のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.124

2013-09-30 00:00:05 | 香奈とコシロの子供たち

大介と神代は、奮闘した。





しかし、カミヨファイナンシャルの資金力では無理をしすぎた。不動ファイナンシャルより資金力が弱いカミヨファイナンシャルの余裕資金は全くなくなってしまった。カミヨファイナンシャルとしての運用資金さえ少なくなった。不動ファイナンシャルより小さいくせに神代が見栄を張って同じ規模の会社や財団を作ろうとしたつけがまわってきた。


ジブやカミカミの資金で少ない運用手数料も稼ぐ事が必要となった。神代は又金儲けに奮闘する事になった。神代は細かく取引すれば、短期予知の能力を活かして、せこい儲けは出来る人だった。大介も未来テクノロジーで頑張らなくてはいけなくなった。


折角作ったカミヨエンジニアリングなのに、シモンズとマルコイに丸投げの状態になり、二人は本業に没頭した。元々二人には、さしたる信念も指針もなかった。単なる神代の対抗心から始まっていた。


不思議な事に、結局二つのカミヨエンジニアリングは大きな会社になり、再生した企業が山のように出た。最も成功した再生ファンドとか言われるようになったが、神代も大介も知らなかった。


世界は広かったし、有能な人も一杯いた。カミヨファイナンシャルは、結果として多くの会社に、カミヨエンジニアリングを介在させて、資本を出しているとは長い間、神代も大介も知らなかった。大介は、その再生した会社を協力会社にして仕事していたのにそれすら知らないという不思議なおっさんだった。




神代と大介がアメリカに行って時間があったので、カミヨエンジニアリングアメリカに行く事になった。前もって連絡して住所は聞いていた。


タクシーの運ちゃんに渡して連れて行ってもらった。でっかい大きな高層ピルの大きな会社の前にとめられ、ここだと言われた。そんな筈はないと思った二人だったが、でっかい黒人の運ちゃんだった。根性なしの二人は、言われるように、大枚のチッブも払ったが、本当は、もっと小さいビルと思い、カミヨエンジニアリングアメリカのビルの周りをウロウロして探して回る事にした。


このビルは高層ビルのくせに、広い敷地だった。二人は疲れて、このビルのソファーで休む事にした。二人が休んでいる時に、創業者が来ると待っていた会社の人と会い、カミヨエンジニアリングアメリカの説明を受けて吃驚したと言う訳のわからない話まであった。




神代と大介は特に信念もなく、指針もなかったが、多くの人と多くのお金を集め、多くの会社を再生させた。カミヨエンジニアリングアメリカでは三分の一程度、ヨーロッパでもカミヨエンジニアリングの5割程度の出資比率にすぎなかったが、カミヨファイナンシャルが間接的に保有している会社は山のように多かった。


最大の出資者が成功したにも関わらず、配当を要求しないので、他の出資者も何も言えない状況になっており、カミヨエンジニアリングはより一層大きくなり、ついに焦れた他の出資者が配当を要求した時には、配当は出資の3割近く出せる状態になっていた。





香奈とコシロの子供たち No.123

2013-09-29 00:00:26 | 香奈とコシロの子供たち
不動マンションの住人たち



不動財団は、聖子の安いよスーパーから安物の服と弁当などを少しだけ安く買い、みんなに配った。安物の服を着て、安いよ食品からの弁当などを食べていただけだったが、元気が出てきた。


住居は、ニコニコサービスからハウスクリーニングを受けていた。清潔な住居で色々なカウンセリングもスタートした。


元気が出ただけでは、事態は変わらなかったが、それでも、幾つかの案をまとめだしていた。ボーとしていた人も、色々のキャリアーもあり、興味のある分野に散らばり、みんなゼロからのスタートとなった。優花の「きっと希望は叶う」と神香の「明日はきっといい日になる」の歌が、不動財団のマンションから流れてくる事になった。









神代財団も、不動財団に対抗して誕生!




