のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.9

2014-01-22 00:00:12 | 新しい子猫たち 

リトルキャット財団




レアメタル関係の予想もしなかった収入をベースに出来たリトルキャット財団ではあったが、金だけで、財団は運営できるものではなかった。正人は、不動財団が増設していく予定だった不動マンションに目をつけた。神二郎や陽太に頼み、不動マンションを建設する時に、隣接する土地に、リトルキャット財団として猫ハウスを建設し、既存の不動マンションでは、近くに、猫ハウスを作り、不動マンションの住人に、猫ハウスの世話をして貰って、若干の世話代なんぞも支払う事にした。



不動マンションの住人たちにとっても、賃仕事のアルバイトになるので、陽太たちも引き受ける事にした。テレサの作った猫語翻訳機や自動猫トイレなども用意され、野良猫いや地域猫の資質向上に役立つように、レアメタル浄水機は、不動マンションや猫ハウスにも備える事にした。不動マンションの住人も、猫好きだけとは限らないので、リトルキャット運用会社の株主たちの知り合いにも頼み、各地の猫好きにも呼びかけて、猫ハウスの運用に参加してもらう事にした。


山間部を中心にして、猫ハウス以外に猫牧場も計画した。不動マンションは、住人の再生のために、都市部近郊に建設するので、どうしても、猫嫌いの人とのトラブルも予定されるので、トラブルの少ない山間部にも猫牧場を含めた牧場を作り、食品加工施設を持つ食品事業を考えた。



これには、正人はリトルキャット運用会社の準備金から出資する事にした。猫たちの食に関する指摘は鋭く、遺伝子研究センター、快適農作物研究所、ブラジル食品総合研究所そしてスイスカナコイン微生物研究所からも、既に猫たちは、こっそりとジブ総合研究所や大学院大学に通う猫たちの手によって、協力を取り付けていた。単なる従来型の食品事業ではない予感が、流石に正人にも感じられた。



猫牧場の近くには、本当の牧場なんかも作る事にして、そんなに乗り気でもなかったイチコプロダクツを巻き込んで、リトルキャット運用会社の子会社の一つとしてリトルキャットプロダクツを作り、牧場や養豚場、食品加工施設なんぞも計画した。



あの貴金属会社から買った僻地の山間部では、全て鉱山になった訳でもなかったので、土地はまだまだ空いていたので、そこに目を付けて、有効活用を図る事にした。リトルキャットプロダクツは水産資源にも注目して、幾つかの漁業関係者とも話をした。リアルな漁業も組み込み、巨大な釣堀みたいな大きな池を山間部に作り、天候などの気象条件に左右されない、新しい養殖漁業も考えていた。



正人は、慎重だったので、イチコプロダクツや不動財団、不動総合企画にも協力を貰い、人を派遣して貰い、少しずつ事業展開をしていく事にした。