のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.155

2013-10-31 00:04:57 | 香奈とコシロの子供たち



スイスカナコインも、



チャが毎日取引するようになり、半年の間に年寄運用チームも引きずられ一気に五千億も儲けた。


意気上がる運用チームの年寄りたちを頼って、ホラフキーと云う若い青年が相談に来た。株屋の世界で生きてきた年寄りなので、何を言っているのか判らないが、細菌で金を作ると言っていた。


普通の石ころも金に変えると大昔の錬金術のような戯言を言う青年だった。金があったので、山っ気もあった年寄りたちは、面白がって、思い切り広く買った山間部の一角に微生物研究所を作る事を香奈に提案した。香奈も話を聞いて面白がってそれを認め、建設費用と運営費用を運用枠から切り離した。


こうしてスイスカナコイン微生物研究所が出来た。たまたまあった古い廃鉱も近くにあった。ホラフキーは細菌屋ではあったが、根っからのほら吹きで、話はでっち上げで、手品のような簡単なトリックで年寄りたちを騙した。


研究所建設費用の金を持って逃げるつもりであった。ところが、食わせものの年寄りたちは、ホラフキーに金を渡して研究所を作らすほど甘い事はなく、株を持っていた建設屋に思い切り立派な研究所を作らせた。進退窮まったホラフキーは、仕方なく研究して、計画を給料泥棒に変更する事にした。


年寄り株屋の子供たちや孫たちは山師のような株屋を嫌い、カタギの暮らしをしている人が何故か多く、医学部や農学部で細菌の研究をしている人もいた。


株屋たちは、お目付として何人かを口説いて、研究所に送くりこんだ。ホラフキーは、廃鉱に逃げ、廃鉱内に、ホラフキー特別研究室を作り、アダルトビデオを見て遊ぶ事にした。土壌から金を作るといって、大昔に金が取れなくなった廃鉱の土壌から細菌を集める振りをして、あちらこちらからサンプルを採った。それを培養して、後はネットでアダルトビデオを見て遊んでいた。幾つかの新種を発見したが、それをほったらかして、熱意のないホラフキーは、博打にはまった。そして博打で借金をして積み重なって大きくなり、事務所にあった金を持って逃げた。




香奈「スイスコインで、まんまと詐欺のような話に引っかかったらしいよ。細菌で金を作ると言ってきた人の話が面白いからと言って微生物研究所まで作ったのに、研究所の事務所から、金持って逃げたらしいよ。

そんな馬鹿な話に乗るのがいけないんだよ。何と云う人なの」

香奈
「ホラフキーと云う人らしいよ。」


「名前通りだったね。でどうするの。」

香奈
「折角作った研究所だし、運用チームの子供や孫の人も働いているから、何か出来る事がないか検討させているんだよ。瑠璃もレアメタルの採掘なんかに微生物を使う方法も聞いた事があるとか云うんだよ。それにしても大した事のない金を持って逃げても仕方ないのに、何を考えているのかね。」

「友貴の使い込みも端金だったよ。そんなものだよ。」



香奈「ジブははや科学を超えた世界になってきたよ。みんな凄く儲けるのよ。正子さんも又信じられないような儲け方をしているのよ。まさか妊娠しているなんて事はないと思うけどね。沙織さんと会長室と新宿も儲けてると思うけど、まだ人間らしい儲け方だね。


みんなの取引は、もはや科学の世界を超えているよ。煽られて、神子ちゃんも神之助君も又取引が多いのよ。人間ではないような儲け方をするのよ。今はそんなに為替も動いていなのに、世界の金を根こそぎ取ると言われているよ。」

「そう言う香奈さんも取り引きして儲けているらしいね。もう儲けても仕方ない歳なのよ。」
香奈

「この間の牛乳混合療法以来、頭がすっきりして、はっきりするのよ。運用も面白いように儲かるのよ。ココもやたらと儲けるのよ。」

「確かに私も30才以上若くなった気がするよ。体調も良いし、頭もすっきりしているよ。年を取った気がしないわよ。」
香奈
「徹さんや勝もそういっているわよ。真理さんも元気になったわ。」

