中国の陶工のオッサンは、常務に 青不動さんから こう言われた、そんな気がすると言った。常務は、君も青不動さんの声が聞こえるか、それは凄い、見込みがある人たちにしか、青不動さんは声をかけない、頑張りなさい と返した
陶工は、正人のもう一つの大きな銀行の部屋に戻り。正人と話をしていた。正人の部屋には割ってくれと頼んていた、昔の陶工の作品が、割れた所を金で接着し、龍のデザインが付け加えられている茶碗かあった。正人がナンダカンダと釈明した。ただその茶碗は割れる前よりも格段に光り輝いているように見えた。
あの花瓶、そして茶碗の再生、人間国宝のジイサン、恐るべしと思った。陶工は中国での名声は高まっていて、ワシは天才と思い始めていた だけに、青不動さんからの言葉は身に染みた
正人と話をしていると、あの人間国宝のジイサンが作った龍の茶碗があるらしい。正人は香奈に取られたと言っていて。それで私に龍の茶碗を頼んでらしいという事も判った。
陶工は、もう一度、あの人間国宝のジイサンと龍の茶碗の競争がしたい。自由な発想で何点か作品を競い合い、香奈とか正人とかだけでなく、多くの人に比べて評価して欲しいと言った
正人は、香奈出入りの美術商とも話し合い、人間国宝のジイサンも弟子たちと一緒にその作品群を作ってみたい、そして多くの人に見て貰って、評価を受けたいとはワシも思っていたと言った