のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.720

2016-02-29 00:01:18 | 新しい子猫たち 



敷地内の猫のナベ君には ある疑惑があった



本人も特に否定した事もなかった



それは ソフト指し をしているのではないかと云うものだった



元々 ナベと云う猫は、コネコ研究所で人工知能の研究をしている猫だった



チェス での 指し手 全てを過去の棋譜と照合して、一番いい手を捜す 方法 にはナベは疑問を感じていた、それは知能とは言えない、なんらかの評価関数を作って、それに従って 考えるべきである



ナベの考えていた ソフト はまだ未完成だったが、図形認識をさせて、過去の棋譜を参考にして、ナベ独特の枝分かれ理論で、最善の手を捜す のが ナベの ソフトと言えた



コネコ研究所は ジブトラストの取引システムの管理の中に組み込まれ、金のあった研究所だったし、



この研究所のボス猫たちも 人工知能については興味もあって、ゼニの高い 

スーパーコンピューターまで入れて、ナベの仕事を応援していた



ブーハ君も ある程度は知っていたが、ナベに勝てないと、人間はソフトに勝てない事になると 思い ナベ と対局していた。ナベの指し手 は興味あるものが多くて、あれは全て ソフトの考えているものではないような気もしていた。



ナベもソフトに検討させてはいるが、最終的に 指し手を決断するのは僕だよ と言っていた。



新しい子猫たち No.719

2016-02-28 00:00:48 | 新しい子猫たち 

ブーハ君は、先生だった 兄ちゃんの親父さんを遥かに超える棋力が出来ても、ここに通っていたのにはワケがあった









モーリー君とチャミー君もそこそこ強いので、将棋相手にはなったが通算成績ではブーハ君が圧倒していた









モーリー君は好不調の波が激しく、ブーハ君に簡単に勝つ事もあるが、連敗続きの事もあった。









チャミー君は子供のくせに、コーヒーそれも本格コーヒーが好きで、家でも子供のくせにといわれるので、ここでコーヒー豆を挽いて飲んでいた。ヤタラと長考する癖もあった。ただブーハ君にはたまにしか勝てなかった。









二人はブーハ君に勝つ事を目標としていた。









ブーハ君がこの将棋スクールにくるのは、ナベと言われた 敷地内の猫と対局するには




コネコネット内の将棋囲碁のコーナーに接続しないといけないのだった









コネコネットは世界各地の猫ハウスや動物愛護施設にはあるがオープンネットではなく、猫たちのためのネットだった。外部アクセスは出来ない建前だった。









因みに囲碁は、中国で香奈オフィスが作っていた猫ハウスでは結構人気があって、中国各地の猫たちがそれぞれチームを作り、チャイナキャット選手権まである程だった。









ナベ君は、あの子猫が将棋に強い猫が日本の敷地にいると紹介してくれた。









この将棋スクールではブーハ君は天下無敵ともいわれていたが、ナベ君には勝てなかった。それが悔しくて、よく将棋をネットで指していた



新しい子猫たち No.718

2016-02-27 00:00:51 | 新しい子猫たち 



この兄ちゃんが役員を勤める会社は、



香奈オフィスのアメリカの販売網の中では根元の卸の一つとして 形の上ではなっていたが




それはあくまでも名義だけの事だった。利益はガッポリと入っていたが そんな事で有名になったのではなかった。



個人再生のために ゼニを貸して、リトルチャの奥さんの発明を事業に生かしていたが、それも知る人ぞ知る事だった。一般の人には判らない事だった。



兄ちゃんの親父さんがしていた 趣味の教室がヤタラと有名になっていた



親父さんは、チェスの名手だったが、碁も将棋も少しは出来た



アメリカで碁はまだしも強い人はいるが、将棋はほとんど普及していないのが現状だった



碁もそこそこ人が来て、親父さんは日本のナンタラ棋院にも依頼して、定期的に指導棋士を派遣してもらう体制も取った



チェスは自分が強いので、強い人たちが集まってきて、チェス サロンと化していた



ただ意外だったのは、アメリカの子供が将棋に興味がある事だった



親父さんは、将棋は初段クラスの実力でアメリカなら強豪と云えた



ただ集まってきた少年の中で強い子がいた。ブーハ君はその筆頭でたちまち親父さんを超えた



モーリー君とかチャーミー君とかも集まってきて女の子まできた



珍しいといって テレビまで出た












新しい子猫たち No.717

2016-02-26 00:01:53 | 新しい子猫たち 




この発明を生かす事業には、奥さんの父親も参加してきた。親父さんのやっていた理科講座、数学講座は不人気で、たいした人数は集まらなかった。ただ限られたメンバーたちは、この事業に契約社員のような形で参加して、やがて本職になる人もいた。





色々な分野の人、発明のバックボーンを判る人たちにも意見を聞いていた





実行感覚に優れていた チャタロウグループと協力していた。個人再生をしていた人たちはそれに乗っかる形で進められた





結果的に言えば、この事業は成功した。





個人としてこの事業を進める形ではなく、チャタロウグループの協力会社として進んでいた、この人たちの会社には、チャタロウグループの会社とリトルチャのアメリカ代表オフィスが出資して、個人再生を図る人たちは、リトルチャ財団が出資分を貸す事で少しは出資していた。



新しい子猫たち No.716

2016-02-25 00:00:35 | 新しい子猫たち 




この子猫は、こうした発明品をただ珍しいだけで興味があるのではなかった





この発明は生かせないか考えた。兄弟の子猫たちにも意見を聞いてみた。子猫たちは周りの人間にも意見を聞いたが、周りの人間は いわば株屋ばっかりで、反応はぱっとしない。





ミスターは、


人間も猫も 全ての事が判るものではない。株屋は経済が判っているように思っているが、一面だけしかみていない。実業感覚と株屋の感覚は違うのだよ。


と子猫に諭した





リトルチャ財団は、ミスターの兄ちゃんだけではなく、エンジェルホープ病院に来て、エンジェルホープネオ財団から、医療を貸してもらい、長期療法している人たちの面倒をみる事にしていた。こうした人たちも、兄ちゃんが役員を務める会社の契約社員として採用して、いくばくかの金を渡し、再生のための勉強をさせるという意図だった。表向きはそういう事にして、我々も働いているよとリトルチャに言いたかった。





別に期待している訳でもなかった。香奈オフィスから掠め撮ったような金は相当な額だったし、他人の金で運営しているようなものだった。



リトルチャはオマエらもジブグループの社会福祉事業に参加して、社会に貢献すると云う感覚を身につけろと煩くいっていた。





ただチャタロウは、チャタロウグループのアメリカの会社にリトルチャ財団のしている 個人再生を手伝うように言った。



リトルチャからもチャタロウに頼んでいた。





法律ゴロたちはロクナ事は出来ん、第一あいつらには実業感覚がない、法律や税務の抜け穴対策程度しか能はない、実業感覚は、チャタロウクループの人が格段に優れているよ、頼むよ。





チャタロウも



判った、


新しい感覚 アイディアが僕たちの会社に役立つかもしれない、単に人助けではない可能性もある





リトルチャの奥さん猫の発明は、実はチャタロウグループの人たち と


エンジェルホープネオ財団から医療費と生活費を支援され、足らずをリトルチャ財団から支援されていた人たちの協力で実業にどう生かせるかを検討しだしていた。