のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.2187

2022-04-30 00:25:54 | 新しい子猫たち 
香奈は 管理の常務兼部長 には色々な雑談をする 管理の常務とは言いながら 香奈の秘書でもあった。重要な報告をしてから 雑談をする。香奈は猫たちから聞いた話も時にはする。常務は フンフンと聞いている。話しやすい雰囲気を作っているのだ。香奈もある程度話すとそれで納得するのだ


ただ常務も部長代行 副部長 部長補佐たちを集めて会議する。管理の方針 報告事項など の会議なんだったが 常務は細かい事、実務は全て任せるタイプ もっともそれが香奈流でもある。ただ何となく引っかかった事は説明を詳しく求めたり、会議する事はあるが それは稀なのだった。常務は香奈から聞いた話を時にはする。


それぞれの部長補佐たちは 自分のチームで同じような報告会 会議をする。権限委譲はジブの方針と云うか 扱っている分野が広すぎて細かく検討してはいられないと云うのが正しい。部長補佐と云ってもある程度の企業クラスでは常務以上の役員並みの権限がある。部長補佐たちも 香奈と猫たちとのやり取りを話をする。フンフンと聞いているメンバーの中で心に引っかかる人たちがいる。そして こうした猫たちの研究が実務へと発展していくキッカケとなるのだ。


コネコ研究所は 当初 子猫たちの興味で研究していたにずぎない。ただ 香奈も忙しいし、いつも会えないのもあって 気の合った人間も集めるのが普通。猫たちも寂しいので気の合った人間との交流を求める。香奈の家の猫たちは才気溢れる猫なので アホは嫌いなのだ。頭は切れるがナンダカンダと世間に受け入れらない人たちが集まってくるのだ。香奈は猫のためならスーパーコンピュータまで買ってしまう人なので、設備は万全。


少し説明しよう 

ジブトラストは本来 洋太郎の父の洋之助 と 香奈の母の和子 そして恵の義母 が運用目的で作ったが、それが儲けるにつれて 敷地内の治部一族の生活 資産を確保する事が一番の目的と変わっていた。そして儲けるにつれて いつしか 運用よりも共同の金庫の色彩もあった。

ジブトラストの株についても性格は変わっていたが それぞれの家系による資産とは異なり、生活の維持の面が大きく、余程のアホでなければ それなりの株を保有させ、それで生活の為の資産を確保するように変わっていた。ただジブが大きくなりすぎて、各家系の資産管理会社にも保有させようとはしていたが、本来的にはその人の生きている限りの株式が本来、亡くなると額面の金額しか返さないのが基本。香奈はジブの幾つかあった危機の時に追加負担していて、今では個人筆頭株主であった。勿論 香奈の孫とかひ孫たちのために株を移行させ、その代わりに 香奈が幾つかの株を額面で現金化させる事をしていたが依然として大株主。


運用よりも保管の筈が 神の如く儲けて、昔は驚異の配当をしていたが それは止めていたが 今はそれでも1割を割る事はない。黙っていても金は入るシステムにして 単位株しかもっていない人でも生活の維持はある程度出来るようにしていた。


資金は本来 日本とスイスにあって、昔はスイスの方が多かった程度、やがてタックスヘイブンの国にも分散させていた。現金、日本円とスイスフランが基本でドルそしてユーロなどに分散させていて今は米ドル比率が増えてはいた。勿論 金そして貴金属も保有している。運用でアホ程儲けても この姿勢は変わってはいない。もっとも単位株でも額面一億だったが、筆頭株主の香奈にはアホ程配当が入るのだ。そのままではほとんど税金と変わるので税理士などの税務ゴロが考える。儲からない投資はしても平気。むしろ税務的にはした方がいい。理由と理屈を考えるのが税務ゴロ。従って 猫たちのため以前にこうした遠い将来のための投資で現実的には損になる投資はむしろ しないといけない。香奈が単なる猫好き以前の問題、ジブの各種の研究所も香奈の負担が結構大きいのだ


猫たちは コネコ研究所だけでなく色々な所で研究している。ジブ総研だったり 別に研究所を作ってもらったりしていた。香奈は猫には優しい。そして使いきれない金があった。目立つのがキライな猫もいたが リトルホワイトとかリトルチャタロウは 組織まで作り影響力が大きい。ワシもやっているぜ、私もこんな業績を上げているのよ との対抗心が猫たちに生まれたのだった


そして香奈がポロっとこの研究の話を漏らす。管理の連中はここに商機を見つける。


こうして ジブ直属の企業群が出来ていくのだ。香奈個人のお遊びの企業株式から ジブにある程度移行して 香奈ファイナンシャルが株式を所有したりする企業群と並列したりと様々な企業群が出来ていった。実際の商売は ジブと親しい企業などが担当しても開発 研究の企業は様々でジブの影響力はこうして増えていった。

新しい子猫たち No.2186

2022-04-29 00:25:54 | 新しい子猫たち 
猫たちは 話し合って 交代で香奈に近づいて ナデナデしてもらうメンバーを決めた。そしてちょっと余裕を持たし、少しは話をできる時間を取った。交代制のメンバーは少なくした。


