のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.950

2016-10-31 00:04:18 | 新しい子猫たち 




恵の家系は長男の筋ではあったが、恵は義理の母 真知子に可愛がれた。それに長男の健太郎の奥さんは仏事に疎い、恵はナンダカンダと詳しいので恵の旦那の健次郎は次男だったが、恵の家にお仏壇があった







この大阪の遠縁の親戚は、 健次郎と健太郎の二人に別個にそれぞれ連絡していた。洋太郎の父の洋之助も次男だったが、羽振りも良かったし、長男筋の二代目治部次平の長男が敷地内としては早くなくなっていた事もあって、純子からの一族の御仏壇は洋太郎の家にあった







大阪の遠縁の親戚は こうした事情も詳しく、丁寧な連絡をしていた







この親戚も実は 医師と云うか大学の教授をしていて、マチコジブ記念病院の病院だったジイサン、内科の権威と云われていたジイサンに若い時に可愛がれていた。治部一族とは云え、姻戚なので苗字は違っていたが、話をしている時に判ったのだ。







この医師は 初代治部次平の娘が嫁いだ家系の人間で いわば創立者に繋がる人間で、素晴らしく頭は切れたが、この私立の医学部に進み、生理の有名な教授になっていた。







この教授が クリスの女の子の英才教育とそこで出た仮説の話を伝えきいて、今はエンゼルホープジャパン病院の内科の顧問みたいな事をしていたジイサンに電話した。ナンダカンダと話をしている間に遠い親戚である事が判り、詳しい事情を聴いていた







折角敷地に行くのだから ご先祖様にご挨拶と思ったのだった。その後 あのジイサンの紹介で、神三郎と杉山に挨拶をして、あのプロジェクトについての話を聞きたいと思っていた。



新しい子猫たち No.949

2016-10-30 00:00:30 | 新しい子猫たち 



エンゼルホープジャパン病院の遺伝子治療センター の杉山 は 女の子たちから話を聞いて、今まで考えてきた事を クリスが出した仮説でかなり多くの事が説明できる と思っていた



こんな話はもはや女の子の英才教育のレベルの話ではない、クリスが珠美を育てたいと云う思いは伝わっているが、別の狙いも隠されているのかとも思っていた



杉山 は 関西では いわゆる 京大閥 とみられていて 交流は少ないが、大阪には別の国立大学があって、古い由緒のある私立医大もあって、この二つは仲がいいのか、悪いのかよくわからない関係のグループだった。古い由緒ある大学は、レベルとしてはたいした事はないが 民間に多くの医者を送り出していて、治療に専門する傾向のある大学ではある。そこの生理の教授は、なかなかの人物と思っていた。ただ杉山とは直接のルートがなかった。彼の意見も聞いてみたいとも思っていた



敷地内の治部一族は、純子の子供たちが集まってできていた。本来純子の長男筋は 恵たちの家系であった。今は実質的に洋之助そして洋太郎の家系になっているが、本来の長男筋はそうだった。



健太郎や健次郎たちに 突然と 大阪の 治部次平の娘が嫁入りしていた、洋之助時代には交流もあったが、今は交流が途絶えていた、遠縁の親戚から 仏 壇にお参りしたいとの話があった。聞いてみると 洋太郎の所にも話があったらしい。




新しい子猫たち No.948

2016-10-29 00:00:21 | 新しい子猫たち 
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クリスの元に 女の子の英才教育チームが出来ていた





クリスは慎重にその子の学識 能力を見て、一つの上の事を要求して育てる事にした


暫くすると大体のレベルは揃ってきた





そこでクリスは とんでもない仮説、ノーベル賞クラスの仮説を提示して意見を求めた





元々クリスが長い間 練ってきた仮説と云えた。いくつかは こっそりと傍証までしていた





クリスの息子で 遺伝分析チームにいる猫たちにも 協力を求めて、新しい遺伝分析のテクニックを磨いてもらっていた





それぞれの女の子たちは 出てきた所に戻り、クリスからの提案について意見を求めた





遺伝子分析センターの所長のお気に入りの子は当然所長に話をした。所長はビックリしていた。所長みずからもこんな仮説が成立するかもとは思いながらも言えなかった程の事だった。



