のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.1187

2017-06-30 00:31:15 | 新しい子猫たち 

神太郎は長い間、証券会社の経営に関与しており、今でも証券業界の相談役みたいにものになっていた。証券会社の疑惑なんぞが囁かれる事態は好ましくないとの業界筋の意見もあった。政府のナントカ委員会も事態を重視した。調査してもとても疑惑が解明できるものではない、最高レベルの弁護士たちもついている。法的な違反などしている筈はない。


 


しかも、日本経済を牛耳る 香奈の娘の瑠璃関係の証券会社、ついでに出てきた 神子に至っては、ジブの社長にして、日本政界の黒幕と言われている、陽太の母親


 


神太郎たちは、もっとオトナシク、疑惑を呼ばないような、取引が必要と思っていたが、香奈と神子にどういうべきかすら悩んでいた。


 


結局は、陽太に近く、官房長官とも話せる、陽太親衛隊の奴らが官房長官との秘密の話し合いで、官房長官から 困っている話として、聞く形をとって、それとなく 陽太から神子にもっと慎重にして欲しいと云う事になって、香奈には陽太からそれとなく、曖昧に、ナニを言っているのか判らない程曖昧に言ってもらう形になった


 


陽太も、直ぐにピンと待て、極めて 曖昧に神子に話をして、神子に話したよりも、もっと曖昧に 香奈に話した


 


二人は直ぐにピンと来た。自分たぢでも少し調べた。こんな噂があるのは困った事だった、


 


神子は、神子系の運用会社たちに


アホンダラ、噂になるような事はするな


と厳しくいった


 


香奈は、瑠璃とココに、


化ける程生きて、これ以上儲ける必要がそもそもない、よく考えな


と ちょっと厳しく注意した。


 


瑠璃とココはショックだった。瑠璃はあんな証券会社は潰すとまでいったし、ココも何もしなくなり、日向ぼっこばっかしているようになった。


 


瑠璃興業でも社内でも関係会社でも、世間の噂になるような事はしてないな、よく点検しろと社長命令があって、瑠璃興業系でも、普段はそんなに団結もしていないのに、瑠璃の大元の資産管理会社名で、関係する会社全部に同様の命令があった。瑠璃が非常に問題視していると云う文末にあって、最重要事項となっていた。


 


ジブ内部でも、神之助まで自分の分野で同様の事がないか調べるとまで言いだして、世界のジブグループでの点検作業が起きていた


 


神太郎は元々公明正大な路線だけに、万一神太郎の管轄する部門に問題でもあったら大変と、問題などなさそうな神太郎オフィスですら てんやわんやの騒ぎになっていた。


 


小さい会社の設立問題など、誰も気にしなかった。


新しい子猫たち No.1186

2017-06-29 00:27:05 | 新しい子猫たち 

この運用会社は直ぐに大きくなり、一任勘定を主体とするファンドが有名で、リターンもよくて、証券会社にまでなった。そして株主還元と利用者還元をする証券会社として有名だった


 


ここが俗称 香奈銘柄の乱高下にも似た大きな値動きでやたらと儲けた。


 


この運用会社の自己運用だったが、正人しか知らない筈の香奈ファイナンシャルが大株主の会社の業務提携がドーダコーダと云うネタで儲けていた。


 


正人しか知らないのは正しくはなく、そんな事はココはちゃんと知っているものなのだった。最近のココは、シバシバ各種の提携を正人経由で提案する事すらあった。


 


極く少数の人は、ココと云う怪物にも似た猫がいて、大儲けをしていると知っていた。この人たちが香奈銘柄の疑惑と、影でこそこそと言っていた。


 


この大儲けの主体は、香奈ファイナンシャルに属していた、資産管理会社、実はココの資産管理会社からの委託運用によるものだった。


 


自作自演の乱高下を作り出し、そこで、儲けている


 


噂は、噂を呼んで話は大きくなって、神子と神子系の運用会社の関係まで、そう云えばそんな事もあったとかの話まで尾鰭がついていた。


新しい子猫たち No.1185

2017-06-28 00:24:41 | 新しい子猫たち 

話の発端は、ココと瑠璃が親しくなる中で、瑠璃興業系の運用会社をココが瑠璃に頼んで作ってもらっていた


 