「ここの敷地が科学を超えた世界かもしれないね。」
香奈
「そうかもしれないね。」





香奈とコシロの子供たち No.154

2013-10-30 00:00:29 | 香奈とコシロの子供たち


知加子の受けた報い




知加子は、神一が朝に、敷地内の水を飲む習慣があるので、それをハイパワー品に替えた。そして、神一もギンギラの目になり、早朝の激しい神一のラッシュがおきて、このバトルは3時間続き、色ボケ女に付き合いきれず、子供たちは、みどりと一緒に俊子たちの家でゆっくりご飯を食べていた。


洋之助一族は、朝は一緒に食べる事が多く、夜勤の人もあり、もはや食堂はレストランと化していた。神一も知加子もお昼過ぎにおにぎりを食べたけだった。神一も発射できず、いつまでも元気一杯で堅かった。正午になって時計がなると同時に知加子の中にバケツをひっくり返すような暖かいものが噴射され、知加子も神一も精も根も使い果たして、動けなかった。


賞味期限切れのおにぎりを囓ってそのまま又眠ってしまった。子供たちが、げっそり痩せたが、恐ろしく綺麗になった知加子に会ったのは、日曜日の朝だった。知加子と神一は、お腹がすいたので、たっぷりドイツのチーズペーストを塗ったパンを食べ、牛乳がたっぷり入ったカフェオレを飲んだ。その後急に又目がギンギラになった二人は、晩まで寝室で休んだ。やたら、ギシギシと云う音とうなり声が暫く続き、子供たちは、晩に又痩せた知加子と神一と一緒に、晩御飯を俊子の家の食堂で食べた。神一と知加子は、厚いステーキを食べていた。知加子が、月曜日に大学に行った時には、しゃきとしていた。



神一も銀行では、報告を受けると直ぐに判った。一を聞いて十を知るのではなく、百ぐらい判った。神一は、行内の各部署から報告を求め、次々に素早く、神のように判断していた。


一族の銀行は、大きな銀行だったが、神一は阿修羅の如く、次々と多くの事を素早く判断していき、一族の銀行では、神の如く、振舞った。あらゆる数字も担当役員よりも詳しく、担当課長が書類を見ながら、報告しても、神一は、その間違いを指摘する程だった。


行内のちり箱の数まで知っていると云う噂も立った。そして知加子の国民福祉経済学の理論は更に精緻を極め、ノーベル賞クラスとの声が上がる程になったが、知加子は又妊娠し、神一の精液を堂々に飲んで、頭は冴え、出来ない辛さを振り切るように研究に専念し、益々理論は精緻になった。





色ボケ三人組以外にも当然影響はあった。




正子は、牛乳混合治療を受けた後、突然と若くなり、太朗も突然元気になり、あれも元気になり、正子は太朗の激しい突きを受け、太朗も元気よくになって、正子も久しぶりを味わった。太朗も正子も生き生きして若くなった。快楽に引きずられた二人はその後もハイパワー品を飲み続け、太朗も元気よく正子を突き続け、正子も絶頂感の中で太朗の元気一杯を貰い、生活も充実してきた。


もうひ孫も出来た二人なので安心して、太朗は元気よく突き続け、正子も絶頂感を味わうことが出来た。太朗は和美や聖子たちと仕事に取り組み、正子も先物取引を熱心にして、又神懸かり的に、買えば上がり、売れば下がり、取引は急増し、取引単位も増え、オーバーナイトも大きく、それが全て大きな儲けになり、半年で一兆を超える儲けになった。



聖子は、2回も牛乳混合治療を受けたので、信じられないほど若く見え、綾子の娘と云われるようになり、二郎も復活して、ハエを落としたほどの勢いが戻り、二人は又一緒の寝室で眠るようになり、二郎の突きも復活した。


聖子も再び絶頂感を味わい、上機嫌で安いよに出かけ、妖怪と言われながら、みんなを指導して、安いよも快適も積極的な姿勢になっていった。



二郎も紡績で、イギリスからの人工毛織り物を入れた生地を作る事を清太郎と話し、洋太郎にも提案したりとほんやりの二郎には思えない動きもして、紡績の会社の幅も広がってきた。