神代は、幼い時から神二郎と兄弟のように仲良かった。神二郎が不動財団を作った事を聞いて、自分も何かしようと思ったが、運営する人もいなかった。


神代は自分の影響下にあった海外の三つの孫会社に相談したが、短期専門の株屋たちなので、大した考えは無かった。頼りない旦那の香川大介は、神代のお陰で毛利ロボット工学研究所と未来エネルギーシステムのヨーロッパとアメリカの子会社を作り、カミヨファイナンシャルも出資して、未来テクノロジードイツそしてアメリカをつくり、その社長にしてもらっていた。


徹も勝も超高齢だったので、海外に出張できず、ロボット工学や未来エネルギーの有能な年寄りも海外出張はしない隙をつき、みんなのコネをいかして人を集めた。勝はドイツの機械会社との付き合いは深かったし、徹も海外で顔が利いた。勝や徹などのコネを使い、ドイツの機械会社などを辞めた人たちを集めて、毛利ロボット工学研究所と未来エネルギーシステムの現地での販売会社である未来テクノロジーを作っていた。


それでも未来テクノロジードイツの近くにはキクコドイツメタルやドイツの機械会社もあり、それらの会社を歳で辞めた人を中心に人が集まり、ヨーロッパでの需要もあり、輸入販売だけでなく、製造工場まで作るようになった。


未来テクノロジーアメリカは、初め純然たる販売会社だったが、修理や補修の必要もあり、やがては製造工場も持ち出した。パテント代を毛利ロボット工学研究所と未来エネルギーシステムに払い、少しずつ自分たちでも作りだした。ヨーロッパでもアメリカでも元気な年寄りはいた。


勝たちや徹たちと違う発想もあった。カミヨファイナンシャルにも金はあった。頼りなくとも香川大介も馬鹿ではなかったし、この2つの未来テクノロジーは大きくなっていった。




大介は本当は頼りないわけではなかった。単に自分で判断したり、責任を取る事がいやだったのにすぎなかった。それに信念も大きな指針もなかった。ただ出世はしたかった。そんな大介は未来エネルギーシステムで、政則に鍛えられた。政則は賢かった。要するに前例主義の 権化のようだった。


色々な前例を巧みにデータバンクとして、それを適用して物事を判断した。うまくいかなかった時の逃道を作っておくと云うやり方だった。徹や勝は自分の見識や知見を磨き、それに基づいて判断していた。大介は、それも利用してしっかりデータバンクとして使った。それでも判断に困ると、徹や勝及びその協力者に聞いて、自分の判断のように海外の未来テクノロジーで判断した振りをする事にした。


大介にも長所はあった。口がうまく、人をおだてて木でも山でも登らせる能力があった。そのため有能な人を探し、その人を煽て、ヤドカリのように有能な人を働かせる事にした。未来テクノロジーもそうして運営し、大介の方針はそれなりにうまくいっていた。


それで満足していた大介だったが、神代は不動財団のようなものを作れと無茶をいった。大介は他人の成功例をパクルのが、好きだった。未来テクノロジーのヨーロッパの会社にシモンズと云う現地社会にコネのあるおっさんがいた。


大介は神二郎が作った不動財団と不動総合のような会社を作り、つぶれた人と企業を再生するための組織を作りたい、適切な人を探して欲しいと、さも自分の考えのようにいった。このおっさんは感激して、ヨーロッパ中に触れ回った。



悪い事に、このシモンズと云うこのおっさんは口がうまく、この話を聞いた人の中には感激した人も多くいた。多くの人と寄付みたいな出資もあつまり、おまけにカミヨエンジニアリングという会社まで作る事ができた。


ただカミヨファイナンシャルは不動に比べると資金力が弱かったし、大介も勿体ないと思って、不動財団や不動総合の半分程度の資金で始めた。ただ神代の運用会社がヨーロッパにあった事もあって、神代までその話が届いた。


