のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

新しい子猫たち No.1249

2017-08-31 00:56:15 | 新しい子猫たち 

実は リトルホワイトの智謀は凄すぎて、政界の関心事はリトルホワイトがナニに関心があるかに向けられていた


 


リトルホワイトが 敵味方の意識を持ちやすい事は知られていた


 


リトルホワイトには私心はあっても私欲はなかった、リトルホワイトは香奈の家の猫として、十分な環境にあって、リトルホワイトの当初の関心事と云えた心理学の研究もちゃんとしていた、人間名と云うか、若手の人間と共同と云うか指導した研究報告はしていた


 


ゴルフに行くワケでもなく、高級飯屋に行くワケでもなく、政治資金を取るワケでもなかった。政界の要職につけるワケでは毛頭なかった。


 


単純な私欲は毛頭ないのだが、リトルホワイトが懐くと云うよりも、庇護の姿勢を見せる、例えば動物愛護施設関係、更生支援組織については、ナンダカンダと云えば、まあ敵と見做される。攻撃でもすれば完全な敵になる。そしてリトルホワイトが可愛がっている陽太親衛隊の若手もその庇護の対象になっていた。勿論香奈の家の猫なので香奈に対しては忠誠心と云うか自分自身の問題とすらなると云うのもみんなには判っていた


 


リトルホワイトは、金のある財団を抑え、週刊誌まで傘下に抑えていて、この週刊誌に載った段階で一応、リトルホワイトの考えが判るとされていた


 


ただ官房長官は、広く社会福祉について関心をリトルホワイトに持ってもらえば、リトルホワイトの力は分散されて、陽太の関心とも重なり、陽太勢力の分散亀裂も生じないと思っていた


 


リトルホワイトが何に関心があると云う噂話一つで、その事業については誰も何にも言わなくなり、当初案通りでスムーズに進む。陽太も個人としての私欲はなくて、社会福祉全体が進む事が当初の目的であって陽太勢力として一体化できた。


 


新しい子猫たち No.1248

2017-08-30 00:53:47 | 新しい子猫たち 

アイツはこのセクションのトップとして、国内はもとより、海外にも進出していたが、一応各国のコネコ通信がその普及の前線基地と変わっていた。いの会社はジブグループとは見られず、もはやジブの一部門とみんなに思われてもいた


 


ただ前科者部隊に対する庇護は結構強く、始め冷たい対応をした事の反動もあって、積極的に彼らを重用していた、不慣れな人工知能についてもセクション内の知識の交流にも努め、彼らの知識を高める事にも努めていた


 


更生組織の指導部も注目するようになって、ついにはその話はリトルホワイトの所まで上がった


 


リトルホワイトが誰かに会いたいと云うのは稀だったが、アイツはリトルホワイトに呼ばれ、これからの前科者部隊を頼むよと言っていた


 


ただその話の最中に官房長官から緊急の電話が入り、官房長官を少し待たした。リトルホワイトの智謀はついに神の域まで達していた


 


話が終わってから、リトルホワイトが待たして悪かったね、実はどうこうとアイツの事を話した。実際にナンの偏見もなしに重用してくれる人が出てきたよとリトルホワイトは喜んで話していた。官房長官もその話を聞き、側近の議員たちに少し喋った


 


ただ官房長官は、リトルホワイトの関心事を広めないと、前科者部隊の後見と云うイメージが強くなると思い、例の財団を広範囲に活動しやすくもした。恵の財団は実際に事業を進める団体ではあったが、リトルホワイトが指導している団体は、今までの既存の団体を資金的にバックアップしていく団体でもあって、活動範囲が既存の団体に依存している分だけ逆に活動は広がりやすい面があった。


 


 


新しい子猫たち No.1247

2017-08-29 00:51:42 | 新しい子猫たち 

 


この会社の前科者部隊は拡充していき、世界から人工知能の専門家が揃った。コネコ研究所の人工知能の研究はスバ抜けていて、それに魅せられて集まった専門家が多い、専門家はたいてい変人、


 


前科者部隊とかの意識は大体なくて、前科者部隊は、人工知能の事が詳しい奴は少数で、ゲームソフト、一般ソフトなどに偏っていたが、それでも通常ソフトにも一部導入したりして、セクション内の交流も結構盛んだった


 


ここの人工知能の研究、アプリケーションは大変魅力だった。ただ一族の銀行と関係の深い企業群には、神一調査の対象になっている奴がトップと云う事を気にする奴もいた。ジブと関係の深い企業群は全く平気だった。


 