俊子も真理も有希たちは益々元気になり、それぞれの仕事を積極的になって利益が上がっていった。徹や勝たちの頭は冴え、香奈年寄りハイテク企業は、斬新なアイディアや研究を行って、不死身のような超高齢者たちに引きずられて、高齢者が頑張り、若い人たちがこき使われて、活動が活発になっていった。



ジブトラストは再び、加代子と聡美が信じられないように儲けだし、正子も儲けだし、正子に釣られるように、神子は、先物を同一方向に協調的に動かし、沙織や国内の孫会社も倣ったので、日欧米の先物の利益が増え、先物の世界では、逆らうものもいなくなり、3人の動く方にマーケットが動くようになった。


ほぼ半年以上、世界中の儲けをほぼ一人占めして、利益は、信じられない程上がった。為替がそんなに動かないのに、半年で30兆を超える運用利益が出た。




香奈とコシロの子供たち No.153

2013-10-29 00:00:41 | 香奈とコシロの子供たち


加代子が受けた報い




加代子は、折角ほとんど治っていたが、聡美と知加子の色ボケ女に煽られ、パワーアップした神三朗の一発を貰い、又病気がぶり返した。今度は、前よりも根が深く、取引時間の青白い炎が、大きくなる時間が増えた。やたらと儲けて、神三朗の病院を作ると云って、ごっそり減ったファイナンシャルのお金も一挙に戻っていった。


今度は子供たちが加代子を守ってくれて、あれこれと世話を焼いてくれたし、神三朗も忙しいのに、在宅時間は加代子の世話をしてくれた。元々そんなに出来なかったが、お金の管理とか料理とか家事とかは、まったく出来なくなった。高杉と奥さんが同居してあれこれと面倒してくれていた。


加代子にとっては、取引と家族との一緒にいる時間とエロ友達との会話がすべてになった。運用成績は伸びたが、自分でお金の管理も自分の意志でお金を使う事が出来なくなった。運用指導料の管理は、トラストとファイナンシャルに任せ、給料としてくれる管理手数料やジブトラストからの配当も神三朗と子供たちが家計を管理してくれる敷地内で家族と一緒に暮らし、聡美や知加子とエロ話をする限りでは、日常生活をおくれた。加代子は、やがて又妊娠が判り、やがて今度は双子が生まれた。



取引は天性のような感覚が復活しただけでなく更にパワーアップしていた。ジブカヨコトラストとファイナンシャルは、ほぼ同額の運用を、一体として取引して儲けていたので、かすりを取られないファイナンシャルは、やたらと儲けた。


しかし、運用できる金額は、トラストと同額で運用していた。又、加代子が日本に還流するとも言い出しかねないので、不動産を持とうと思い、新しく大きな超高層ビルも建て、その中の一階をトラストとファイナンシャルの事務所として使って、ファイナンシャルとして、前のビルも含めて貸しビル業なんかも始める事になった。


それでもファナンシャルの金は、運用枠の数倍になる程、神も驚く儲け方をしていた。ディラーの数も増え、ディラーには、運用成績に応じた収入と運用枠の拡大が与えられていた。ファイナンシャルの利益の10%が、それぞれの役目に応じて、加代子以外のみんなの比例給になり、基本給はトラストとファイナンシャルの利益比例で分担した。株式ディラーの収入は含み資産や配当と売買差益を加味され、複雑な計算がされていた。


もっとも加代子の運用成績が飛び抜けており、多くのディラーの収入とはなっていた。加代子の取引はこのトラストやファイナンシャルでは加速度をもって広がり、半年で急に十兆儲けた。ジブカヨコトラストは急に利益が出たので、配当準備金も積みました。比例給も次の半年に一部繰り延べした。それほど凄い利益だった。ジブトラストやカミカミファイナンシャルやジブアメリカも配当の激減を避けるために同意した。



神三郎も一緒にハイパワー品を飲んだので、やたらと頭が冴え、難しい手術も難なく進め、ゴットハンドの神三郎とか云われる異名を持つ医師になった。その神三郎の作ろうとしていたエンジェルホープジャパン病院だったので、やたらと有名になった。