神代はなんで不動より小さいのよと文句をいった。大介は、いやアメリカでも作るからとか言って誤魔化した。シモンズは大介より口がうまく、寄付や出資も相次ぎ、結局ほとんど同じ規模になってしまった。集まってきた人はしっかり日本の不動財団や不動総合の事は知っていて、やり方も真似をした。ただ完全にやる気まで失った人まで対象にはしなかった。やはり文化の影響もあった。援助を求めない人には何をしても駄目とも思っているようだった。


ただそのため不動に比べると再生は早かったし、未来テクノロジーの技術を広げてくれる人や会社まで出た。結局不動よりも成功例は多かった。大介はそれで忘れようとしたが、神代は覚えていて、やっぱりアメリカでも作る事になり、シモンズの友人であるアメリカに住むマルコイに適切な人を探して欲しいと頼んだ。


このマルコイはシモンズよりも、更に口がうまかった。マスコミや協会関係の人まで触れ回った。不動の約半分ほどの資金を準備したのに、結局不動よりも大きい組織となり、人もいやになる程集まり、ヨーロッパよりも早く再生し、成功例も増え、カミヨエンジニアリングアメリカも成功した。



香奈とコシロの子供たち No.122

2013-09-28 00:09:14 | 香奈とコシロの子供たち
不動総合は意外にも、大きくなってきた。




沙織は元々貢ぎ癖もあり、神二郎の云う通りに、聞いた事のない会社にも、不動ファイナンシャルから出資していた。しかし、中には神二郎が出資した会社も大きく伸びる会社もあったり、上場した会社も出てきた。詩人に夢を語った会社にも伸びていきそうな会社も出てきた。


沙織は複数の株式を同時に買い上げ、高くなるのをじっと待ち、高くなると、多くは全て売り、時々は、半数を持つ手法だった。多くは神子も予想もしない銘柄だったが、重なる銘柄も時にはあった。


人も多い不動総合企画は、当初は赤字続きだったが、意外にも利益を出しはじめ、大きくなり、資金力もつき、営業、企画管理そして法務などの人を更に多くの人を多く抱え、企業の相談にも乗りだした。神二郎も仕事がしやすくなった。ジブもカミカミも香奈も不動も利益が増えていった。益々香奈の責任も比重も増えていった。 


 


直属の子会社の異常な利益は尚も続き、ジブ本体にも現地子会社にも配当を出して、資金が流れ、カミカミファイナンシャルもその利益の一部を孫会社に運用を委託して、更に資産が増えた。


沙織の不動ファイナンシャルも沙織だけの稼ぎに加え、株を保有する会社も配当を出しだして、更に大きくなった。海外の香奈ファイナンシャルも、もう一つの大きな銀行への出資の時に、大きなお金を日本に還流させたが、切人の異常な稼ぎが続き、香奈ファイナンシャルの海外は、又膨張していった。




不動財団誕生!




ついに、不動ファイナンシャルには、3兆の現金が出来た。株も一杯あった。青不動さんは、沙織と話をして、不動財団を作らせ、破綻したり、倒産した企業や自己破産したり、行き場のない人のための再生を援助する財団にした。


不動総合企画の中から運営する人を選び、五千億の基金を作り、赤ちゃんスキ不動産に手法を見習い、ウィークリーマンションのような賃貸住宅ビルを複数作りだした。人や企業を援助し、協力してくれる弁護士や運営に協力してくれる人を探していた。


不動ファイナンシャルは、不動財団に利益の10%を寄付する事になった。運営を手伝ってくれる人は、まだまだ少なかったし、援助していく人や企業は多かった。財団の活動方針や運営は、これからだった。青不動さんは、計画している事もありそうで、何故か自信がありそうだった。



