。もう一つの大きな銀行の敷地内の支店には正人専用のデッカイ部屋もあったが、銀行の話をする時だけの部屋だった。





政則と嫁ハンの議論は、この部屋の年寄りたちには興味があった。政則と議論できる奴がいた事が大変な興味だった。つい先日、政則は正人に挨拶にきていた日銀総裁を激昂させ、日銀総裁はすて台詞を言って返っていった。この話は又後で詳細に説明します。



この嫁ハンは政則と議論できて、しかも説得させようとしていた。



聞いていた徹が政則に言った



この姉ちゃんが今回は勝ちだよ。出資してやれよ。面白いじゃないか、未来エネルギーとしても出資するよ。政則君はいくらなら出せるか判るだろう。



勝も



ロボット工学としても出資していいよ、丹羽君の所にも協力させるよ




と言った。



政則は



そんなには出せないよ、夢みたいな話だし、協力している不動マンションの奴らも舞い戻ってきた、アカンたれがほとんどだろう。



と言った


新しい子猫たち No.471

2015-05-26 00:00:12 | 新しい子猫たち 

コイツは本質的にはいい人だった。そんな所が美人経済アナリストだった奥さんが好きになった理由だった。単にアレだけの男ではなかった。年寄りキラーもそんな一面を年寄りたちは認めたものだった。



コイツの報酬は増えて、コネコ情報研究所の猫たちには可愛がられたが、あまり多くコイツが来ると猫たちがそわそわして仕事にナランと、コネコ情報研究所の上層部の猫、ビットとかマクロがそういうので、通うのも限定的となった。



ビットとかマクロはアホはキライな猫だった。いい人とは認めても、ビットとかマクロにしてみれば、コイツのプログラム能力などは無きに等しいものだった。



要するに、コイツは金は入るがヒマだった。旧猫殺してもいい市には年寄りが起業した会社が一杯あった。コイツはそうした会社のシステム維持するようになった。





二人の年寄りたちも金が一杯集まってきて、コイツにそんな会社を作らせて金も出した。猫たちのコネコ情報研究所も金が入ってきていたので出資した。話を聞いた、リトルチャも面白いとか言って、リトルチャファイナンシャルとして、出資させた。コイツも少し金も出した。





コイツの会社はシステム環境整備とパソコンのレンタルや販売と云う地味な企業だった。リトルキャットファイナンシャルの社長は、こんな会社に何でゼニ出すのかと思ったが、たいしたゼニでもなくて、リトルチャが出せと云うのに反対するバカではなかった。二人の老人たちは、そもそも金が入ってきたのはコイツのお陰と知っていたので、入ってきた金に比較すると小額の金をドーノコーノと云うタイプでもなかった





そんな時にコイツの美人経済アナリストが妊娠した。証券会社は妊娠した女の人への待遇は完備していると云う触れ込みだったが途端に仕事がなくなった。



有休扱いの休暇が与えられるのにすぎなかったのだ。コイツは金もあるし、妊娠もしているのだから、家でゆっくりしなと案外強気で、嫁さんにも言っていた。



コイツと嫁ハンの報酬は以前は圧倒的に嫁ハンが多かったが、今はコイツの報酬が圧倒的になっていた。嫁ハンは病院には定期的に通っていたが、ツワリも軽くて、嫁ハンもヒマになって、本を読んだり、経済状況の分析をしたりしていたが、今までの生活と比較すると、とてもヒマになっていた。





コイツの取柄は、元々創造性ではなくて協調性だった。元々ジブトラストのシステム維持をする前のごぎげんソフトは、ビジネスソフトのパッケージ販売をしていて、その企業のシステム維持もして、今でも細々ではあるが昔からの顧客とか、その顧客の知り合いとかに、ビジネスソフトの改良と販売とかシステム維持をしていた。



コイツはごきげんソフトの日陰部門にはなっていた、ビジネスソフト部門に掛け合って、スモールビジネスに対応したビジネスソフトに変更したものをパソコンシステムとともに販売したり、レンタルする事にしていた





コイツは親切な一面もあって老人たちが起業してた会社の悩みも聞いていた。





この新しい会社には、コイツ以外にも社員はいた。不動マンションの住民たちがバイト感覚で働いていた。不動マンションの住民でIT技術を学んで、コネコソフトで働くとかなりの収入は入ったが、コネコソフトの技術水準は 高くて、アホではついていけなかった。SEで駄目ならフィールドエンジニアとなって、外回りを担当していくのであるが、友達がSEとして活躍していると、素直に移動できず、コネコソフトを辞めて不動マンションに舞い戻る奴らもいた。





IT関係だけではなくて、他の仕事でも同様だった。不動マンションは飯食わせてくれるし、住居もただではあるが酒飲んだりする金とか小遣いまではくれなかった。斡旋するバイトでもして、職業感覚を身につけろと云う狙いもあった。





ジイサンやバアサンたちの悩みは資金であった。そこそこ会社は順調だったが、香奈特別保証もお宝銀行の個人融資部門も最低の金しか融資してくれなかった。ある程度の金はそれぞれの融資方針から貸してはくれるが、本格的な事業拡大のための資金となると貸すのを渋った。



ジイサンやバアサンたちでは事業の継続性に欠ける。無理せずに事業の拡大なんぞ考えるなと云う態度だった。ドンドンと元気になり、事業も順調なのに、事業を拡大できないと云う悩みだった。アマリにもヒマだった嫁ハンもコイツと一緒に老人たちと話をしていた。嫁ハンは突然ひらめいた。