香奈とコシロの子供たち No.152

2013-10-28 00:00:06 | 香奈とコシロの子供たち


色ボケ三人組の無謀な試み






知加子は、大学では、一心不乱に教育や研究し、日本を代表する経済学者と言われるようになった。ブータンの国民総幸福量と云う考えに、計量経済学と財政学を取り入れ、国民福祉経済学と云う訳の分からない学説を提唱し、みんなを煙にまいた。福祉に使う金を現実的な内需喚起効果と計算し、福祉予算での内需喚起を強く主張し、陽太の影の経済顧問と云われるようになっていた。


しかし、家では、色ボケ女と変わり、いつのまにか、聡美と色ボケ同士で仲良くなり、あれの舐め方やしゃぶり方そして体位の話をして盛り上がる、エロ友達となっていた。


哀れな子供達は、色ボケ女のエロ話に付き合えず、気の毒な事に真面目に勉強していた。夜勤族の聡美と大学教授の知加子では、時間がずれたが、午後に知加子が家に自宅研修している時に、時たま、エロ話をしていた。聡美は、神元のものが大きすぎて、十分に口の中に入らず、しゃぶり方なんかは、知加子の話を羨ましがって聞き、知加子は、神元の大きさを羨望した。でもおしゃぶりをして喉の奥に当たった時は興奮するよとかいって二人で盛り上がっていた。二人であまりに盛り上がっていたので、夜勤族で、病気が治っていた筈の加代子も元々変態気味だっただけに、話に加わっていた。



知加子「聖子おばさんに聞いたけど、牧場の絞り立ての牛乳を一杯飲んで、下痢をしてから、ハイパワー品を飲むと凄い絶頂感が得られるらしいよ。二郎おじさんのものも、又反り返ったらしいよ。」、
聡美
「ハイパワー品を一度飲んだけど、神元さんが元気のない時でも大変だったよ。あれは危険だよ。」、
知加子

「私も飲んだ時は、大変だったわよ。でもあの絶頂感ももう一度体験したいと思わない。もっと凄いらしいよ。」、
加代子
「私は飲んだ事ないわ。そんなに凄いの。」、
知加子
「初めての時は、死ぬかと思ったわよ。絶頂感が2時間続いたのよ。あれより凄いらしいのよ。」、
加代子
「それは凄いね。でも絞り立ての牛乳を飲み過ぎると凄く下痢するらしいよ。」
知加子
「私たちだけで飲むのよ。土曜日の朝早く、加代子さんが早く仕事を終えて、ハイパワー品を飲んで、その後絞り立ての牛乳をコップ3杯こっそり飲んで、おトイレに入って下痢をして、もう一度ハイパワー品を旦那と一緒に飲むのよ。」、
聡美

「それはいいかもしれないわね。2日間お休みだし、効果は持続するかもしれないわ。」、
加代子
「今度の金曜日は何も経済指標の発表の予定がないのよ。神子おばさんの見通しでも特に変化もないと言っていたわ。早く仕事を打ち切るわ。神三朗さんも土曜日や日曜日でも、病院に呼ばれる事もあるけど、お休みの日が多いの。」
聡美

「でもハイパワー品が一杯いるわよ。」、
知加子
「聖子おばさんが一杯もっているので、貰っているの。」、
加代子
「牧場の牛乳の殺菌する前のものが手に入るの。」、
知加子
「それもこっそり話しているの。朝早く採乳した時にみんなで飲むのよ。レストランで殺菌する前に飲むのよ。」


聡美が受けた報い



色ボケが続いていた聡美と新しく色ボケの女となった知加子、折角自分を取り戻した加代子が恐れを知らず、ハイパワー品を飲んで、溢れれる程分岐状の水を含んだ、絞り立ての牛乳をこっそり飲み、激しい下痢の後、「いつまでも元気で、ハイパワー品」を飲み、旦那たちにもこっそり飲ました。神元は稼ぎだして、元気一杯だったのに、ハイパワー品を飲み、これ以上ないほど大きくなり、聡美は、絶頂感の中で、消防ホースから出る水のような精液を受ける事になった。別世界に意識が飛んだ。大元帥明王さんに怒られた。