香奈「ついに不動財団が出来たよ。青不動さんから、私にも宜しく頼むと言われたよ。」、

「でも大変な仕事だよ。いい加減な奴らも多いし、運営は大変だよ。確かにお金が貯まらないと出来ない財団だね。

香奈「だから、3兆貯まるまで待って、不動総合が大きくなるのも待っていたんだね。不動総合の人たちが主体で動いているけど、今後の運営に協力してくれる人を探しているよ。これからだよ。清香さんの事務所も協力していく事になったし、安いよも協力してくれるらしいよ。きっちりお金は取るらしいけど、少しは安くするとは聖子ちゃんは言っているよ国内の香奈ファイナンシャルも協力していくよ。利益の5%を寄付していく事にするよ。」、

「これからも大変だね。」



青不動さんは日本で、再生援助の財団も作り出した。まだまだ運営が暗中模索の状態だった。人生や社会に絶望してる人を再生させるのは難しかった。希望のない会社も再生への道は遠かった。


ウィークリーマンションのような住居を与え、ボーとして暮している人も多かった。やる気を失った人しかいない会社を再生させるのも難しかった。


小さい食品工場が倒産していた。元々小さい豆腐屋さんから揚げ物や練り製品まで手がける会社になったが、工場を拡張するのに、多額の借金をして売上げが低迷して、利子も返せず倒産してしまっていた。働いている人は多かった。やたらと借金して破産した人もいた。


工業用の捻子や小さい部品を作っている会社も売上げが低迷して倒産してしまっていた。通信ソフトを作っていた会社も倒産してしまっていた。


不動財団も運営する人も少なかった。不動総合企画は、やる気がある人しか相手にしていなかった。資金を入れ、一緒に考え、運営して多くの会社を再生して大きくしてきたが、いわば資金を援助し、運営を手伝う事で再生させてきた。やる気も失っている人や企業を再生した事はなかった。


潰れた人の法律的な処理を清香の事務所に不動財団が依頼し、企業も法律的に処理して、不動総合企画が再生を請け負い、希望を失っている人を勇気づけ、今までのキャリアーを聞いて、潰れた会社と一緒に再生を目指す事になった。


陽太が忙しい中、不動財団に来て、みんなを集めて、特に具体的な内容のない演説をした。みんな、しぶしぶボーとして聞いていた。陽太は帰った。しかし、何故か聞いていた人を、元気が出た。陽太は聞いている人を明るくさせる魔力を持っていた。


政治家は所詮、口舌の人なのでみんなを明るくする事が政治家の使命だと陽太は思っていた。国会でも総理への質問は少なかった。総理、総理と迫ってもいつもその問題は担当大臣に任せていますとか、無料診察制度は国民から信認を得ていますとかいった。それになぜかみんなを明るくさせる言葉があり、質問した議員をはじめ、みんな最後に笑ってしまった。厳しく追及しても、最後は笑顔で笑うので、担当大臣に質問するようになった。優花に至っては歌の文句のような答弁をして、みんなで歌を歌い出しそうになった。二人の才能は、独特であった。



香奈とコシロの子供たち No.121

2013-09-27 00:00:46 | 香奈とコシロの子供たち
香奈の計算狂う



ジブトラストで、香奈は運用金額の数割も儲ければ上等と思っていた。しかし、直属の子会社の利益は高水準で続き、カミカミファイナンシャルも出資し、家族単位の会社も出来たので、カミカミとしての運用は、直属の子会社では、しなくなってきた。



沙織は会長枠の出資の窓口にもなった。しかし神二郎は、大きな枠を持つ新宿を担当し、会長枠も少し分けてもらっていた。


不動総合企画が、中小企業の資金から、営業までなんでも相談窓口になり、取り扱い商社のような役割や増資等の調整もした。
沙織は、企業相談など出来なかったので、不動ファイナンシャルのこの年の儲けは、税金などの経費を除いて、不動総合企画に増資した。


