のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.919

2016-09-30 00:00:18 | 新しい子猫たち 



遺伝子分析センター と リトルキャット との間での育種ビジネスは大成功した









遺伝子分析センターは種子ビジネスがメインになりすぎていた、育種は先行した研究の蓄積、優れた技術がありながら




部分的 断片的であったのがこの合弁会社によって 息を吹き返し 体制を整えて




海外も視野に入れ始めていた








特に 最初そんなに重要視していなかった 



アジアオセアニアでの育種ビジネスが 大きくなっていた



リトルキャット九州は九州では圧倒的ではあったが 所詮 地方と云う意識があった。九州では圧倒的な支配率ではあったが マーケットとしてはしれていると思っていたが







アジアのリトルチャ グループのアジアの責任者が接近してきて 辺朗のアジア快適のネットワークを使いながら、インドも含めて マーケットとしては大きくなっていった







ここから 世界への進出 が開始されて アメリカに手を伸ばし、ヨーロッパでも拠点を築くようになった







ただ 遺伝子分析センターとして 最初に思っていた、リトルキャットは香奈の個人会社であるとの思い込みは 違っていたと実感していた。香奈はなんとも言わないし、依然として儲けすぎ批判は折に触れて言っていたし、リトルキャットの連中も香奈の事はなんにもいわない、ドンの意向とか総帥の意向とかは気にしているようだが



香奈の意向はまったく気にしていなかった。























新しい子猫たち No.918

2016-09-29 00:00:11 | 新しい子猫たち 







遺伝子分析センターは不思議な組織で ジブトラストの内部に入っている組織なのに 自由になんでも出来た











部門として独立してはいないのに 部門としての利益は自由に使っていいとされていた











ジブの組織内分担としては 神太郎の管理下ではあるが 神太郎は 香奈が直接作り、しかも育ててきたセンターに 口を挟む人間ではなくて 神太郎は色々と忙しい。











神太郎はちゃんと知っていた。忙しい筈の香奈は 遺伝子分析センターの所長から時々報告を受けている事を、多くは遺伝子操作でそれほどの進歩があったかの学術的な話だったが 所長は判りやすく話をしてくれていた。その席には正子まで出る事があった。 そんな所に色々と指導がましい事を言って 香奈に反感でも持たれてはいけないのだった。











遺伝子分析センターは今では世界の種子を握る存在と言われ、儲けは莫大、ビジネス部門は寄せ集め集団で特に卓越した指導者はおらず 色々なグループが集まって話をしているだけの部門、と言ってもアホばかりではなくて 頭の切れた奴ばかりなので 誰がエライとかにするとかえってまとまりがつかないのでグループ毎に進めて時々は すりあわせる方が上手くいっただけの話











一方研究部門は 世界の英才を集めて 世界中に支部 研究所まで持つ先端的な研究陣、しかも莫大な利益を充実した研究設備とか研究陣の待遇としても誰も文句はいわない。











所長は東大の遺伝子研究では有名で判りやすく話す事でしられていた。香奈はそれで 所長に抜擢しようと呼び寄せた。 研究陣と香奈を結ぶ存在でもあった。所長は経費が削減されていく 遺伝子研究の世界も知っているだけに、みんなの研究のために尽力していて、それでジブトラストの遺伝子分析センターは 莫大な研究費用、世界の先端的設備を整える事が出来ていた

















今となっては莫大な研究予算を支える以上の利益は遺伝子分析センターは稼いでいた。







香奈の気持はいつまでたっても ジブトラストがその利益の中で支える遺伝子分析センターと云う意識があったが、実態はとっくにそうではなかった。











税務の連中の センターは莫大な利益を出しているから、外部に出した方がいいと云う意見を香奈は断ってきた、あくまでもジブの利益の中で 利益の有無関係なしに必要な研究をサポートしていく組織との建前を壊してはいけない。金儲けのためにしている研究ではないとの建前を維持していかないといけないと言っていた。節税は大切だけど 建前を維持するのはもっと大切、節税のためになんでもその通りにする必要はないと強く言っていた。

























新しい子猫たち No.917

2016-09-28 00:00:06 | 新しい子猫たち 






ジブトラストの遺伝子分析センター の育種部門の研究陣は 新しいレアメタルの遺伝子操作における甚大な効果を活かし、画期的な成果を収めた。









その時は遺伝子分析センターと香奈との間で相互不信関係がピークに達していた。









香奈は遺伝子分析センターが儲け第一主義に走っているのではないか、種子ビジネスを儲け第一でしているのではないか。元々世界の食糧事情に貢献するとか言ってなかったか、みんなの食い物でボロ儲けはイカンと思っていて、その話をしきりにしていた。







遺伝子分析センターは種子ビジネスをその他の業者も成り立つように価格設定していて、ビジネスが大きくなれば少しの油断でも大きく利益は下がる、レアメタルビジネスの香奈オフィスと同じですよと反論していた。