大元帥明王さん「聡美、前にも言ったのに、また危険な事をして、今度は三つ子になるぞ。もう止めなさい。仕方ないな。記録的な儲けが出るけど、もうするなよ。本来 100才以上の限定品なのに、正子も聖子も妊娠するぞ。」、
聡美
「もうしません。聖子おばさんがあんまり上機嫌なんで、こっそり飲みました。死ぬかと思いました。絶頂感も3時間も続くと呼吸も出来なくなりそうでした。」、
大元帥明王さん
「年を考えなさい。神元なら、次は4時間突き続けるぞ。精々限定品で十分だ。あれでも1時間だぞ。イギリスの繊維会社イタリアの自動車会社そしてフランスの機械会社の株を買え。切人が買っているから、聞け。1週間の稼ぎをすべて、吐き出して、1週間買い続けろ。5倍以上で売れ。」



聡美は、早速、月曜日のヨーロッパの相場の始まる前に、切人に会い、上がりそうなイギリスの繊維会社とイタリアの自動車会社そしてフランスの機械会社を聞いた。切人は、多くの銘柄を買っていた。何をしている会社まで親切に書いてくれた。この3社も含まれていたが、もう既に高いよとも教えてくれた。


1週間分の稼ぎと大元帥明王さんは言っていたので、総合口座システムとは別に5社程の証券会社に、この株式投資用に証券会社の株式口座に、少し多いとは思ったが、二千億円相当をファイナンシャルの自分の銀行口座から入れて準備した。


シブシステム外の証券会社では、総合口座にも反映されなかった。結局そのまま口座にお金は残っていた。聡美は、それから1週間、鬼のように儲け続け、4つの市場で阿修羅の如く手を動かし儲け続け、驚く事に、八千億を超える儲けがあった。


この三社は、既に高く、決算発表前に思わぬ高値になり、切人は、上がり過ぎと思い、決算を出す前に売ってしまっていた。月曜日の現地時間の午後に発表された決算は、突然の大赤字になり、上がりすぎた反動もあって、その週は、大きく下げ続けた。あまりにも安値になり、その週の終わり頃には、切人は打診買いを始めていた。しかし、大きな買いもなく、まだ下がり続けていた。翌週の月曜日にもまだ下げ続けていた。



鬼のように儲け、阿修羅のように取引していた一週間も終わり、聡美はすっかり忘れていた。切人に、書いて貰った紙まで、なくしていた。その日も先物は、やたらと儲け、落ち着いて現地時間のお昼頃、レストランから届いたお弁当を電子レンジで温めて食べた。


食べ終わったお弁当を片づけている時に、ひょこり切人に書いて貰った紙が出てきた。語学のセンスのない聡美だったが、イギリスの繊維会社は、判った。この会社の株を、ジブカミイギリスのトラストとファイナンシャルの先物口座で儲けた二千億で、根こそぎ買って、一番安い価格で一週間有効の膨大な買い板をたてた。


フランスとイタリアの会社は判らなかった。ジブフランスに、日本語もできる人がいた。もう一度切人に聞くのも情けないので、ジブフランスの人に、フランスの機械会社とイタリアの自動車会社で安くて上がりそうな会社を教えてくれとメールで頼んだ。そんな会社があれば既に買ってるよと思ったジブフランスの人だったが、安値と思った会社を何社教えてメールを送ってくれた。


まだ聡美は先物で忙しかった。その日の午後は少し経つとだらだらしてきた。聡美はもう早めに終わろうと思い、片づけていた時に気づいて、今度は、ジブカミフランスのトラストとファイナンシャルの先物口座から儲けた分で、切人とジブフランスの人が薦めていた会社で、重複する会社の株の売りに出ていた株を根こそぎ買い、一番安い価格で一週間有効の膨大な買い板をたてた。