その後は、香奈や青不動さんの教えの通り、ジブや不動ファイナンシャルとして、一発倍増の機会をじっと待って株式投資して、普段は先物の取引をコツコツした。神子と神代がまとめたレポートには先物の3日間の始値、最低値、最高値、終値とその予測率が書いてあり、長期的展望までついてあった。香奈は、超高齢なのに、たまに一発倍増の機会を狙う姿勢は変わらず、ジブの会長枠や香奈ファイナンシャルとして株式投資をしていた。



一番影響を受けていない神之助も、激しく動く相場だったので、孫会社の管理に結構時間が取られたが、世界的なホジションの調整をして、ジブでもカミカミとしても利益を上げた。聡美は結構稼ぎ、加代子は驚異的であり、古風な神元や神帥は男の面子がかかっていた。ジブでもカミカミでも、頑張った。



神太朗や神一の抜けた穴は大きく、企業支援グループは、困っている企業に出資する神二郎や夢を追いかける詩人に頼る事を諦め、自分達で自分達の給料を維持する為に、頑張った。


神二郎や詩人も、みんなの足を引っ張らないように、ある程度の利益がでるように考えて出資していった。なんといっても神二郎は、新宿の責任者であった。


それでも神二郎や詩人は、今は利益が出ない企業には、不動総合企画から出資していった。沙織も妊娠しながらも、少しでも利益を出すために、不動としても先物もして、一発倍増の機会を狙っていた。利益は、稼ぎを期待出来ない神二郎のためにも、ジブとしての運用手数料を稼ぐために、先物取引で儲けを積み重ねていた。 



しかし、神二郎のグループは、そんなに大きく利益を減らす事はなかった。それにややこしい社債の引受、証券金融などは神太朗の証券会社に協力するだけだった。時代も良かった。経済も上がり調子だった。


証券会社も資金力のあるジブやカミカミの助けも借り、債務を圧縮し、落ち着いてみると、保有している株式も評価額が上がっていった。従来あったアメリカだけでなく、ジブトラストのヨーロッパの子会社があった場所にも、神太朗の証券会社は、資本参加し、あるいは子会社を作って、ジブやカミカミなどの取引も扱うようになり、更に成績が少しずつ上がっていった。


そして返済もその速度が上がった。銀行に正人が行き、調べるとそんな融資もあまり必要もなかったので、銀行はもっと返済が早かった。日本の金融センターともなった3つのオーバーシーズファイナンシャルのお金は増えていった。神之助は、これらの保有する通貨の選択を任され、世界各地のジブやカミカミの金融センターと協調して、保有通貨を変更していく事になった。 


 


香奈の安全に運営しようとした意図とは異なり、ジブトラストもカミカミファイナンシャルも香奈ファイナンシャルも不動ファイナンシャルも異常な儲けが続けた。香奈ファイナンシャルの国内だけは、ジブ社内の状況を案じた香奈が、みんなの調整や管理に時間が取られ、香奈自身の取引は、ココが鳴くものに投資する程度で、活発には投資しなかったが、香奈ハイテクや香奈オフィス関係の合弁会社が伸び、配当が増えた。 


 


ジブトラストは、本体への資金を集めた事もあり、今まで現地に貯めていたお金も利益に計上するようになり、税金分どころか、みんな利益が増え、香奈に係る比重も責任も増えた。


香奈は運用手数料の分割を取り入れて、翌年以降の運用手数料をジブトラストで、社員特典として運用させる事を特例として認めていたが、特例が特例でなくなるのは、世の常なので、ジブトラストの社員も運用手数料と云うか、運用比例の付加給は、三分の二程度は、大抵ジブトラストの関係の運用会社で運用委託する事になった。自分たちの報酬も会社の利益と明らかに連動するので、社員たちは頑張り、ジブトラストの利益は上がり、社員の報酬も高くなった。