中には神太郎と話が出来る人もいて、神太郎に聞いた。神太郎は事情を聞いて、そんな事は気にしなくてもいい。銀行内部の調査がどうであろうと必要なものは必要、万一そんな事を理由にすれば、僕が動くよ。今やジブでさえ、もう一つの大きな銀行との取引も深い。クダラン事を理由にすれば一族の銀行はそれこそ終わり


 


この発言はアッという間に広まって、もはやナンの拘りも要らない事になった


 


逆に このトップが神一の頭取室で育った人と云う事で、神一はあんなやつも育てていたんだ、エリート然としている金融屋だけでなく、営業も販売促進まで出来る奴らも育っていたんだね、一族の銀行もあういう人達もいたんだ と神一が評価されていった


新しい子猫たち No.1246

2017-08-28 00:48:46 | 新しい子猫たち 

一族の銀行では、ある部門のトップ次第でその部門の関係者がすべて関係する


 


トップが神一に褒められると部門全体、末端の行員に至るまで、その恩恵が及ぶ


 


逆の場合も同じだった


 


あの会社に一族の銀行から来ていた人たちにとっても、アイツの発言は影響があった。


 


アイツだけの問題ではなかった。アイツの言うように、一族の銀行にもセカンドチャンスはあるのかないのか判らないが、兎も角それに賭けるしかない事はみんなにも判った


 


アイツを筆頭に頑張った。元々ジブ秘蔵と言われた コネコ研究所が全面的に技術・研究レベルでバックアップしてくれていた。コネコ研究所は世界最先端の人工知能の研究で優れていた。囲碁や将棋の世界では、有名でもあった。


 


ただコネコ研究所はコネコ通信を通常の営業元にしていて、コネコ通信は元々、コンピーター管理関係で忙しい。コネコ研究所の人工知能を前面に出して売り出そうともしていなかった


 


この会社の前科者部隊と云いながら、一族の銀行から派遣されていた人たちは自分たちのコネも使い、リクルートもした。社長はいい人材はドシドシ採用してもいいと言ってくれた


 


ゲームソフトも頑張ったが、この人工知能を使ったサービスは、あっと云う間に、日本のいや世界で躍進していった。日本のいや各国のコネコ通信も人工知能の優秀さを認識して、全面的にタイアップしていった。


 


金融屋も必死になると、営業にも強かった。ワシは金融屋だから会計だけとおさまってはいられなかった。なにしろ自分たちの将来がかかっていた


 


アイツは率直にモノをいう奴だったので、前科者部隊には叱る時は叱り、指摘しないといけない時は間違いを指摘していた。あの社長に殴られた奴は、みんなにこう言った。こんな人はむしろ例外なんだよ。陰で こそこそいう人たちはいても、叱る時に叱ってくれる人は少ない。君たちは今はチャンスなんだよ。神の救いかもしれない。


 


アイツも前科者部隊を応援する時は応援して、いつの間にか親分みたいな扱いになって、若い奴らの親代わりにもなってしまった。


 


 


新しい子猫たち No.1245

2017-08-27 00:46:16 | 新しい子猫たち 

極めて率直にモノをいう癖があった、アイツは、あの会社内部の腫物にふれないようにしている今のスタンスでは本当の更生を目指すのには、不十分でもあると本当に考えていた


 


自分の最初の発言は確かにマズイ所があった、誤解を生じる発言ではあると反省はしていたが、世間は概ねそういうものだとも思っていた


 


前科があるからダメではないのは勿論ではあるが、あった事をなかった事にはできない、社会はそういう目で見ている人たちがいる、


どのように対応していくか、そういう人達を納得させていかないといけないのではないかと正直思っていた


 


ただこの時の発言の反応は凄かった。直ぐに発言に注意しなと云ってきた、一族の銀行の常務はあれからは電話にもでない


 


これは神一調査が始まった印でもあった。


 


一族の銀行 内部 では 神一調査が始まると、それで 一族の銀行でのキャリアは終わる、クビにはならないが、もう日の目を見るポジションには絶対つけないと言われていた


 


コイツは、頭取室の経験もあり、神一はそういう事は言ってなかった気もしていた。神一はセカンドチャンスを認める人だ、まだチャンスはあると思いたかった。


 


神一はエリート然としていた一族の銀行内部の空気を換えたいと常々言っていた。だから、自分のような一族の銀行では異質の存在を可愛がってくれた。巻き返す事はできる、いやしないといけない。


 


前科者部隊のような今のセクションを大きくするしか、自分の道は開けないと確信するに至った