フランスの会社は合っていたが、これだけ聞いてもイタリアの会社は、自動車会社ではなく、切人の薦めていた、乳製品を製造している食品会社の株を買ってしまった。イタリア語は難しかった。それにそんなに大きな会社でもなく、聡美の立てた買い板は多すぎた。1週間で聡美は、やたらと儲けていた。聡美は単純にジブフランスで1週間儲けたお金の三千億を半分ずつ分けて株を買おうとしていた。


それにイタリアの食品会社の株は、そんなに安い訳でもなかった。少し下がっていたが、元々配当が高く、含み資産も多く、値動きの少ない小さい会社だったが、この時は、期待に反し、売上げも利益も伸びず、その反動で株価が下がっていただけだった。普段は、1日の売買高も少ない株だったが、実はこの時に、聡美の出した膨大な買い板を見て、業態違いの複数の大株主が、この会社の株の売却を決めた。




切人の書いてくれた紙とジブフランスのメールを今度は印刷したものを机の引き出しに入れて、記憶から消して、帰った。いくら色ボケの聡美でも毎日は、しなかった。休み前から、日曜の晩に突いて貰い、数日は充電した。水曜日に、神元は為替が順調で大儲けして、元気一杯だった。先週大儲けした聡美にも今週は勝ちそうだった。やがて早朝のバトルが始まり、薬の効き目が残存したかどうか、分からないが、聡美は呼吸困難になるほどついて貰い、意識が飛んだ。


大元帥明王さんが出てきて、食品会社も面白いけど、小さすぎるし、売買数量も少なすぎるのでもう売れないよと言った。もう一度よく見て自動車会社の株を買えと言った。聡美は、買う量も教えてくれないと分からないとぼやくと、大元帥明王さんは、投資は自己責任だから、自分でそれくらい調べて考えなさいと諭した。





木曜日に相場の始まる前に、今度はもう一度切人の書いた紙をよく見て、発行株式とチャートまで見た。チャート的にも底のように聡美には見えた。昨日の出来高の2倍程度買う事にした。ジブカミフランスでの3日分の儲けは、一千億程度だった。今度はジブフランスの人に、ジブカミとして購入するように頼んだ。


今までの儲けから六千億を使ってしまっていたので、先物取引を頑ばらないといけなかった。そんな事をしている場合ではなかった。ただ聡美は、昨日が大商いで株価は大きく下がり、その余韻で今日も下がって始まった事を、知らなかった。


ジブフランスは、聡美のような買い方はしなかった。一応株屋なので、聡美から依頼された量を細かく割って、時々成行で買った。その日は昨日よりも下げはきつく、時々聡美の成買で、一時下げは止まるものの、又売り込む勢いは強かった。木曜日、金曜日と売買量は増え、所謂セールリングクライマックスと云う奴だった。


ジブフランスは、聡美からの依頼分はほとんど買えた。まだ下がっていたので、最後に下3本分程度の成買をすれば終わりだった。切人も低い所で拾っていたものの、同じ事を考えていた。それほど安かった。


最後に買えば安く買えるかも知れないので、最後に成買して終わる事にした。聡美の株式の手伝いは管理スタッフがジブカミとして取引し、手数料を貰い、利益に応じた収入にもなり、管理スタッフの副収入になっていた。切人は特別取引部のマリアと切人チームを使い、ジブと香奈とマリアホープとして買った。


同じ会社を買おうとしている事まではお互いに判らなかった。金曜日の最後は、この自動車会社の株価は諦めの終わりの成売を超える大きな成買があり、上がって取引を終えた。翌週以降は、何故か上がりだした。自動車会社の新車の計画が日曜日に報道された事に関係があるのかも知れなかった。



大元帥明王さんの教えてくれたイギリスの繊維会社とフランスの機械会社の株価は、本当に安かったし、聡美が膨大な買い板の効果もあって、いくらなんでも安すぎるといって上がりだしていた。聡美の出した買い板の半分程度は残った。食品会社の株はそんなに安くなかったのでほとんど食われ、買い板も少し残ったが、それでも過半数になってしまった。



聡美は、この時4社の株を大量にトラストとしても保有する事になった。総合口座はトラストとファイナンシャルの区別をせずに、総合口座のトラストとファイナンシャルと残高比例で株を割り振る事になった。コンピューターシステム改正で、ジブシステム外の証券会社を使う事は禁止されていた。使われなかった証券会社が動き、聡美の行動はバレて怒られたが、これらの証券会社もジブシステムの中に入る事になった。