「結局、ジブもカミカミも香奈ファイナンシャルも、むしろ寄付も増えているわ。もう基金が増えるだけだよ。」

香奈「危なそうだけど、利益があるのよ。神二郎君や詩人の新宿も利益は大して変わらないのよ。聞いた事もない会社の株は増えるけど、みんなが頑張ってるのよ。


ジブの先物は、神様みたいに儲けるのよ。みんな人間業じゃないのよ。加代子ちゃんは、相場離れたら、ボーとした腑抜けなのに、凄い利益を上げるのよ。正子さんの若い時より、酷いのよ。取引が終わるとボーとして正子さんの家まで帰っていくのよ。



お金の管理どころか、他の事はなんにも出来ないのよ。高杉が奥さんつれてと泊り込んでいるわ。少しはよくなっていると言うけど、ボーとしているのには替わりはないの。聡美さんも益々酷い格好になっているらしいよ。切人も見ないようにしているらしいよ。聡美さんのアソコは丸見えだそうよ。ジャンヌさんが、時々覗いて毛布を掛けたりしているらしいの。」

「大変だね。でも神帥君や神元君たちの利益には敵わないでしょう。」

香奈「二人で併せるといい勝負なのよ。為替が大きく動く時は別だけど、いつも動く訳でもないから。加代子ちゃんは凄いのよ。正子さん以上の稼ぎなのよ。洋之助おじさんの家の男たちにかかると化けるのよ。ボーとしている時が凄いのよ。姫子ちゃんもボーとしていた時は凄かったわ。早く治って、相場も止めたよ。」

「あそこの男たちは危険なのね。でも知加子さんや沙織さんは大丈夫でしょう。」

香奈「そうでもないらしいわ。知加子さんも神一君の言いなりになっているみたいだよ。岩下家とはほとんど連絡も取らないのよ。沙織さんも貢いでいるようなものよ。沙織さんの稼ぎも聞いた事もない赤字会社の株になっている事もあるし、儲かりそうもない不動総合企画なんか作ったしね。やたらと人を集めているのよ。赤字になりそうなのよ、あの会社は。

「みんな危険な男たちなのね。」

香奈「正子さんは、自分を取り戻すには8年かかったと言っていたわ。」

「香奈さんも大変ね。楽にはならないね。」

香奈「凄く儲かっているけど、なんか危なそうだから、管理は大変なのよ。神一君ぐらいジブトラストに帰って欲しいのよ。社内が安定すれば、適切な人を探して帰ってくる筈なのよ、もう十分勉強したのに。」






香奈とコシロの子供たち No.120

2013-09-26 00:00:33 | 香奈とコシロの子供たち

世界経済は、少し調整模様




満ちれば欠けるように、過熱感が充満して、世界的に調整色が強くなった。今回は、そんなに長引かなかった。日経平均も3万円をつけた後、一ヶ月間下落し、二万五千円をつけて底になり、やがて又上がっていった。世界も基本的には、経済の枠組に問題もなく、よく似た傾向で上がっていった。



ジブトラストもカミカミファイナンシャルも香奈ファイナンシャルそして不動ファイナンシャルやマリアホープなどは、主に保有する現金だけが増えた。


ジブの先物は、正子の影響を多少なりとも受けて、基本的には、売りには強かった。日経平均が下落すると、利益は膨れ上がった。準備金も貯まりだした。各地の直属のジブも子会社も孫会社も利益が凄く出たので、配当の安定化を図るために、運用しないお金を、出資金の2倍の配当準備金と出資金に同額の資本準備金を、つまり出資金の3倍の準備金を持つようにしていた。


それが貯まれば、税引き後利益の10%を準備金として置く事を止め、5%だけを変動調整金として貯め、この二つの準備金つまり、配当準備金と変動調整金がなくなれば、取引も一旦中止する事にした。