ところがリトルホワイトもリトルチャタロウも忙しく 香奈にナデナデしてもらう時間はそんなには取れない。香奈の家の子猫たちには この約束は適応されない。香奈の姿を見ると近寄ってくる 子猫は軽くナデナデしてもらうと満足する。


普通の猫は香奈とお話をするようにした。 僕は今日はこんな事してね。私の研究はこんな事をしているの などとお話をするようにした。ナデナデしてもらうと嬉しいのだが 才能があり自信を持って 色々と研究している 香奈の家の猫たちは自分の研究を香奈に伝えたい気持ちが強かった


香奈は出来るだけ猫との時間を取るが ジブトラストでも厄介な事が起きると香奈に相談に来る。実務のほとんどは 神太郎と神子が担当しているが やっばり相談したい事も時にはある。外部のよく知っているオッサンたちは 化け物みたいな長生きの香奈がまだ元気なのかと 時々は会いに来る。まあ 挨拶と云うよりは生存確認の意味も強い


ただ 会いに来る 重要メンバーたちは 香奈が元気である事を確認するが 色々な事情に詳しい事に驚いてしまう。猫たち経由で香奈には 多様な多方面の情報が入っているのだ

新しい子猫たち No.2185

2022-04-28 00:19:25 | 新しい子猫たち 
リトルチャタロウは 人格者 いや 人格猫 なので 信奉者 いや信奉猫はいた。若い 遠い親戚筋だった当時の奥さん猫も リトルチャタロウに憧れて、にゃんにゃんと近づき、人格猫でも下半身は別人格なので 相談にのっていた筈が にゃんにゃんになり いつしか お腹が大きくなった猫だった。この猫はリトルチャタロウを徹底的に弁護するのだ。 他の猫も困った時は相談にのってもらう事もあって、弁護する猫が出てくると 黙ってしまうのだ


リトルホワイト は 唯我独尊 の性格で 他人 いや 他の猫 の失敗を せせら笑うので 奥さん猫とも緊張関係がある程度だった。今は少しつづ 改善されていたとはいえ 弁護する猫は少ない。


ただ一匹 動物愛護施設の運営に関与している猫は 、リトルホワイト のお陰で何匹もの猫の命が助かった と思うの。自分一人だけ 知識を追いかけていた事を反省した 猫なのよ と ポツンと言われると 自分の興味本位に才能を使っているだけと言われると身にあたる節もあって それはそれでみんな黙ってしまうのだった。


香奈の家の猫たちの知能水準は高い、それだけに ある程度の理屈はみんな判る。ただ気持ちがね。長い列を並んでいた時に いきなり前に入られたような気になるのだった。

新しい子猫たち No.2184

2022-04-27 00:19:25 | 新しい子猫たち 
リトルホワイトにしろ リトルチャタロウにしろ


香奈の家の猫たちの評判はよくなかった。学識とその知能は 認めていたが、香奈の家の猫たちは 知能ではそんなにひけを感じていない。二人 いや 二匹の猫は我儘 という評判の方が高い


猫たちは それぞれ みんな忙しい。香奈に もふもふ なでなで をしてもらう 時間はみんな調整していた。香奈も忙しいし みんな忙しい。二匹の猫は このみんなの調整を無視して 香奈にナデナデしてもらうのだった。香奈は二匹の猫たちがナデナデして欲しいとニャーンと鳴くとついついナデナデしてしまうのだ 


リトルチャとかチャタロウでさえ ナデナデして欲しいのだったが。そこは化け猫の領域に既に入っているだけに 二ヤーンとないて 香奈と話をする程度に制御していた


それなのに と みんなの猫は思っていた



新しい子猫たち No.2183

2022-04-26 00:04:56 | 新しい子猫たち 
リトルホワイトが 猫、それも小柄の白い猫と云う事を知っている人は案外少なかった。陽太とか陽太後継の現総理は知ってはいるが公に云う人ではなかった。それにリトルホワイト事務局が独り立ちしているので リトルホワイト事務局の意向だけで動かせるようになっていた。


リトルホワイトは 今でも心理学研究所にも行き、勉強もしていた。元々は学究肌の猫なのだ。ただ行動心理学なので 単なる学究とは云えないのであるが。


リトルホワイトの意向は 今では猫語 と云うか リトルホワイトの真意が判るジイサンが登場してから リトルホワイト事務局との意思の疎通は巧く行きだしていた。


今でもリトルホワイトが計画した事は 人の心の裏の裏まで読み込んでいて、みんな恐れ入るのであった


リトルホワイトは生まれてすぐに立ち、三歩進んで 唯我独尊、我はコシロの生まれ変わりであると言ったと云うのは 勿論 香奈の冗談であったが 生まれた時から鋭かった。香奈はコシロの鋭さを リトルホワイトに見たのだ。そしてコシロの思慮深い所はリトルチャタロウに出ていた。香奈は香奈の家の猫たちを全て可愛がったが リトルホワイトとリトルチャタロは格別だった。そしてこの二人、いや二匹の猫は時々話し合っていた。意見を言い合える猫なのだった。二人 いや二匹の猫はお互いに批判し それに耳を傾ける特別な存在であった。