ジブシステム上、株式は口座残高の多いファイナンシャルとして多く保有する事になった。一応運用と見なされ、通常通り、先物取引を続けると、ジブシステムからは、トラスト運用枠以上だよと警告が出て、単なる比例配分ではなく、トラストのお金を優先させて使用した。聡美は、警告も出たし、株を保有し続けるために、ファイナンシャルやトラストで保有していたこの四社の株を運用枠から除外する手続きを取った。やたらと儲けていた時期なので、香奈もあっさり認めた。




聡美は忘れるといけないので、イタリアの食品会社を除いて、ジブフランスとジブイギリスの人には、平均購入価格の5倍になったら売ってねと言っていた。イタリアの食品会社の株は、大元帥明王さんがもう売れないと言っていたので頼まなかった。


聡美は、その後もやたらと儲けて、この半年でカミカミ分も含めて五兆を超える儲けがあり、一時期トラストでの運用比率が多くなっていたので、トラストだけで三兆を超える程儲けていた。株価は上がっていたが、5倍なんかにはなっていなかったのでまだ保有していた。聡美としては、大暴落の時以上の儲けだった。



神元も一緒にハイパワー品を飲んだ事もあり、聡美に煽られるように商品相場と為替で阿修羅の如くやたらと儲けだし、トラストとファイナンシャル両方で、二兆儲けていた。ファイナンシャルの神元分の元手は、少なくなっていたので、トラスト分の利益が多かった。





香奈とコシロの子供たち No.151

2013-10-27 00:00:40 | 香奈とコシロの子供たち


聖子の健康診断



聖子の無事の帰還で、聖子に対して徹底した検診が行われた。聖子は帰っていた時は、しょぼくれていたが、ゆっくり寝ると元気を取り戻して、一挙に若く見えた。


それでも下痢をしていた事もあり、検診した。驚くことに、聖子の身体が30才以上若返り、もはや普通の40代よりも若くなり、内蔵器官も健康そのものであり、記憶力、判断力そして計算力等の頭脳活動も格段に向上していた。その原因を考えて、徹行は、ある仮説を立てた。




ハイパワー品を飲んで、分岐状の水が一杯含まれる絞り立ての牛乳を多量に飲用すると、細胞活性効果が強くなり、乳蛋白の吸収も促進されるが、一種の乳アレルギーによる下痢も促進されるのではないかと考えられた。ただこの下痢が続くと体内の老廃物が身体の外に排出されて、体内が全てリフレッシュされ、その後体内の内蔵が全て活性化されると云うものであった。


牛乳療法と云われる療法の構想ができた。ただやたらと下痢が続くと予想されるのが難点だった。その後ジャパンドリームを服用すれば、寿命が相当のびると思われた。


脳の寿命は、ジャパンドリームでは、影響されないが、パワースターは、性欲がやたらと出るが、脳細胞の活性促進効果も付け加わるので、分岐状の水が多く含まれる絞り立ての牛乳を大量に飲み、その後「いつまでも元気でね、ハイパワー品」を飲むと云う牛乳複合治療が効果的と思われた。



「いつまでも元気でね、ハイパワー品」は、元々100才以上の限定品だったが、今では80才を超えると飲用が認められるようになっていた。敷地内に住む80才以上の人には効果的な療法だった。


仮説に基づき、敷地内の小さい牧場でも乳牛も飼った。エンジェルスターやパワースターは既に牧場でも栽培していた。乳牛の絞り立ての牛乳を調べて見た。分岐状の水が絞り立ての牛乳に一杯あった。レストランで低温殺菌した牛乳も調べた。分岐状の水を含んだ水で生育した牛の牛乳であっても、殺菌処理すれば、分岐状の水分子は大きく減少した。そのため絞り立ての牛乳を用い、牛乳複合療法が行われる事になった。