又3期連続赤字になっても取引を一旦止める事にした。子会社や孫会社にそれ以上保留しない事にして、配当も急減する事も避けようとした。配当は、出資金相当額、5割、2割そして1割と減っていって、配当が突然減る事を防いだ。半年ベースなのでそれ以上の配当は、もう考えなかった。それすら貯まりだし、配当率も上がった。




スイスカナコインは安定




スイスカナコインは、ジブトラストとは全く別の組織だったので、神子や神代のお告げもなく、年寄りたちの調査や情報収集に基づいて長年この世界で生きていた年寄りの感性とチャの感性だけで取引した


しかし、コッソリートの作った証券会社は、各種の情報を提供して取引高の維持を図っていた。香奈も、報告は受けるが、時々取引の指図をするだけで、そんなに頻繁に指図しなかった。


チャは細かい取引などはしたくても出来なかった。年寄りもそんなに機敏には動けなかった。ただ変に情報は詳しかった。どこで集めてくるのか判らないような話も香奈に報告してきた。掘り出し物の株も見つける事もあった。先物もチャに言われなくても中期的に取引した。突然の株式のボロ儲けとコツコツとした先物を重ね、運用枠の半分程儲け、チャも同様に枠の半分程儲け、ココもスイス情報と持ち前の感性で国内の香奈ファイナンシャルで儲けていた


スイスコインとして安値で買った株は、一部は保有するようになり、香奈もそれは特例として認め、運用枠から除外した。そうすると年寄り運用チームは配当がいい会社を選び、稼ぎの中からこれらの会社の株を少しずつ買って、特例を増やし、保有株は増え、配当で稼ぎを底上げすると云う、こすい方法を考えた。


思い切り大きな高層ビルや思い切り広いと土地を買って金の保管庫などの多大な出費をしたので、折角一兆の大台を目の前にして、大きく後退して、長らく足踏みしていたが、やがてスイスコインの現金も一兆になり、半分程度はジブトラストのスイス金融センターに為替運用を委託する事にした。


香奈のスイスの秘密口座構想も少し変わっていた。神之助の影響下のジブトラストの孫会社に、金の先物のための資金も金の保有金額の10分の一ほどは、貴金属先物として、運用を委託していた。これらの為替や金先物は、チャと年寄り運用チームとは別系列だった。



コインのお店はそんなに繁盛したとは云えないものの、豊富な資金力で、金貨やプラチナ貨そして銀貨のコレクションが出来ていた。ブラジルジブ金属やドイツジブ金属に持ち込まれた金貨も金として買う交渉をした。税金は要ったが、掘り出し物もあり、金貨コレクションは更に充実した。


コレクションの一部は販売し、コインのお店は、ビルの管理会社も兼ねていた。ビルは結構収入があった。


ワインは限定品となり、スイスコインの年寄りや香奈だけが飲むのでなく、少しは市販し、高値で販売するようになった。ワイン用のぶどうも快適農作物研究所が交配し、品種改良が進み、快適も南米でワインも作りだしていた。



スイスコインもぶどう畑を少しずつ広げ、ワイン工場も少し大きくした。調子に乗って学校や牧場まで作り、牛乳は学校関係者やスイスコインの中だけでこっそり飲んでいたが、来客が飲み、美味しいと云われ、牧場も広げ、設備をすこし拡大して市販する事にして、スイスコイン直属の乳業会社になった。スイスコインは益々、利益を上げ出していた。


全寮制の学校は、はじめ、親のない子や育てられない子供たちの為の学校だったのに、生徒はやたら秀才ばかりになり、親がある子供や金のある家庭の子供までは入るようになり、普通の学校のようにもなった。誰が教育補助や生活補助を受けているかなどは判らないようにした。


猫たちも元気で走り回っていた。学校の授業を聞いているような猫もいる程だった。子供たちを励まし、勇気づける猫たちだった。日本からの高齢の白い猫も益々元気になり、牛乳を良く飲んで、孫やひ孫など一杯の猫たちを引き連れて、のんびり過ごしていた。