香奈は理屈はそうだけど なにしろ食品だからねと言っていた。









そんな時にまた育種でドーンと利益が出るのは 少しマズイ、そうだ香奈の個人運営のリトルキャットに利益を回して香奈の非難を少しは収めようとしていた。









リトルキャットグループ は リトルチャとかチャタロウと云う猫が指導して運営していると思っている人は 本当は世の中にはそんなにいず、香奈が自分の個人資産を元手に誰かに任せて運営していると思う人が大半だった。







詳しい株主関係は不明だが、結局は香奈ファイナンシャルが資本を出している形となっていたので当然と云えば当然だった。






















新しい子猫たち No.916

2016-09-27 00:00:50 | 新しい子猫たち 









動物愛護施設が日本の各地で作られていく段階で















瑠璃興業の税務の連中 は 自分たちの初期の構想は早々と諦めた















動物愛護施設の運営会社 の社長となっていた 奴の 力量 は 同じ 瑠璃興業社内だけに判っていた















もっともそんなに利益は出ないが ゼニ金目的でしている事業ではないと アイツも言っていたし、 瑠璃もそれは認めていた。ただ大きな損失が出ると持続は難しい、そのために アイツは盛んに考えて手を打っていた















レアメタル関係の膨大な利益をどう誤魔化すか 税金を支払うのではなく 資産獲得して 利益を圧縮していく方向に作戦を切り替えた















香奈オフィスも九州でのレアメタルの採掘の時に取った 観光事業への進出と云う 隠れ蓑を発展させていく事に興味があった。観光そのものは儲からないが、香奈オフィスの名前は上がっていた















動物愛護施設の全国展開の一方で 動物愛護施設の近接に 公園とか運動場の確保とかに 事業の矛先を変えていた。







香奈オフィスの観光事業は 観光とは名ばかりで 公園や運動場 テニスコートなどを含む基盤事業であって 儲けは極めて薄い。裏に地下鉱山の検討をしている事を知っている人は少ない。もっともピタリとレアメタルが採掘できる可能性は低いが、鉱山とはそういうものだった。







瑠璃興業の幹部は大抵香奈オフィスの幹部も兼任していて、この方針は奈津美も承諾していた。







世間的には 香奈オフィスの文化事業として、多くの人の文化的 健康的な暮らしを応援しますとかになっていた。

















新しい子猫たち No.915

2016-09-26 23:31:12 | 新しい子猫たち 






元々動物愛護施設の構想は チビハナコが立てていた。





これ以前に各地の猫ハウスは作ったものの 目の前の のら猫を収納してエサをあげる事程度で全体としてほとんど影響のない事ではあった。各地の猫ハウスの猫たちの話でも 各地での犬、猫たちの殺処分は続いていた











全体として これを救うためにチビハナコが考えた事ではあったが こういう事に理解を示してくれる チャタロウに話をして それがなかなか進展しないので 焦ったチビハナコがひょっとしたらとの思いで、リトルチャに話をしたら、トントン拍子で話が進んだ。愚痴をいっただけのタマミへの話から 瑠璃興業までそれに乗っかってきた











ところで チャタロウグループの中で怒り狂っている おっさん がいた。リトルキャット九州の社長だった。基本的に このおっさんは 九州にいるので チャタロウグループの取りまとめは リトルキャット物産の社長がしていた。話が煮詰まってくると このおっさんを加えて チャタロウグループとしての提案をチャタロウの元に出すのであった

















リトルキャット物産の社長は 真剣に考えて、どこまで金を出せるか。どういう事業内容にするかを考えていたのだったが、あっさりと リトルチャは する と云った。











リトルチゃとチャタロウの違いは 組織としての決定方法にあった。









チャタロウは下からの提案を大切にして組織として検討を加えて、それらを踏まえてチャタロウが決定すると云う 極めて マトモなものだったが、リトルチャグループではその方法もないとはいえないが、リトルチャが やる と言ったら 兎も角実施する。方法は下部組織が検討するが決定は決定なのだった。











チャタロウグループとしては検討している途中、リトルキャット九州の社長としては何にもしらない段階でリトルチゃグループに取られたようなものだった。











大きな負担になる筈が 結構上手くおこなれていて世間の評判もよかった。チャタロウは 良かったねといっているが どこか寂しそうとリトルキャット九州の社長は思っていた











チャタロウグループの社長会で おっさんは 怒り狂っていた。





総帥に恥をかかせた。やり方はなんとでもなる。現にリトルキャットファイナンシャルの連中は工夫しているではないか。頭は 帽子をかぶるためにあるのではなくて 考えるためについている











このおっさんは リトルキャットファイナンシャルが進めていた全国展開に待ったをかけて、九州と今後アジアに進展する動物愛護施設は リトルキャット九州が主導権をもって実施すると宣言していた











猫たちは仕事もそうだか、あらゆる計画は実施する時は細部では リトルチャグループとチャタロウグループは協力して進めていた。今回の動物愛護施設でも実はそれなりに協力はしていた。最終的な損益は主導的な立場の方が持つが。







まして リトルキャット九州の社長はチャタロウグループのナンバー2でもあった。











このおっさんは 頑固でもあったので 九州エリア は このおっさんに任せる事にした。