敷地内でも犠牲的精神のあった香奈や恵たちが、この実験的な牛乳複合治療に参加した。下痢は続くが、体内の老廃物を全て出した後、その後再び「いつまでも元気でハイパワー品」を飲んで、ぐっすり休んだ。徹や健次郎も参加した。お便所の取り合いも予想されたので、超高齢者だけを少しず分けて行われた。大変効果があり、みんな若返り、頭もすっきりして、判断力も上がった。


勝、徹、洋太郎たちは、みんな30才以上若くなった気がした。頭も冴えて、前よりも、もっと判断力も洞察力も出た。超高齢の100才以上の年寄りが元気になり、子供たちの高齢者も羨ましがり、初めは100才以上に限定していたが、80才前後の正子たちも参加する事になった。


聖子はちゃんとした治療ではなかったので、もう一度参加した。牛乳好きな正子には強烈な効果があり、もっと牛乳好きな聖子は強烈すぎた。二郎も参加したが、30才も若返った気がした。二郎のものも反り返り、ビンビンになり、聖子の色ボケが蘇り、激しいバトルが二郎と起こり、絶頂感が、聖子に蘇ってきた。



敷地前の牧場の敷地は小さく、乳牛は分岐状の水を飲むだけでなく、ウロウロ歩き、エンジェルスターや落ちていたパワースターの葉も食べ出して好物となり、むしゃむしゃ食べて牛乳の中の分岐状の水、リング状の水やパワースターの薬理物質も段々増えてきていた。


乳牛の体内で抽出が行われていた。香奈たちに実験療法する時でも、測定した時よりも、分岐状の水やパワースターの薬理物質は、牛乳の中で遙かに増えていたが、その後の正子たちの時には、強烈に増えて、パワースターの薬理物質も強烈に増えていた。


ジブホームレストランでは、牛乳を低温殺菌して敷地内の家、正確には、三軒の食堂に配り、残った時には、レストランで使っていた。殺菌すると分岐状の水は激減したが、敷地内では、牛乳にパワースターの薬理物質も含まれて、リング状の水の保護作用もあり、フランスやブラジルの牧場の絞り立ての牛乳の半分程度に収まっていた。それは徐々に増えていった。


乳牛だけではなく、肉牛もつられて当然食べた。肉質も改善していた。この事は2年後に漸く判った。牛乳を3本も飲んだ人が下痢気味になり、調査した。



牧場の牛乳は美味しく、子供たちも飲み、牛乳好きな人も飲み、カフェオレにして飲む人もいた。多くの人は、少しコーヒーや紅茶に入れて飲んでいた。敷地内では妊婦が増え、敷地内の病院は産婦人科病院のようになっていた。幼稚園や託児所は大きな建物を建てていた。やたらと神童だらけになり、幼稚園では小難しい英語の本を読んでいるくそ生意気な子供達もいるようになっていた。幼児語でくそ難しい議論をしている変な幼稚園だった。



牛乳混合療法を受けてから、体調がいいのよ。レストランのステーキが前よりも美味しいと思うようになったよ。
香奈
あのステーキは、美味しくなったみたいだよ。子会社の連絡会議の時に出したら、みんな吃驚していたよ。前に食べた時も美味しかったけど、今回は比べようもないほど美味しいと言っていたよ。」

「なんかあったのかね。朝のコーヒーも美味しいのよ。」
香奈
「判らないねえ。美味しくなるのはいい事だよ。子供たちもここの牛乳は美味しいと言っているよ。チャもココも好きみたいだよ。

「まだ、あの猫たちも元気なの。やっぱりコシロの子だね。」
香奈
「この頃は特に元気だよ。チャも良く儲けるようになったよ。スイスコインも驚いているよ。ココも突然上がるボロ株を見つけるのよ。」

「凄い猫たちだね。でも変と思わない。この頃みんな良く妊娠するね。妊婦だらけだよ。」
香奈
「託児所も幼稚園も大きくする予定らしいよ。子供が出来るのは良いことだよ。子供は宝だよ。」

「それはそうだけど、こんなに子供が増えるのも何か変な気もするよ。」
香奈
「優花ちゃんは、ここに住んでいないけど、毎年出産しているよ。気のせいだよ。」

「そうかねえ。」