モデルとしては、神子系の運用会社があった。ジブとしての取引が段々と難しくなっていく時に、自由に取引できる運用会社として神子はそれを使っていた


 


香奈ファイナンシャルは、小さい会社を出資して支援していったが、この会社の中で、上場する事を迫られていた。香奈ファイナンシャルとしては極めて大きい出資比率だったので、株式をそんなに多く手放すと会社としても困るので、特別に出資比率の制限の緩い、俗称 香奈銘柄と呼ばれる新しい区分が出来ていた。


 


振興企業が多く入るようになり、出資比率制限が緩いので、同族会社の中で大きい会社もここで上場するようになって、東証一部とはいかないまでも、そこそこ大きくなっていた。


 


この香奈銘柄の中では香奈ファイナンシャルの保有比率は高かった。しかもこの銘柄は、上がったり下がったりする銘柄が多かった。ココの取引は香奈ファイナンシャルとして行うが、香奈ファイナンシャルとして保有比率が高い、銘柄を、香奈ファイナンシャルが自由勝手に取引する事は、問題となるので、ココは取引チャンスがあって自由に取引できなかった。


 


香奈ファイナンシャルの運用部門は、猫たちが取引していたものがベースだったが、税務署に猫が取引しているとも言えないので、そこそこの証券会社の退職者を集めて、作られていた。猫たちだけでもなく、極めて慎重に、このジイサン、バアサンたちも取引していた。ただ法規とか運用基準は慎重で、ココたちが取引しようとしても、この会社は、香奈ファイナンシャルの保有比率が高く、ディ取引とか1週間程度保有するような取引はしない方がいいですと、煩かった。

ココは自由に取引できる環境として、この制限を受けない運用場所として瑠璃興業系の会社を作ってもらった。瑠璃は相場は嫌いだったが、債券ならば、運用してもいいかなと思い、神之助にも相談して、そこそこの人達を集めて貰って出来ていた。


新しい子猫たち No.1184

2017-06-27 00:22:11 | 新しい子猫たち 

この会社の設立計画は極めて 事務的に進められていた。


 


あのグループ会社も神太郎オフィスとの話し合いが進められていたがグループ内の人事の進め方、人事の公正さを神太郎オフィスは気にしていたが、微妙な問題でもあって、はっきりと具体的に指摘するのも難しい所もあって、あのジイサンも微妙な所を問題にしていると自覚していた。


 


グループ内の会社で新規に作った部を、ジブグループと共同出資して、別会社にする計画そのものには異議はなかったが、進め方が微妙であんまり強く、ワシがワシがと云えない状況でもあった。


 


元々はココが若い猫たちを考えて作った案をベースにしていたが、ココと瑠璃、そして神子に対する疑惑騒動が持ち上がっていて、ジブ内部とか香奈ファイナンシャル内部ではその処理が優先されていて、そんな小さい会社の話は、みんなの関心から外れていた。


新しい子猫たち No.1183

2017-06-26 00:19:18 | 新しい子猫たち 

 


この新しい会社設立に、娘婿が走り回ったのでは全然なかった。自分のチームは元々クリエイターたち、コネコ研究所の猫たちそして周辺の人間との打ち合わせ まではしていたのだが、奥さんの調子が良くなかった。ジブシティーの瑠璃興業が抑えている マンションに引っ越し、娘が気にかかる会長夫妻まで一緒に引っ越し、エンゼルホープ病院に通院する、会長の娘に付き添っていた。コイツは奥さん命の人間だったので、仕事は全て部下たちに丸投げしていた。


 


残ったクリエイターたちにも、コイツからワカラン話に参加する事はない、ジブの管理部局から出向していた、元高級官僚たちと香奈事務センターの元銀行員たちと張り合うなんて所詮無理、法律ゴロはそれを調整していたので、コイツに全面的に丸投げしていた。


 


結局、この会社に元々いた人間は、いつものようにゲームソフトを作っていただけ。しかもコネコ研究所の猫たちは次々と新しいアイディアが、そしてベースとなるゲーム機も次々に新しいものが出来て、この調整にみんな追われていた。