それぞれの女の子は 出身母体のエライ人に相談していた。まさしくそれぞれの大学での趣向を凝らした 立証とか反論を考えた



珠美にはクリスがアーダコーダと助言して、傍証する試験の方法まで助言していた。



今までのクリスならこっそりと自分のチームだけでしたが、今度は違っていた。








新しい子猫たち No.947

2016-10-28 00:07:58 | 新しい子猫たち 








実は杉山自身は学閥の意識は少ない人だった













地方大学の医学部とは云え、京大出身の有名な教授に可愛がられ、早くから助教授にまで押し上げられ、この教授の尽力で 学会でも自由に活動できた。













この教授はやがて 出身の京大に教授として戻るが、それまでは、この地方大学の医学部の教授はあくまで京大出身との決まりを破ってこの教授の尽力で 教授になれた。













影でどれだけこの教授が尽力していたかは後で知った。この教授には親しい有名な教授が京大の基礎医学にいて、この人も動いていた。当時のこの地方大学の医学部で自学出身の教授は杉山だけだった。













この教授が定年退官した後は杉山を強力に後任の京大の教授として推したし、基礎医学の大物教授も強力に推薦して基礎医学をまとめた。













この基礎の大物はエンゼルホープジャパン病院の基礎医学研究所を作った人でもあって、杉山もこの人の推薦でエンゼルホープジャパン病院に入った













ただ神三郎は 杉山の遺伝子治療の理論も知っていて、エンゼルホープジャパン病院の遺伝子治療センターを作る元になった













学閥意識が少ないとしても 京大の看板を一度は背負っていたし、自分の出た、地方大学も可愛がっていた。













遺伝子治療センターは多くの大学、病院からも研究員を受け入れてはいたが、やっぱり京大と自分の出身した大学の卒業生は可愛がっていた。













それにクリスの医学的な才能も一番知っていたのも杉山だった。













ジブトラスト遺伝子研究センターの研究陣は当初 学閥はまったくなかった。もっとも当時は無名の研究所でもあったが、各大学出身が混在していた研究所だったが、東大出身の有名な教授を所長にしてから急速に東大閥に変わっていた。













主任研究員クラスには地方大学が多いのに、東大出身が幹部になりやすい傾向があった













香奈は学歴 学閥とは遠い存在だったが、香奈の両親は二人共 東大出身、旦那も東大出身、香奈自身も東大出身、息子も娘も東大出身と云う東大揃いだった。娘の瑠璃は中退ではあったが。













香奈にとって東大は普通の大学と云う意識しかなかった。現に香奈の家系では、ほとんどは東大に入っていた。アイツも珠美も東大だったが、それで優秀とはみんなは思われなかった。意識してどの学部ならドコドコと思う人だけ違う大学に言っていた。香奈の弟の勝は意識して東京工業大学に入っていた。













それでいて、学歴、大学を振りかざすのは止めろと言うのは、香奈の母の和子の影響だった













東大のアホを十分見てきたからではあったが、勝の奥さんの真理が地方の高校卒であるのを、みんなに意識される事を和子は恐れていて、大学とか学歴を言葉として振りかざすのを和子は酷く嫌がった。













それが香奈の家系に残る学歴、大学を意識するなと云う教えではあったが、実態としてはほとんどの人は自然の事として東大に入るのは普通だったし、香奈も東大は普通の大学と云う思いもあったのだ。













香奈が今の所長を単に自分に判りやすく説明してくれたと云う理由でたまたま空席となっていた所長の後任に据えた













遺伝子分析センターは各部門の権限は強くて、それほど影響はない筈との香奈の思いはあったが、やっぱり幹部になる時には所長の意見は効いていた。




































新しい子猫たち No.946

2016-10-27 00:00:19 | 新しい子猫たち 






話をきいて ジブトラストの遺伝子分析センターは 地方大学出身で 主任研究員の奴が コイツは優秀と思っている女の子がいた。ただ遺伝子分析センターは、所長が東大からきて以来、いわば東大閥と変わっていて、東大出身でないとなかなか重要なホジションにつきにくい状況になってきていて、東大出身でないこの主任研究員は苦慮していた。









エンゼルホープジャパン病院の遺伝子治療研究所は杉山自身 地方大学出身で京大の教授にもなった事もあって、京大と杉山の母校の出身が比較的多い、ただ一人には絞り込めず、京大出身と杉山の母校出身の地方大学卒業の女の子二人にした









話を聞いていた ジブトラストの遺伝子分析センターの所長は、東大出身の所長お気に入りの女の子を追加するように言った。珠美の数期上の優秀と言われた女の子だった









ただこの話は漏れて、製薬からも一人、クリスが斡旋してスイス医学研究所からも一人、フランスアベ製薬からも一人入れる事になった。









クリス研究所は ジブ総研の下部の研究所ではあるが、一応資本的に独立していて、従来の医学研究所を改組した形になっていて、ジブ総研が少しとクリスの英才教育に女の子を出した機関や会社群が出資者だった